2019年5月9日

猫に犬の餌を与えても良いの?猫と犬の餌は違う?

猫も犬も同じ肉食。

だから市販のドッグフードを猫に与えても構わない、と考えてしまいそうですが、それは大きな間違いです。

それではキャットフードとドッグフードではどう違うのでしょうか?

1.栄養素の違い

猫が食事をする様子 猫と犬は種として全く違う動物です。確かに肉食獣としての括りは一緒ですが、野生での元々の生活習慣の違いから餌も違ってきます。

その大きな違いは栄養素です。猫は自分の体内では合成できない栄養素があり、その栄養素は餌を食べることにより口から摂るしかありません。

つまりキャットフードにはその様な栄養素が必ず含まれていて、ドッグフードには含まれない、または含有量が少ない事になります。

従って猫にドッグフードばかり与えていると、その栄養素が不足して病気になる可能性が高くなります。

タウリン

猫が体内で合成できない栄養素の代表はタウリンです。

タウリンはアミノ酸の一種で、この栄養素が不足すると、視力低下や瞳孔の収縮異常が起こって最悪失明の可能性もあります。

また心臓が肥大して心拍低下から血液循環に異常をきたす病気が起こります。

その他、肝臓機能異常や、流産などの生殖機能障害も発症し易くなります。

ナイアシン

ナイアシンはビタミンの一つB3の事で、皮膚や体毛の健康を保つ為に必要なビタミンです。

ナイアシンが不足すると、毛並みの艶が悪くなるだけではなく、ペラグラ(黒舌病)という神経系疾患を伴う重い病気を引き起こす事があります。

高タンパク・高脂質・高カロリー

同じ肉食でも犬は野菜類も消化できる酵素を持っており、その意味では猫と比べて人の食性により近い雑食性の傾向があります。

また一度に大量の食物を摂れる胃を持つ犬が1日2~3回の給餌なのに対して、猫の一度の食事量は少なくて1日数回に分けて給餌します。

この様な食性の相違からキャットフードは高タンパク高カロリーになっている事から、猫にドッグフードを与え続けると各種の栄養素不足が問題となります。

2.飼い猫は長寿命

あるペットフード協会によると、今の飼い猫の平均寿命は13~16歳。

対して野良猫のそれは、正確には分りませんが、動物愛護センター調べでは3~5年といわれています。

この違いの主原因は餌の違いで、量的にも栄養的にも全く違う事は想像に難くありません。

それだけ餌は寿命に影響します。

だから猫には、猫に必要な栄養とカロリーが含まれる猫の餌が不可欠なのです。

たまにドッグフードを食べて、即問題が起きる可能性は低いと考えられますが、常の餌は必ず猫専用のキャットフードを与える事が大切です。

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文:Qpet編集部
猫の病気やしつけ、猫との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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