2017年12月4日

キースホンドについて

キースホンドはイギリス原産の犬種で、ポメラニアンを大きくしたような容姿をしています。

シルバーグレートダークのふわふわの毛と独特な雰囲気が印象的ですね。今回は、そんなキースホンドについてご紹介します。

キースホンドの歴史

草むらを疾走するキースホンド キースホンドは18世紀以降にオランダで番犬として活躍していた犬種で、ライン川を航行する船の番犬でもありました。

しかし、この後は不運にもオランダの歴史に巻き込まれてしまいます。

フランス革命以前、オランダでは政治的な混乱があり、王室党と愛国党の間で争いがありました。

そして、愛国党のシンボルとなった犬がキースホンドです。

ところが争いの末愛国党は敗北してしまい、人々はキースホンドを次々に処分していきました。

そんな中、一部の人の手によってキースホンドは飼育を続けられました。

その結果1933年にはオランダのケンネルクラブに正式に登録され、後にオランダの国犬となったのです。

キースホンドの特徴

こちらを見つめるキースホンド

身体的な特徴

体高43~55㎝、体重25~30㎏のスピッツ系の犬種です。

正方形に近い体型が特徴的で、全身が硬めのオーバーコートと綿毛のようなアンダーコートで覆われています。

また、たてがみのような飾り毛も生えています。

目や耳は小さめで、そのオオカミのような容貌から「ウルフ・スピッツ」と呼ばれることもあります。

性格の特徴

家族によく懐く性格で、飼い主とのスキンシップが大好きです。

ただし見知らぬ人には警戒心を抱くので、吠えたり噛みついたりして威嚇することもあります。

外では活発に活動しますが、家の中にいるときはのんびりと過ごすことを好むようです。


キースホンドを飼うときのポイント

キースホンドの子犬 飼いやすい犬種とはいえないキースホンドですが、しつけ次第で最高のパートナーになります。

ここでは、キースホンドを飼うときのポイントをご紹介します。

運動

番犬として活躍してきた犬種なので、猟犬として作出された犬種ほどの運動量は必要としません。

散歩は1日2回、1回30分ほどを目安に行いましょう。引っ張りっこなど体力を使う遊びも喜びます。

被毛のケア

見た目からもわかる通り抜け毛の量はかなり多いので、小まめなブラッシングと定期的なシャンプーは欠かせません。

なお、被毛の多さから暑さに弱いので、夏は特に環境に気を配ってあげてください。

しつけ

仔犬のうちからしっかりとしつけを行い、上下関係を徹底して教えてください。

飲み込みが早く、しつけやすい犬種ではありますが、同時に早とちりも多いので焦らずじっくりとしつけを行いましょう。

キースホンドがかかりやすい病気

ソファに座るキースホンドの子犬 キースホンドは心臓疾患にかかりやすい犬種で、若くても発症するリスクがあります。

心臓病になると疲れやすい、元気がない、食が細くなるなどの症状が出るので、様子がおかしいと思ったら早めに病院に連れて行くようにしましょう。

また、皮膚疾患にも要注意です。抜け毛が多い犬種なので、小まめにケアをして常に皮膚を清潔に保つようにしてください。

そして、シニア犬になってから発症しやすいのが甲状腺機能低下症です。

症状としては皮膚の異常や抜け毛の増加、睡眠時間の増加などが挙げられます。

悪化させないためには早期発見・早期治療が大切なので、日頃から愛犬をよく観察するようにしましょう。

まとめ

2頭のキースホンド オオカミを彷彿とさせる見た目と人懐っこい性格が魅力的なキースホンドですが、日本ではほとんど飼われていない犬種です。

キースホンドを繁殖しているブリーダーもほとんどいないので、飼うときには海外から輸入するのが現実的だといえるでしょう。

キースホンドを飼うときには遊ぶための時間をたっぷり取り、確かな信頼関係を築くようにしてくださいね。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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