2017年11月16日

防災対策をペットと一緒にはじめよう

日本は地震をはじめ、多くの自然災害が発生します。だからこそ、”いざという時”の為にも日頃から非常時に備えておく必要があります。

ペットの防災対策についてまとめましたので、ペットと一緒に防災対策を始めてみてください。

ペットのためにも防災意識を高めよう

子供と犬が仲良く寝転んでいる様子 多くの方が犠牲者となった東日本大震災から、国民の防災意識は高まったように思います。しかし、緊急時には自分たちの命はもちろんのこと、ペットも守らなければいけません。

ここでは、ペット総研が実施した「ペットのための防災対策」についてのアンケート結果をご紹介します。

アンケートの回答者はペットオーナーで、その60.7%が犬の飼い主です。動物と一緒に暮らす人々が、ペットのためにどんな防災対策をしているのかをみていきましょう。

ペットフード

緊急避難時には、一時的にペットフードを手に入れる事が難しくなります。そのため、ペットと一緒に避難する事を想定して非常用のペットフードを用意しておく必要があります。

しかし、緊急避難時用のペットフードを用意していない人がアンケート結果では最多の33.1%を占めました。

約3分の2のペットオーナーは、緊急時のペットフードを用意しているようです。数日分用意している人は21.9%、1週間分ほど用意している人は19.1%、数週間分以上用意している人は25.9%という結果でした。

飲料水

避難するときには、ペットフードはもちろんのこと飲料水も必要になります。しかし、飲料水を用意しているというペットオーナーは少数派のようです。

アンケートでは、54.9%のペットオーナーは緊急避難時用のペット飲料水を用意していないという結果になりました。

また、数日分用意している人は19.1%、1週間分ほど用意している人は15.3%、そして数週間分以上用意している人はわずか10.7%に留まりました。

ペットと過ごす時間

何かしらの災害が起こったときに、誰かがペットのそばにいなければペットを避難させることができません。

「日ごろペットと一緒にいますか?」というアンケートでは、常にペットと一緒に行動している人が15.0%、毎日ペットと一緒に誰かが家にいるという人が46.3%でした。半数以上のペットは毎日誰かと一緒にいるようです。

しかし、週に数日はペットのみで留守番させる人は全体の21.9%、さらにほぼ毎日ペットのみで留守番させるという人は33.1%に上ります。頻繁にペットのみで留守番をさせている人は、かなりの割合になるようです。

避難場所

緊急避難時には、各自治体が指定する避難場所あるいは収容避難場所に向かうことになります。

しかし、実際にその場所に赴きペット連れが可能かを確認した人はわずか6.9%です。

ほとんどの人は、避難場所を把握していてもペット同伴が許可されているかは確認していないようです。

また、そもそも避難場所を知らないという人は32.8%と全体の約3分の1を占めました。実際に災害が起きたときのことを想像すると、防災意識に問題があるといえそうです。

ペットのための防災の意識

「災害時を想定してペットに関して対策を講じているか」「ペットの飼育環境において防災対策をしているか」などのアンケートでは、特に対策をしていないと回答した人が最多という結果になりました。

上でご紹介したアンケート結果をみても、ペットのための防災対策を十分に行っているペットオーナーはあまり多くないといえるでしょう。

また、環境省が発行しているガイドラインでは災害時にはペットと一緒に避難することが推奨されています。しかし、7割近くのペットオーナーはそのことを知らないようです。

ペットオーナーの中には、ペットのための防災対策について考えたことがなかった、あるいは何をすればいいのかわからない、という人も多いようです。

しかし、自然災害の多い日本に住んでいる以上、いつ何が起こっても不思議ではありません。できることから少しずつ始めてみましょう。

ペットのための防災グッズ

シーズーがアウトドア用のペット用品から水を飲もうとしている様子 大地震など大きな災害が起きたときは、防災グッズを持って避難しなければなりません。ペットを飼っている人は、ペットのための防災グッズも必要です。

ペットの防災グッズをご紹介していきますので、まだ準備をしていない飼い主は万が一に備える参考にしてください。

ペットフードと飲料水

最低でも1週間分のペットフードと飲料水を用意します。ペットフードは、普段から与えているものがよいでしょう。

いざ災害が起こったときに賞味期限が切れているということにならないように、定期的にチェックをして新しいものに取り換えるようにするといいでしょう。

クレート・ケージ

避難所での生活は、ペットにとっても非常にストレスが溜まるものになるでしょう。

少しでもリラックスして過ごせるように、クレートやケージを用意して普段から慣れさせておく必要があります。避難所の生活以外にも必要になる場面が多いので、早めに始めるようにしましょう。

生活用品

食器やペットシーツ、マナーバッグ、ブラシ、タオル、予備の首輪やリードなどをまとめておきましょう。

避難場所では排泄物の処理に困ることが多いので、ペットシーツは多めに用意することをおすすめします。また、マナーバッグは大きめのものを選びましょう。

人間の薬ですらなかなか手に入らない状況下では、ペット用の薬を手に入れる事も難しくなります。

消毒液等の常備薬を準備しておきましょう。また、ペットが病気持ちで常に薬が必要な場合は主治医に相談してください。

おもちゃ

災害によるペットのストレスを解消するときに、おもちゃはとても重宝します。

すぐには壊れない頑丈なものを用意してあげるのがおすすめです。飼い主の匂いが付いた手作りのおもちゃだと安心感を与える効果もあります。

災害時には、瓦礫などで足を怪我してしまうかもしれません。

非常時には怪我の手当てすらままならないこともあるので、怪我予防に靴を履かせましょう。赤ちゃん用の靴下や包帯でも代用できます。

新聞紙・ダンボール

新聞紙やダンボールは、防寒に非常に有効です。冬の災害では寒さから体調を崩しやすいので、災害に備えてある程度の量を備蓄しておくことをおすすめします。

迷子札

災害時にはペットもパニックに陥るため、迷子が多発します。迷子札を付けて、飼い主の連絡先が分かるようにしておけば、普段から迷子になった時に見つかりやすくなるので必ず付けましょう。

最近はマイクロチップを入れている人が多いですが、マイクロチップの情報は専用の機械がなければ読み取ることができません。マイクロチップを入れていたとしても、迷子札は必須といえます。

ペットの写真

ペットが迷子になってしまったとき、写真がないと人に協力してもらうことが難しくなります。ペットの特徴がはっきりと撮影された写真も用意しておきましょう。


日頃のしつけが大切

芝生の上で飼い主の言うことを聞いて伏せている様子 普段は家の中で生活しているペットも、緊急時には多くの人と一緒に避難所で暮らさなければいけません。

無駄吠えや噛み癖、トイレなどのしつけができていないと周囲の迷惑になってしまいます。ペットのしつけは日頃からきちんと行うように心掛けましょう。

まとめ

飼い主が愛犬を抱きしめている様子 災害時に不安になるのは、人間もペットも同じです。

東日本大震災でペットオーナーが一番困ったことは、ペットの不安が強かったことだと答えています。

飼い主の不安な気持ちはペットに伝染するので、ペットの気持ちを少しでも落ち着かせるために、日頃から万全な準備を整えておいてください。

この記事が気に入ったら
Qpetに「いいね!」しよう

文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


合わせて読みたい

PAGE TOP