2017年11月12日
フレンチブルドッグとボストンテリアの違いとは?
フレンチブルドッグとボストンテリアは、どちらも大きな目と低い鼻が特徴的で愛嬌のある顔が魅力的な犬種です。
飼っていない方にとって、見分けるのが難しいフレンチブルドッグとボストンテリアの見分け方などを解説します。
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フレンチブルドッグの歴史
広く知られているフレンチブルドッグですが、その始まりは19世紀の後半と犬の歴史では最近です。イギリス原産のイングリッシュ・ブルドッグがフランスに持ち込まれ、パリのブリーダーがユニークな特徴をもつフレンチブルドッグへと改良しました。
イングリッシュ・ブルドッグに交配させた犬種は、同じく低い鼻が可愛らしいパグや元気で陽気な小型テリアなどです。これによって、フレンチブルドッグは家庭犬向きの犬として進化していきました。
この後、フランスを旅したアメリカ人によって持ち帰られたフレンチブルドッグは、アメリカの東海岸で爆発的な人気となりました。しかし、第一次世界大戦以降はボストンテリアの台頭もあって人気は衰えていきます。
一部のブリーダーは情熱を絶やさずにフレンチブルドッグの繁殖を続けましたが、1940年頃にはアメリカケネルクラブに登録されているフレンチブルドッグの頭数が100匹まで減少しました。
第二次世界大戦中は、ブリーダーにとってさらに過酷な日々が続きました。
しかし、1950年代にはアメリカのブリーダーであるアマンダウェストによって再び人気を獲得しました。現在も、徐々にフレンチブルドッグを飼う人が増えているようです。
ボストンテリアの歴史
ボストンテリアは、アメリカ原産の小型犬です。フレンチブルドッグよりも歴史が浅く、全ての祖先を辿ることが可能です。ボストンテリアの歴史は、1870年頃にアメリカのボストン市で始まりました。ボストン市に在住していたロバート・C・フーパー氏がイングリッシュ・テリアとブルドッグの交配から産まれた犬を購入し、ジャッジという名前を付けたのです。
ジャッジは、がっしりとした体型の雄犬で、現在のボストンテリアともよく似た容姿をしていました。
その後、ジャッジと小型犬のジップを交配させ、産まれた雄犬はエフと名付けられました。現在世界中にいるボストンテリアは、すべてこれらの犬が基礎となっています。
この頃は闘犬が行われている時代でしたが、間もなくして闘犬が禁止され、これ以降のボストンテリアが愛玩犬として作られるようになりました。
交配を重ねるにつれて闘犬としての血が徐々に薄れていき、愛玩犬向きの性格へと変化していきます。
そして、1893年にボストンテリアがめでたくアメリカケンネルクラブに登録されました。
ジャッジとジップの交配から20年足らずという短い時間で登録に至った背景には、関係者の並々ならぬ努力があったようです。その後、アメリカでのボストンテリア人気は一気に加速しました。
現在では、ボストンテリアはアメリカを代表する犬種となっています。日本でのボストンテリアの愛好家も、少しずつ増えているようです。
フレンチブルドッグとボストンテリアの見分け方
フレンチブルドッグとボストンテリアは、非常によく似た容姿をしていますが、特徴をつかめば簡単に見分けることができます。耳
フレンチブルドッグとボストンテリアを見分けるときに、最初に注目したいのは耳です。フレンチブルドッグの耳は離れた位置についており、コウモリのように大きく広がっていて、形も丸みを帯びています。ボストンテリアの耳はやや小さめで尖った形をしています。しかし尖った形は生まれつきではなく、断耳によってこの形になっています。
被毛
フレンチブルドッグの毛色は大きく4種類で、黒ベースのブリンドル、白ベースに部分的に黒や茶が入るパイド、単色のクリーム、茶ベースのフォーンに分けられます。毛色によって性格が異なるともいわれています。ボストンテリアの被毛の特徴は、タキシード柄です。白と黒から構成されており、まるでタキシードを着ているように見えることからこのように呼ばれています。
被毛の色で簡単に見分ける事が出来そうですが、タキシード柄のフレンチブルドッグやパイドのボストンテリアもいるので被毛だけで完全に見分けるのは難しいかもしれません。
体型
フレンチブルドッグはボストンテリアに比べて手足が短く、ずんぐりとした体型をしています。個体差がありますが、体重はフレンチブルドッグのほうが重い傾向にあり体重は8~14㎏前後です。
ボストンテリアは全体的に手足が長くなっています。
ボストンテリアの体重は6.8~11.35㎏前後なので、最大で2倍以上の差があります。
フレンチブルドッグとボストンテリアの違い
フレンチブルドッグとボストンテリアは見た目こそ似ていますが、実際に飼ってみるとまるで違う犬種であることがわかります。ここでは、見た目以外の違いをご紹介します。
性格
フレンチブルドッグ
大らかで明るくマイペースな性格です。優しく気立てが良く、子供やお年寄りとも仲良くすることができます。遊ぶことが大好きですが、部屋を駆け回るほど活発な性格ではありません。吠えることも少なく、家庭犬として理想的な性格の一つと言えます。
ボストンテリア
とても頭の良い犬種なのでしつけが楽な犬種です。学習能力の高いですが、性格はやんちゃな子が多く部屋を駆け回ります。飼い主に対しては甘えん坊な一面を見せますが、見知らぬ人に対しては気を許しません。警戒心が強く、家族を守る優秀な番犬になってくれるでしょう。
運動
フレンチブルドッグ
フレンチブルドッグは、大人しい性格なので運動量は比較的少なくても問題ありません。散歩は1日2回、30分ほどを目安に行いましょう。悪天候などで散歩に行けないときは、家の中で遊んであげると喜びます。
太りやすい体質なので、食事と運動のバランスを丁寧に管理してあげてください。
ボストンテリア
比較すると身体の小さなボストンテリアですが、テリア犬なのでスタミナがあります。散歩は1日2回、1時間ほどを目安に行いましょう。軽めの散歩では運動不足からストレスを溜めてしまうので、毎日しっかりと運動させてあげてください。
定期的にドッグランなどで走らせてあげるのも良いでしょう。ただし、興奮しやすいところがあるので、興奮しすぎないように注意しましょう。
まとめ
フレンチブルドッグとボストンテリアは、どちらも素晴らしい家庭犬になる犬種ですが、性格は大きく異なります。自分の性格やライフスタイルに合っている犬種のお迎えを考えてあげてください。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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