2017年10月28日

子犬(パピー)に安心して与えられるドッグフードの正しい選び方

子犬の頃の食事はとても大事です。

健康的な体型の成犬に育てることは、病気のリスクを減少させることに繋がります。

子犬からシニア犬まで、各ライフステージごとに適したドッグフードが異なるので、ぜひご参考ください。

子犬にとって大切な栄養素

子犬が飼い主の指を舐めている様子 成長期の子犬は、多くの栄養素が必要になります。成長期に必要な栄養素をバランスよく摂取することで、健康な成犬に育つことが多くなります。

カロリーは成犬の2倍程度が必要だと言われています。

ドッグフードを購入するときには、どの栄養素がどれだけ含まれているのかを確認するようにしましょう。

カロリー

子犬は生命を維持に加えて、成長するためにもカロリーを消費します。この事から成犬の2倍程度のカロリーが必要になります。

過剰にカロリーを摂取すると、脂肪や自重によって骨格異常などを引き起こすことがあります。

動物性たんぱく質

成犬に必要なたんぱく質の割合は21%前後に対し、子犬の時期は25%前後必要です。主にたんぱく質は、骨や筋肉を成長させる為に必要になります。

なお、子犬は消化器官が未発達なので、消化の良さにも気を配る必要があります。

動物性脂肪

脂肪は成長するために必要で、特に必須脂肪酸は積極的に摂取させたいところです。さらに、エネルギー源としても脂肪は欠かせません。

犬は植物性脂肪を苦手としています。「鶏油」「サーモン油」など、何の脂肪なのかが明確に記載されているものを選びましょう。

なお、脂肪の取り過ぎによる肥満には十分注意しましょう。

カルシウム、リン、マグネシウム

ミネラルがバランスよく含まれていることも、質の良いドッグフードの条件です。なかでもカルシウムとリン、マグネシムも骨の形成に必要です。

ただし、カルシウムの過剰摂取は形成異常になることもあるのでバランスが大切です。

こんなドッグフードがおすすめ!

ドッグフードを入れる容器の前に子犬が居る様子 ここでは、子犬に与えるドッグフードを選ぶときのポイントをご紹介します。

子犬用ドッグフード

ライフステージによって、最適な栄養バランスは異なります。

子犬用のドッグフードを選べば、子犬に必要な栄養素をカバーすることができますが、子犬用のドッグフードも多種多様な種類があるので成分表示を確認する必要があります。

また、消化が良く免疫力をサポートしてくれるのも子犬用ドッグフードの特徴です。

なお、子犬のドッグフードを選ぶ際は嗜好性も重要です。食いつきが悪い場合は、十分な量を摂取させることが難しく、今後の成長に支障が出ます。

可能であれば試供品をもらい、愛犬の好みを確認してから購入しましょう。

グレインフリー

安価なドッグフードの中には、穀物を主原料にしているものがあります。

しかし、犬の身体は穀物の消化を得意とする構造になっていません。消化器官が未熟な子犬にとっては、更に大きな負担になります。

グレインフリーのドッグフードは、トウモロコシや米、小麦などの穀物が一切含まれていないので胃や腸に負担をかけません。

また、主原料が肉や魚なので、子犬にとって大切な動物性たんぱく質をしっかりと摂取させることができます。

無添加

ドッグフードに使用されている添加物の中には、身体への悪影響が指摘されているものが多くあります。エトキシキンやBHA、BHTなどはがんを誘発する可能性があるといわれています。

また、着色料は飼い主に美味しそうに見せるためだけに使用されており、百害あって一利なしです。
残念ながら日本では、ドッグフードに対する法規制は十分ではありません。

愛犬に安心安全なドッグフードを食べさせたいのであれば、無添加のフードを選ぶことをおすすめします。


安すぎるドッグフードには注意

ビニール袋に入れられたドッグフードがセールで売られている様子 ドッグフード選びに迷うと、成分が似ている価格の安価なものを選びがちです。

ドッグフードはずっと買い続けるものなので、コストパフォーマンスが良いに越したことはないでしょう。

しかし、比較した際に価格が安すぎるドッグフードは質が悪い場合が多いので、注意が必要になります。

肉や魚は原価が高いので、質の良い動物性たんぱく質が含まれたドッグフードは、比較すると値段が高くなります。

そのため、安いドッグフードでは肉や魚の代わりに穀物を使うことで原価を下げています。

なかでも、原材料に「副産物」「ミール」などの表記がある場合には注意が必要です。

副産物とは、動物の食肉の部分を除いた部分のことを指します。鶏であれば、内臓やクチバシ、羽などが含まれている場合があります。

安いドッグフードには、その値段で売ることができる理由があります。最高級のドッグフードを選ぶ必要はありませんが、安すぎるものは極力避けるか、十分に成分を確認することをおすすめします。

子犬への適切なドッグフードの与え方

子犬にミルクを与えている様子 ペットショップやブリーダーから子犬を購入する場合は、固形フードを食べられるようになる3カ月頃から飼い始めることが多いと思います。

しかし、自分の犬が子犬を産んだ場合や知人から譲り受けた場合には、もっと幼い頃から育てなければいけません。ここでは、子犬への適切なドッグフードの与え方をご紹介します。

生後~1カ月頃

産まれて間もない子犬は歯が生えていないので、固形フードは食べられません。

最も良いのは母乳で、栄養を摂取するとともに免疫力も付けることができます。母乳で育てられない場合は、代用のお乳を与えましょう。

1カ月頃~2カ月頃

乳歯が生えてくるころから、離乳食を与えましょう。子犬のための離乳食を購入することもできますが、市販のフードをお湯やミルクでふやかして与えても構いません。

はじめは多くは食べられないので、母乳と離乳食を併用しましょう。

2カ月頃~4カ月頃

この頃から、硬いままのドッグフードが食べられるようになります。愛犬の様子をみながら、徐々に切り替えていってください。

子犬は多くのエネルギーを必要としますが、一度にたくさん食べることができません。1日3~4回に分けて食事を与えるようにしましょう。

4カ月頃~6カ月頃

食事の回数を1日2回に減らします。生後6か月頃は成長のためにエネルギーが必要なので、非常に食欲が高まります。

少し太っても問題ないので、おかわりをねだるようであれば多めに与えましょう。

6カ月頃~

徐々に成犬に近づいてくるので、必要な栄養バランスも変わってきます。体重が安定してきたら、子犬用のフードから成犬用のフードに変更しましょう。

新しいフードに食いつかない場合などは、それまで与えていたフードに混ぜながら少しずつ変えていってください。

まとめ

芝生の上を子犬の二匹が走ってこちらに向かってきている様子 犬は人間の何倍ものスピードで成長します。

人間は身体が完全に大人になるまでに20年近くを要するのに対し、小型犬や中型犬は半年~1年、大型犬であれば18カ月~2年ほどで成犬になります。

だからこそ、急速な成長を遂げる子犬の時期のフード選びは非常に大切です。この時期に栄養管理を怠っていると、その犬の成長や健康に大きく影響を与えてしまいます。

子犬を飼っている人、あるいは子犬をこれから飼う人は、愛犬のためにドッグフードを吟味してください。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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