2018年3月18日

猫の舌は高性能ブラシ?猫と犬の舌の違いは「用途」!

犬と猫の違い、意外と多くの人が驚くポイントは「舌」です。

確かに片方としか暮らしたことのない人にとって、その触感の違いは一瞬戸惑いますよね。

犬と猫の舌の違いは、その役割から見ると一目瞭然です。

犬の舌の役割は…「感情表現」?

感情表現に使う

男の子の顔を舐めるpapillon 犬は舌を使って感情を表現することが多い動物です。

例えば、自分の口のまわりや鼻先を舌で舐める行動はカーミングシグナルと言って不安や緊張を和らげる行動です。

おねだりや愛情表現の際には、ペロペロと舐めてきます。

体温調整に使う

人間は発汗によって体温調整をしますが、犬は舌で体温調節を行なっています。(パンティング)

暑いときに舌を出してハアハアとすることによって、舌と咽喉頭から唾液を蒸発させ、その気化熱で体温を下げています。

水を飲むときに使う

犬は水を飲むときに、舌をスプーンのように丸め、舌の裏側に水を掬い上げるように飲みます。

猫の舌は高性能ブラシであり、高級カトラリーでもある?

自分の前足を舐める猫

水を飲むときに使う

犬と同様に猫も舌を使って水を掬い上げて飲みます。

犬と違うのは猫は舌の表側を使って水を飲むことです。

ご飯を食べるときに使う

猫の舌には突起物があり、それを使って皿にこびりついたご飯を食べることができます。

犬も食事で舌を使いますが、なぜ犬の舌に突起物が必要なかったのか。その点については後ほど触れさせて頂きます。

ブラシのように使う

猫の舌はとてもザラザラしていますが、その突起物(糸状乳頭と言います)は喉の奥にかけてビッシリと生えています。

この突起物を使って上手に身体をブラッシングするわけです。

ザラザラは「昔の名残」でもある

舌なめずりをする猫 当然ですが、昔の猫は狩りをしなくては食事にありつけませんでした。

毎日獲物が獲れる保障などどこにもないため、一度手に入れた肉は隅々まで食べる必要があります。

そこで、骨に付いている肉も削ぎとって食べれるように舌がザラザラに進化したわけです。


犬と猫、舌が違えば味覚も違う?

人間も舌で味覚を感じるように、猫も舌で味覚を感じます。

しかし、猫が感じれる味覚は苦味、酸味、塩味だけです。

猫は味蕾と呼ばれる食べ物の味を感じる器官が舌の先端と奥の一部にしかありません。なので、味覚を敏感に感じることができません。

猫の舌で一番敏感に反応する味は酸味です。昔の猫の主食だった生肉は酸味がメインの味です。

なので、敏感に反応するように今もなっているんですね。

次に感じれる味は苦味です。苦味に反応する舌になった理由は、腐った食べ物を回避できるようにするためです。

塩味も感じることができますが、人間のように敏感に反応することはありません。

どんなに塩分が多くても猫は平気で食べてしまうので、気をつけるようにしましょう。

猫は臭覚がとても発達しています。このことから、猫は味覚よりも臭覚で食べ物を味わっているといえます。

犬と猫が一つのお皿に顔を近づけている様子 犬と猫はペットの中でも特に身近で、なんとなく一括りに見てしまいますよね。

今回でいう「舌」のように、視点を変えれば犬と猫の特徴はまったく違うものだとわかります。

もし犬と猫の両方と暮らすことになった方は、その違いを理解することで、それぞれの生活に合った環境を用意してあげたいですね。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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