2018年3月15日

【調査以来初!】猫の飼育頭数が犬を上回った!その背景は?

犬は私たち人類の歴史が始まって以来、人間とパートナーシップを組むことができる動物として、共存関係を保っています。

猟犬や牧羊犬、軍用犬や警察犬そして番犬や愛玩犬など、犬は時代の変化に応じながら常に人間の社会活動をサポートしてきたと言えるでしょう。

しかし一般社団法人 ペットフード協会が行った「2017年度 全国犬猫飼育実態調査」の報告によると、犬と猫の飼育頭数が調査開始以来、初めて逆転してしまったようです。

犬と猫の飼育頭数

飼い主の手を舐める猫 2017年度にペットフード協会が行った調査によると日本国内に於ける2017年度の犬の飼育頭数約892万頭に対し、猫の飼育頭数は約952万6千頭となったようです。

調査開始初めての逆転現象が発生したことに、ペット業界関係者や愛犬家、愛猫家の間では大きく取り上げられるニュースとなりました。

平成29年(2017年)全国犬猫飼育実態調査 結果
一般社団法人 ペットフード協会
http://www.petfood.or.jp/topics/img/171225.pdf

猫ブームが背景か?

お腹を触られる猫 徳川家康を祭る「日光東照宮」に奉じられている「眠り猫」などの存在からも、古くから日本では愛玩動物として猫を好む人口は少なくなかったといえます。

しかし、犬がペットの代名詞としての座を守り続けてきたのは、犬が本能的に持つ確固たる「主従関係」が日本人の気質に受け入れられてきたことが大きな要因だと考えられます。

一方で、日本の住宅事情などから「大きさを気にせず賃貸でも飼える」ことや、高齢化にともなって「毎日の散歩がない」などといった飼いやすさが猫の飼育頭数が増えた要因と言えるのではないでしょうか。


本当に愛犬家は減少しているのか?

顔を触られる犬 同調査を読み進めると意外なことに愛犬家と愛猫家の数は全体で愛犬家21%、愛猫家16.3%と、依然日本国内には「愛犬家」が多く存在していることが判ります。

年代別の比較では、以下のような結果になっています。

・20代:愛犬家(25.4%)、愛猫家(20.7%)
・30代:愛犬家(21.5%)、愛猫家(17.4%)
・40代:愛犬家(21.3%)、愛猫家(17.5%)
・50代:愛犬家(23.1%)、愛猫家(18.1%)
・60代:愛犬家(19.6%)、愛猫家(14.0%)
・70代:愛犬家(15.4%)、愛猫家(10.4%)

年代別でも全世代で愛犬家が愛猫家を凌ぐ結果となりました。

では何故犬の飼育頭数が減少し猫の飼育頭数が増加しているのでしょうか?

これは犬の特性である「散歩」が大きく影響していると考えられます。

現在日本は驚くべき速度で高齢化が進んでいます。

本当は愛犬家であっても犬の飼育に欠かせない「散歩」が高齢者にとって、犬の飼育を続けることに対する大きな障壁となっているのではないでしょうか。

高齢者社会が進む現代こそ、人間と似た社会構造を持つ犬の飼育が高齢者の「生きがい支援」に繋がると考えられます。

高齢者福祉の一環として「愛犬の散歩代行サービス」などが求められていると言えるでしょう。

愛犬家がペットとして猫を飼い始めるきっかけは?

仕切りから顔を出す猫 本来愛犬家として生きてきた方も、年を負うごとに犬の飼育が負担となってきているのではないか?と考えられます。

そこで「ペットがいない生活」と「ペットと共に暮らす生活」の選択を迫れることになるのですが、長年ペットと共に暮らす生活を続けてきた方にとって、ペット不在の生活は「耐えられないほど味気ない生活」に感じるようです。

そこで散歩の世話が必要ないとされる猫への飼い替えが発生しているのではないでしょうか。

まとめ

犬と猫の飼育頭数が逆転したことから、思わぬ社会問題にまで発展してしまいましたが、今回取り上げた数値の裏にはあながち嘘ではない現実が潜んでいると考えられます。

現在必要とされているのは、癒しを与えてくれるペットである犬のケアを代行してくれるサービスなのではないでしょうか?

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、ペットとの暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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