2017年7月11日

ミニチュア・プードルってどんな犬?その性格や歴史

日本でもう何年も人気の犬種ナンバーワンとして不動の人気を誇っているのが、「トイプー」の愛称で知られるトイ・プードルです。

そんななか、トイ・プードルの親類犬であるミニチュア・プードルの人気がじわじわと高まってきています。トイプードルと比較するとあまり見かけない犬種ですが、欧米では昔からとても人気が高い犬種です。

そんなミニチュア・プードルについて、知られざる歴史や性格などをご紹介していきます。

ミニチュア・プードルの基礎知識

ミニチュア・プードルの歴史

芝生の上で立っているプードル プードルはフランスの国犬で原産国もフランスとされていますが、その祖先はロシアや中央アジアにいた土着の犬だと言われています。プードルの歴史については諸説あり、ドイツの水猟犬がフランスに持ち込まれ、現在の形になったという説が濃厚です。

16世紀までのプードルはスタンダード・プードルと同じくらいか、少し大きいくらいのサイズしかいませんでした。その当時のプードルの主な仕事は、猟で仕留めた水鳥を回収してくることでした。プードルは泳ぎが得意だったので、もっと泳ぎやすくするために毛をカットしていました。

すべての被毛をカットすると体温が低下してしまうので、心臓の部分の毛を残したユニークなスタイルで狩りをしていました。その姿がフランス貴族たちの目に止まり、愛玩犬として大ブレイクを果たしたのです。

17世紀には、貴族たちによって小型化が進み、この時期には現在認定されているプードルのサイズの4種類(スタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイ)すべてが存在していたと言われています。

上流階級の人たちは自分のプードルを見せびらかすために飾り立て、関節部分の毛を残すなどのユニークなカットを次々考案。それが現在のドッグショーで見られるプードルカットのルーツと言われています。

ミニチュア・プードルファミリーの中でも、サーカスや家庭で芸を仕込みやすいように小型化されたサイズのプードルです。他のプードルと同じようにとても賢いのが特徴です。

ミニチュア・プードルの特徴

木の枝で立っているプードル 体長と体高がほとんど同じのいわゆるスクエアタイプのボディにふわふわとしたくるくる巻き毛がチャームポイントです。

カットの仕方によって印象が大きく変わるので、様々なカットスタイルに挑戦できることもプードルの魅力です。

しかし、ショーに出場する際に認められているスタイルは、子犬のみのスタイル「ザ・パピィー」と、「イングリッシュ・サドル」、「コンティネンタル」と「スポーティング」の4種類です。

ミニチュア・プードルのサイズ

体高の平均が28~35cm、体重が5~8kgの小型犬です。プードルの中では、ミディアムとトイの間の大きさです。

ちなみに他の種類のプードルのサイズと比較すると以下の通りです。

スタンダード:体高45~60cm、体重15~19kg
ミディアム :体高35~45cm、体重8~15kg
ミニチュア :体高28~35cm、体重5~8kg
トイ    :体高26~28cm、体重3kg前後

ミニチュア・プードルのカラー

芝生の上でフセをしているプードル プードルの毛色は基本的に、ソリッドカラーと言われる混じり気のない単色が理想とされており日本のスタンダードでは単色のみが認められています。

ブラック、ブラウン、ホワイト、ブルー、グレー、アプリコット、クリーム、レッド、ベージュ、シルバー、カフェオレ、モカなどたくさんのカラーバリエーションがあります。

ミニチュア・プードルの性格は?

庭で立っているプードル 活発で明るく愛想がいい優しい性格をしています。遊ぶのが大好きで「飼い主を喜ばせようと一生懸命努力する」いじらしい一面もあります。

また、全犬種の中でもトップクラスに頭がよく、その賢さから日本でも警察犬にも採用している自治体があります。聡明さと従順さを兼ね備えており、人気の犬種の座に長く君臨しているのも頷けます。

人懐っこく、友好的ですが、飼い主に忠誠心を強く持つので、見知らぬ人に懐くには時間がかかる犬種です。

しかし、子どもや他の犬、他の動物とも仲良くできるので、素晴らしいコンパニオンドッグだと言えるでしょう。

飼い主と公園で遊んでいるプードル ミニチュア・プードルは人と関わることや、飼い主が喜ぶことに自身も喜べる性質を持っています。そのため、しつけも褒めて伸ばすようにするのが効果的です。

他の犬種に比べても非常に賢い犬種なのでしつけも入りやすく、初心者の方でも躾けることが簡単だと言われています。

もちろん個体差はあるので、自信がない方はしつけ教室などに通われてみるといいでしょう。楽しくしつけや訓練を体験できて、お友達も出来るかもしれません。


ミニチュア・プードルの平均寿命と長生きのヒント

ミニチュア・プードルの平均寿命

ソファの上でくつろぐプードル ミニチュア・プードルの平均寿命は12~14歳と言われています。

ミニチュア・プードルがかかりやすい病気

基本的にミニチュア・プードルは丈夫な犬ですが、被毛のケアをおこたると皮膚疾患などのトラブルにつながる可能性があります。

また、垂れ耳の犬種は耳の中が湿って雑菌が繁殖しやすく、外耳炎などの耳の病気にもかかりやすいので、こまめにお手入れをしてあげるようにしましょう。

ミニチュア・プードルを飼うときのポイント

ミニチュア・プードルの日々のお手入れ

ショーに出す予定がないのであれば、基本的に1週間に2回程度のブラッシングで十分美しい被毛を保つことができます。

シャンプーとトリミングを合わせて、1、2ヶ月に一度のペースでトリミングへ連れていってあげるのがお勧めです。

ミニチュア・プードルもトイ・プードルと同じように様々なカットスタイルを楽しむことができます。

ミニチュア・プードルの運動量とお散歩は?

ハードルを飛び越えるプードル もともと狩猟犬だったので、必要な運動量は比較的多い犬種です。一日朝と夕方に2回、それぞれ30分程度のお散歩に連れて行ってあげましょう。

頭を使う遊びや、知的好奇心を刺激するような遊びをすると喜んでくれるので、一緒に楽しむことが出来ます。

ミニチュア・プードルにぴったりの家族

飼い主に抱かれているプードル ミニチュア・プードルは人と一緒に時間を過ごすことが大好きで、お留守番が苦手です。また、その賢さから、留守番などでストレスがたまると構ってもらうために繰り返し問題行動を起こすような一面があります。

お子さんのいる家庭では共に成長し、子どもの最高の親友になってくれるような犬種です。活動的なので、ドッグスポーツやアウトドアに興味があるような家庭もいいでしょう。

まとめ

陽が差す窓際に立っているプードル 大人気のトイ・プードルより少し大きな親類犬、ミニチュア・プードルは日本ではあまり馴染みのない方も多いかもしれませんが、欧米ではトイ・プードルと並ぶとも劣らない人気を誇る犬種です。

トイ・プードルをお迎えしようと考えていた方も、一度選択肢にいれてみてあげてください。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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