2017年6月26日
パグってどんな犬?個性的なクシャ顔と意外な性格について
くしゃっとした顔に低い鼻、ずんぐり、むっくりした体にくるりと巻いた尻尾が特徴のパグ。
根強いファンがとても多い個性派小型犬パグの、世界中を旅しチベット僧やフランス王妃に可愛がられた歴史やルーツ、名前の由来、基本情報や寿命、飼う時に気をつけることなどについてまとめました。
もくじ [非表示]
パグの基本まとめ どこで生まれたどんな犬?
パグの歴史 世界中で愛される旅する犬
パグのルーツについては諸説あります。中でも有力なのは、パグはペキニーズと同じ祖先を持ち、紀元前からチベット地方で僧侶によって飼われていたという説です。そのため、パグの原産国は中華人民共和国とされているのです。17世紀にはオランダの東インド会社によってヨーロッパに運ばれます。
オランダでは王族公認のペットになって愛されると、フランスに渡り、時の皇帝ナポレオンの妃ジョゼフィーヌの愛玩犬となりました。
流行の最先端で、パリ中の婦人たちのカリスマ的存在だったジョゼフィーヌに愛されることで、その人気はフランス全土に広がり、大ブームを巻き起こします。
ヴィクトリア朝時代のイギリスでも、上流階級の愛犬家に愛され絶大な人気を手に入れました。その後1885年に犬種認定されて、現在までずっと世界中で愛され続けています。
パグの名前の由来
パグは名前の由来にも諸説あり、その頭の形が拳を握ったように見えることから、ラテン語で「握りこぶし」という意味の「パグナス」から来たという説があります。その他には、パグがいびきをかくことから、中国語で「いびきを書いて眠る王様」を意味する「覇歌(パー・クー)」から来ているというものもあります。
変わり種では、17世紀にペットとして流行していた猿の仲間「パグ」に表情が似ているから、などというものもあり、正確な由来は分かっていません。
パグの外見の特徴・チャームポイント
くしゃっとしたお顔に低いペチャ鼻、シワの中にあるまん丸の大きな目。そしてずんぐりとした筋肉質な体にクルンとした尻尾、このすべてがパグのチャームポイントと言えるでしょう。体が丸く、足が短いため、座るときに後ろ足を投げ出すように座ります。この愛らしい様子に恋に落ちてしまう人も続出で、ファンの間では「パグ座り」と呼ばれています。
パグのサイズ
パグの体高は25〜28cm、体重は7~8kgとされています。体の大きさに対してずっしりとしたボディが特徴です。パグの毛色
パグの被毛は短く、滑らかで光沢があります。パグには頭の後ろから尻尾にかけて「トーレス」と呼ばれる黒い線があります。被毛の色は4色で、シルバー・ブラック・フォーン・アプリコットがあります。日本国内ではフォーンとブラックが人気カラーです。
パグの性格は?
パグの性格
愛嬌のある個性的な顔つきとは裏腹に、パグの性格は知的で冷静です。プライドが高い一面もありますが、信頼した飼い主や家族に対しては、非常に愛情深く寄り添ってくれます。
攻撃的な面はなく、小さな子どもと一緒に生活できると言われています。
プライドが高く、頑固な性格なので、しつけをするときにきついしつけをしてしまうと拗ねて言う事を聞かなくなってしまうことがあるので注意しましょう。
パグは飼い主を喜ばせるためにとても一生懸命になってくれる性質を持っているので、しつけがうまくいったときは、大げさに喜んであげるといいでしょう。
マイペースなので少し大変ですが、きちんと躾けることができれば優秀なパートナー犬になってくれます。
パグの寿命について
パグの平均寿命
パグの平均寿命は12年から15年と言われています。オスとメスで寿命に差はありません。パグの病気・長生きするには
パグは食欲旺盛です。ガツガツご飯を食べる姿は可愛いもの。でも肥満は万病の元なので、食べる量や内容をきちんとコントロールしてあげましょう。パグがかかりやすい病気がいくつかあります。しかし、きちんとケアしてあげれば予防できることがほとんどなので、しっかりお世話をしてあげましょう。
皮膚炎
鼻が低く、顔がくしゃっとしているパグは、シワが多いので、このシワの中に汚れが溜まりやすく、皮膚炎になりやすいのです。毎日のお手入れとして、濡れたタオルや綿棒で拭き取ってあげましょう。痒がって体を掻いたりする様子が見られたら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
熱中症
パグやフレンチ・ブルドッグのような、鼻が低い犬は体温調節ができないため、暑さにとにかく弱いです。夏は全犬種において熱中症のリスクが高いですが、短頭種のパグはさらに注意が必要です。室内飼いでもお留守番させるときは、空調を整えて出かけましょう。呼吸が荒くなり、ヨダレをダラダラ流しているような状況だと熱中症の可能性がありますので、すぐに病院に連れて行きましょう。
角膜炎
パグのチャームポイントでもある黒くて大きな目は、少し飛び出しているので、角膜が外部刺激によって傷つきやすい環境にあります。角膜が傷つくと炎症を起こしてしまうので、日々注意してよく観察してあげてください。
目やにが増えたり、光を眩しがる様子が見られたら、動物病院の受診をお勧めします。
パグを飼うときのポイント
パグにぴったりの家族とは?
明るくて陽気で、どんな人とも仲良くできるような社交性が高い性格のため、小さな子どもとの生活も難しくありません。きちんと躾ければ無駄吠えすることもないので、集合住宅でも安心して飼うことができます。
のんびりした性格ですがちょっぴり頑固なところもあるので、パグのそういう一面も理解し、まるごと愛してくれるような家族が理想と言えるでしょう。
パグの運動量は多くない
活発で散歩が大好きな犬種ですが、必要な運動量はそんなに多くありません。1日1回30分程度お散歩してあげれば十分です。ただし、前述の通り、大変暑さに弱いので、夏の間は散歩する時間に注意し、朝と夕方の涼しい時間に出かけるようにしましょう。
パグの毎日のお手入れ
短毛なのでカットは必要ありませんが、抜け毛が多いので、最低でも週に2回はラバーブラシでブラッシングしてあげてください。また、前述の通り、顔のしわの中は非常に蒸れやすく、雑菌がたまり皮膚病の原因になるため、固く絞った布でしわの内部を頻繁にふき、清潔で感想した状態を保つように心がけましょう。
また、耳が垂れているため、耳の中も蒸れて外耳炎などの病気にかかりやすい犬種です。定期的に耳のお掃除も忘れないようにしましょう。
チベット僧からオランダ王室、フランス王妃、ヴィクトリア朝のイギリスと、由緒正しい上流階級に愛され続けたパグの魅力がお伝えできたでしょうか。
他の犬種には代え難い個性的な見た目のパグは、その見た目の可愛さゆえにかかりやすい病気があります。
病気の兆候が見られた場合は、早めにかかりつけの動物病院で受診するようにしましょう。すこし頑固でマイペースなところも愛せるような家族と一緒に暮らせたら、家族もパグも幸せな生活になるでしょう。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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