2018年1月10日

【武装した警備兵】クーバースの魅力から歴史まで

真っ白でふわふわの被毛が愛らしいクーバースはハンガリー原産の犬です。

非常に歴史が古く、トルコ語で「武装した警備兵」という意味の持つ通り、古くから護衛犬として活躍してきました。

そんなクーバースの魅力や歴史などをご紹介します。

クーバースの歴史やルーツ

クーバースの子犬が芝生の上でこちらを見ている様子 クーバースの祖先犬は12世紀にトルコからやってきた羊飼いの犬である「アクバシュ」だと言われています。

この犬を改良して狼や家畜泥棒から羊を守るために生まれたのがクーバースで、その役割からトルコ語で「武装した警備兵」という意味の名前がつけられました。

真っ白な毛は夜にも目立つので、飼い主から侵入者と間違わないためにも重宝されたと言います。

17世紀頃には、羊飼い以外の一般の人々もクーバースを護衛犬として飼育するようになりました。

第一次世界大戦、第二次世界大戦下でその数は一気に減少し、一時期は絶滅が危ぶまれるほどになりましたが、愛好家たちによって復活されました。

1963年にはFCIに公認犬種として登録され、世界中に輸出されるようになります。

日本でも2007年に犬種登録が行われ、じわじわと人気が出てきています。

クーバースの特徴

クーバースの子犬が芝生の上で寝転んで飼い主と遊んでいる様子 クーバースの体型や、被毛についてご紹介します。

クーバースの体型

体高はオスが73cm前後、メスが68cm前後、体重はオスメス共に30~52kgの大型犬に分類されます。

クーバースの被毛・カラー

親戚の犬種であるグレート・ピレネーズなどと比べるとマズルが先細りしています。

真っ白の分厚いコートは狼の牙から逃れるために大いに役立っていました。

毛色はクリームかホワイトが認められています。耳は飾り毛のない垂れ耳で、ふさふさした尻尾を持っています。


クーバースの性格やしつけ

クーバースの子犬が二匹芝生の上で寝転んでいる様子 クーバースの性格や、しつけのポイントについてご紹介します。

クーバースの性格

クーバースの性格は非常に誠実で、自己犠牲の精神を持った愛情深い犬種です。

自分の家族を守るためであれば、身を呈して立ち向かうような気質があり、フレンドリーな性格なので、子どもや他の犬と仲良くすることができます。

クーバースのしつけ

警戒心が強く、人見知りをする一面もありますが、賢く知的な犬種なので、しつけの入りやすい犬種です。

しかし、クーバースはもともと、オオカミやイノシシを相手にしていた猟犬です。縄張り意識と警戒心が非常に強いため、不審な物音や知らない相手に対して、激しく吠える性質を持っています。

そのため、集合住宅や住宅密集地で飼育する場合は、子犬の頃から社会性を育て、無駄吠えをしないように躾けることが大切です。

知性が高くしつけが入りやすい犬種ではありますが、独立心が強く体が大きい犬種なので、初心者には難しいともいえます。

しつけがうまくいかない場合は訓練士に預けるなどの対処が必要です。

クーバースを飼うには

クーバースが芝生の上で伏せている様子 クーバースに必要な運動量や、お手入れなどについてご紹介します。

運動量

散歩は飼い主のペースに合わせて1日2回、1時間程度を行えば十分です。全力疾走や引き運動を行わせることは避けましょう。

クーバースは大型犬ですが、関節疾患にかかりやすい犬種なので、あまり激しい運動は控えた方がいいでしょう。

室内・室外

ふわふわの厚い被毛に全身が覆われているため、暑さにとても弱い性質です。

夏の屋外飼育は熱中症のリスクがあり危険です。室内飼育の場合でも常時エアコンで温度を管理するようにしてください。

お手入れ

被毛の手入れは見た目ほど大変ではなく、週に2回程度のブラッシングすることで十分に美しさを保つことができます。

また、被毛には自然に汚れを落とす皮脂が含まれているので、過剰にシャンプーを行うと、かえって汚れやすくなることがあります。

まとめ

クーバースが芝生の上で立っている様子 真っ白でふわふわの被毛が愛らしいクーバースについて紹介しました。

非常に歴史が古く、護衛犬として活躍してきた犬なので、きちんとしつけを行うことで、家族にとって最高のパートナーになってくれる犬種です。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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