2017年6月26日
アメリカンコッカ―スパニエルってどんな犬?魅力と飼うときのポイント
アメリカンコッカ―スパニエルは、ゴージャスな容姿が印象的なアメリカで大人気の犬種です。
ここでは、そんなアメリカンコッカ―スパニエルについてまとめました。
犬を飼うときには、まずは犬種に対する理解が重要です。
アメリカンコッカ―スパニエルを飼いたいと考えている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
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アメリカンコッカ―スパニエルの歴史
アメリカンコッカ―スパニエルの祖先犬はイングリッシュコッカ―スパニエルです。「コッカ―」とは鳥のヤマギシのことで、イギリスで猟犬として人間に使役していました。
1620年には、かの有名なメイフラワー号に乗ってイングリッシュコッカ―スパニエルが初めてアメリカに到着しました。
その後もイングリッシュコッカ―スパニエルは船に乗ってアメリカにわたり、現在のアメリカンコッカ―スパニエルの基礎となったのです。
過程で愛される愛玩犬になるよう交配を重ねられたアメリカンコッカ―スパニエルは、その優美な容姿で注目されるようになりました。
ドッグショーの晴れやかな舞台で活躍することも多かったようです。
ディズニー映画「わんわん物語」ではアメリカンコッカ―スパニエルがヒロインとなり、一躍人気犬種となりました。
現在では当時ほどの人気はありませんが、今でも根強いファンに愛されています。
アメリカンコッカ―スパニエルの特徴
アメリカンコッカ―スパニエルは、体高36~38㎝、体重11~13㎏ほどの中型犬です。現在は愛玩犬化されていますが、その筋肉質な体からはかつて狩猟犬だったことをうかがい知ることができます。
顔は彫りが深く、頭のてっぺんはやや平らになっています。傾斜した後ろ足も特徴的です。
ウェーブがかかった厚い被毛は、アメリカンコッカ―スパニエルならではの優美さとエレガントさを演出します。
また、被毛の厚さがイングリッシュコッカ―スパニエルとの一番の大きな違いだといえるでしょう。
毛色は、単色ではブラック、クリーム、ダークレッドブラウンがあります。白の単色は認められていません。
また、2色の場合は片方が白でなければいけません。ブラック&ホワイト、ブラウン&ホワイト、レッド&ホワイトなどがあり、白が少なすぎる場合は認められません。
アメリカンコッカ―スパニエルの性格
アメリカンコッカ―スパニエルは、家庭犬としてぴったりな性格をしています。一緒に暮らすうちに、愛らしい性格のアメリカンコッカ―スパニエルの虜になってしまうでしょう。
フレンドリー
無邪気でフレンドリー、誰にでも愛想が良いアメリカンコッカ―スパニエルは、周りを明るい雰囲気で包んでくれます。人間のことが大好きで、可愛らしく甘えてきます。飼い主にとってはたまらないですね。
活発
活発で、遊ぶことが大好きな性格をしています。狩猟犬としての本能があるので、ボールやフリスビーなどを使った遊びを取り入れると喜びます。子供と一緒に遊ぶパートナーとしてもぴったりだといえるでしょう。
頭がよい
もともと狩猟犬であったアメリカンコッカ―スパニエルは学習能力が高く、しつけやトレーニングはすぐに入ります。そのため、犬を飼育したことがない初心者でも飼いやすい犬種だといわれています。
アメリカンコッカ―スパニエルを飼うときのポイント
アメリカンコッカ―スパニエルを飼うときのポイントは以下の通りです。室内環境
密集した特徴的な被毛を持つアメリカンコッカ―スパニエルは、夏の暑さも冬の寒さも苦手です。そのため、1年を通して室内の温度管理を徹底する必要があります。夏は23~25度、冬は26~28度ほどに設定しておきましょう。
しつけ
可愛さに負けて甘やかしているとわがままに育ってしまうので、幼犬のうちのしつけが重要です。メリハリをつけてトレーニングを行い、しつけの基礎は徹底しておきましょう。運動
スタミナがあるので、しっかりと運動させる必要があります。散歩は1日2回、1回30分を目安に行いましょう。また、ドッグランに連れて行ってノーリードで走り回らせてあげると喜んでくれる子が多いようです。
食事
アメリカンコッカ―スパニエルは肥満になりやすい犬種だといわれています。食べることが大好きで与えられた分だけ食べてしまうので、食事の量や栄養バランスには常に気を配るようにしましょう。
被毛のケア
ゴージャスな被毛はアメリカンコッカ―スパニエルの大きな魅力ですが、その分ケアに手間がかかります。毎日または2日に1回のブラッシングを行うことで、美しい毛並みを維持しつつ皮膚病を防ぎましょう。
また、抜け毛が多いのでこまめな家の掃除が必須となります。
目と耳のケア
アメリカンコッカ―スパニエルは、目や耳の病気の好発犬種として知られています。耳は週1回程度の頻度で掃除を行いましょう。また、目の周りの毛は定期的にトリミングすることをオススメします。
気を付けたい病気
飼いやすい性格のアメリカンコッカ―スパニエルですが、かかりやすい病気が多い犬種です。寿命まで健康に過ごせるよう、体調には常に気を配ってあげましょう。
平均寿命は12~15年ほどだといわれていますが、昨今は犬も長寿化しています。
適切な健康管理をすることで、もっと長生きしてくれるでしょう。
目の病気
白内障や緑内障を患いやすく、発見が遅ければ失明してしまうことも少なくありません。これらの病気を完全に予防することはできないので、早期発見が大切です。定期的に検査を受けるようにしましょう。
耳の病気
他の垂れ耳の犬種と同様、外耳炎になりやすい傾向があります。汚れが溜まらないように、定期的に濡らした柔らかい布で掃除してあげましょう。仔犬のうちから耳の手入れに慣れさせることが肝心です。
膝蓋骨脱臼
膝の骨の位置がずれる病気で、遺伝的な素因が強いといわれています。スキップするようなしぐさがみられたら、膝蓋骨脱臼を疑いましょう。軽傷であればリハビリで対応することになりますが、重症であれば手術が必要になります。
脂漏性皮膚炎
アメリカンコッカ―スパニエルは、脂漏症になりやすい犬種です。皮脂が過剰分泌されると細菌やマラセチアという酵母が繁殖しやすくなるため、皮膚炎へとつながります。一度発症すると完治は難しいといわれており、こまめにシャンプーしながら付き合っていくことになります。
拡張型心筋症
拡張型心筋症は、L-カルニチンやタウリンの不足が原因だと考えられています。心筋が正常に働かなくなる病気で、咳や呼吸困難、湿疹などの症状を呈します。最悪の場合には死に至るので、気になる症状があったらすぐに受診することが大切です。
レイジ・シンドローム
レイジ・シンドロームは、突発性激怒症候群とも呼ばれる脳の疾患です。症状としては、突然怒る、人や他の動物に噛みつく、ひたすらに攻撃するなどが挙げられます。レイジ・シンドロームかもしれないと思ったら獣医師に診てもらいましょう。病気による発作であれば、薬物が処方されます。
まとめ
ディズニー映画「わんわん物語」が公開された頃には、アメリカンコッカ―スパニエルは日本でも大人気の犬種となりました。気立てが良く家庭犬として向いている犬種ですが、適度な運動や日々のケアを欠かさず行える環境でないかぎり、アメリカンコッカ―スパニエルの世話を十分にすることはできません。
しっかり手をかけて育てることで愛犬との生活を楽しみたいと考えている人は、ぜひパートナーとしてアメリカンコッカ―スパニエルを検討してください。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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