2018年4月21日

【行政書士が解説】Q.「ドッグランのトラブルは自力で解決するしかないの?」~ドッグランと個人賠償責任保険の関係~

監修にご協力いただきました!

平成元年3月 法政大学法学部法律学科卒業

(司法試験浪人)
平成4年3月 株式会社市進(現、株式会社市進ホールディングス) 入社
平成25年1月 行政書士試験 合格
平成28年2月 行政書士齊藤学法務事務所 開設

広いドッグランは、わんちゃんにとって最高の遊び場ですよね。

元気に走り回る愛犬の姿を見つめる飼い主さんも、とても幸せそうな笑顔を浮かべていらっしゃいます。

長時間のドライブによるわんちゃんのストレスを発散させるために、最近はサービスエリア併設のドッグランも増えてきました。

わんちゃんの飼い主さんにとって、もはやドッグランは必要不可欠な施設ではないでしょうか。

わんちゃんや飼い主さんにとって幸せな場所であるはずのドッグランですが、時には悲劇の舞台となることは知っておくべきでしょう。

事故やトラブルは自分で解決しなければならない?!

じゃれている二匹の柴犬 広い場所をノーリードで走り回るわんちゃんが、時に興奮し過ぎてしまう可能性はゼロではありません。

自分のわんちゃんが落ち着いていても、他の方が連れてきたわんちゃんが興奮し過ぎて、そのとばっちりを受ける可能性もあります。

ドッグランの運営方法もさまざまで、利用前に注意事項をしっかりと確認されるところもあれば、掲示された利用規約を示して簡単に、「気を付けてくださいね」というようなところもあります。

対応の仕方はさまざまでも、ほぼすべてのドッグランで共通しているのは、「事故やトラブルに関して責任を負わない。自分達で解決してください」という内容です。

ドッグランは「保険適用の対象外」っていうのは本当なのか?

離れた所から飼い主を見つめているフレブル では事故が起こったときは、相手方に金銭による賠償を求めることができるのかというと、「無理」と言わざるを得ません(東京地裁平19.3.30)。

裁判所は、犬が興奮して制御が効かないような状態が発生しないよう、またそうなってしまったらすぐに対応ができるように、飼い主さんはわんちゃんを監視していればよいと考えました。

そのため、異常な事態を想定した注意は求められないことになります。

そうすると、責任を負う「過失」が認められる飼い主さんというのは、基本的にいなくなってしまうのです。

相手が治療費などを払ってくれないなら、せめて保険でまかなおうと考えるわけですが、個人賠償責任保険(個人賠償責任補償特約)は役に立ちません。

もしもの時のために、ペット保険の特約として月140円前後で契約できるものですが、「ドッグラン」は対象から除外されているものがほとんどです。

ネットのお悩み相談で、個人賠償責任保険(個人賠償責任補償特約)で対応できたというものがありますが、そのまま信じるのはいかがでしょうか…。


ドッグランの管理責任を問うことは可能かも…

ドッグランで走っているチワワ 最初にもお伝えしましたが、ドッグラン管理者は利用者に注意事項や利用規約を最初に確認します。

そこで、利用規約にそった管理が十分に行われていなかったという点では、責任を求めることはできる可能性があります。

しかし、しっかりとした運営をされているドッグランでは、スタッフが事前の説明と管理をされています。

そのため、利用される前にその雰囲気を感じ取り、あまりにゆるいなという印象を持たれましたら、利用を控えるようにされることをお勧めします。

大切なわんちゃんの命です。お金で済む問題ではありません。そのために危険を察知することも、飼い主さんの思いやりではないでしょうか。

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文:齊藤 学
小学生時代は小説家、中学生時代には弁護士になる夢を持つ。高校生の頃に獣医学部を目指すも、数学が苦手で挫折。小説家と弁護士を天秤にかけ、弁護士の道を選んだものの、結果は見事惨敗。

東日本大震災をきっかけに、法律の勉強に再チャレンジ。家族を説得して脱サラし、行政書士事務所を開設。

日々持ち込まれるご相談やご依頼手続きに走り回りながら、ご縁に感謝する日々を送っております。


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