2018年3月1日

犬に氷をあげても大丈夫なの?

夏など暑くなる季節になると、毛が多い犬は暑そうに見える飼い主も多いのではないでしょうか。

ここでは、犬に氷を与えても良いかだけでなく、注意するべき点までご紹介します。

おやつとしての氷

犬の前に氷が入った皿が置かれている様子 犬が暑そうにしていると、人間と同じように冷たいものを与えたくなります。

結果として、どの家庭でも簡単に作れて、冷凍庫などに保管されている事が多い氷が候補にあがることが多いのではないでしょうか。

そんな時に、おやつとして氷をあげるのは良い事なのでしょうか。

犬に氷をあげる必要は

犬が氷の中に顔を突っ込んでいる様子 人間は、夏など暑い日にはかき氷やアイスなど食べたくなります。

それと同じで、「犬も暑いのだから氷が欲しいはず」といった好意から、犬に氷をあげている方も多いと思います。

犬に氷をあげてもいいのか、結論から入りますが、答えは『あげてもいいしあげなくてもいい』と言えます。

但し、注意をしなければいけない点もあります。


食べてもいい理由

犬がパンティングをしている様子 犬が氷を食べてもいい理由として、犬の体温調節の話に繋がります。

人間は汗をかく事によって体温を下げますが、犬には汗腺がほとんどないことから、汗をかきません。

飼い主であれば、犬が舌を出して、ハァハァと小刻みに呼吸しているのを目撃したことがあるのではないでしょうか。

この行為をパンティングと呼び、犬はパンティングを行うことで、体から熱を逃がして体温の調節を行っています。

さて、問題はパンティングによって体温を調節できる犬に氷を食べさせていいのか、という事になりますが、食べさせる事に対して、ほとんど問題はありません。

激しくパンティングしているときは、犬にとって暑いと感じている状態だと言えます。

そして、犬に氷を与えた場合は普通に舐めて、口のサイズに合う大きさになれば食べます。

しかし、氷を与える際には異常がないか、飼い主が観察している必要があります。

食べさせなくてもいい理由

犬が腹を出しながらパンティングをしている様子 繰り返しになりますが、犬はパンティングをする事で、ある程度の体温調節は出来ます。

そして、犬は知能が高いので、涼しい場所や冷たい場所を見つけ出し体温を下げます。

廊下や窓辺など風通しが良いところや、日蔭や玄関先などの涼しいところ、フローリングなどの体温を逃がせる場所に寝ている理由でもあります。

毛や皮膚が薄く、弱点でもあるお腹を仰向けにさらす事によって、その空間に風を通すことで身体を冷ませる、といった行動をする個体も居ます。

もう一つの理由として、室内の温度が適切であれば、多少暑くても水だけで充分だという事が挙げられます。

それも、冷えた水でなく、普通の水道水で問題ありませんが、夏などは水を定期的に代えてあげる必要があります。

ただし、水は犬が飲みたい量を飲めるような環境作りをしてあげましょう。

飲みすぎに見える時も、犬が充分だと感じれば、自然に飲むのをやめます。

逆に、長時間パンティングを行っているのに、水を一切飲もうとしない場合は注意が必要です。

犬も熱中症になって命を落とす危険性があります。

こういった場合は、犬用のポカリスエットや砂糖水、リンゴ酢などを水で薄めてあげることで飲みだす犬もいます。

以上の理由から、無理に氷をあげる必要はないと言えます。

氷をあげる時の注意点

氷の横で犬がぐったりとしている様子 では、もし氷を与えるとなったら何に注意すれば良いのか。それはあげ過ぎと体調の変化に気付く事です。

人間は、一気に冷たいものを摂取することで、お腹を壊し腹痛や下痢になる事があります。

犬も同様に、下痢や嘔吐の原因になることがあります。

特に、消化器系の誤作動が起こりやすいです。

しかし、これは犬の個体によって、症状が出る場合と出ない場合があるので、飼い主が観察して異常があればあげないようにしましょう。

その時だけ異常が出たといった子も居ますが、消化器系が弱い個体も居ます。

氷をあげるのをやめても、嘔吐や下痢を繰り返すようであれば胃腸炎などの可能性があるので、すぐに動物病院へ連れて行ってあげてください。

下痢や嘔吐を繰り返すと、脱水症状になって命の危機に陥ります。

氷をあげる際には、犬が喜んでるからといった点に注目するのではなく、犬の些細な体調の変化や、SOSサインをきちんと見極めるようにしましょう。

まとめ

犬が舌を出している様子 犬と氷の関係についてご紹介しました。

暑い日には冷たいものが食べたくなりますが、人間と違って犬は言葉が喋れません。

氷を与える際には、本当に氷を欲しがっているのか、苦しくないか、体調を崩していないか等、飼い主が観察してあげるようにしましょう。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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