2017年12月4日

子犬がドッグフードを食べなくなった時の原因と対策

前日までドッグフードを食べていた子犬が急に食べなくなることは、決して珍しいことではありません。

ドッグフードの急な食いつきの悪さに、多くの飼い主が頭を悩ませます。

子犬がドッグフードを食べなくなる原因と対策法をご紹介します。

反抗期

ドッグフードが入った容器の隣で子犬が寝転んで前足を伸ばしている様子 個体差がありますが、犬の反抗期は小型犬であれば4~6か月頃、大型犬で9~12月頃に訪れます。

飼い主の言うことを拒絶するようになり、突然トイレの失敗が増える等の行動が始まります。

これは、子犬が群れの意識を始めることで、自我の要求がどこまで通るかを確認していて、結果によって自分のポジションの確認を行います。

突然、言うことを聞かなくなって不安になる飼い主が多いかと思いますが、動揺することなく飼い主と犬の主従関係をしっかりとしつける事が大切です。

なんとか食べさせようとトッピングしたり、高級なフードに変えるなどの行動は逆効果です。

主従関係が逆転してしまい、犬は自分のわがままが通ると考えるようになります。食べなければもっと良い物が出てくると学習し、今後もわがままを繰り返します。

餌を与えてから暫く食べない場合は、さっと下げてしまいましょう。これは、「与えられた時間に食べなければ次の食事の時間まで食べられない」と理解させることが目的です。

おやつ等も与えないように注意しましょう。犬は1日程度食べなくても問題ありません。愛犬の為なので、少しかわいそうに思っても根競べをしましょう。

ホームシック

子犬が窓枠に前足をかけて背伸びをして外の様子を眺めている様子 子犬を家に引き取ってすぐにドッグフードを食べない場合は、ホームシックの可能性があります。

新しい環境に慣れるまでの間に、ストレスが溜まるのは仕方ないことです。食事を無理強いすると、更にストレスを与える場合があります。心配だとしても、様子を見ながらそっとしておきましょう。

ホームシックを和らげるためには、落ち着ける場所を与えて安心させることが重要です。柔らかい毛布やクッションをケージの中に入れて、ゆっくりと休ませてあげましょう。

また、フードは食べ慣れているものを用意してください。


体調不良

ゴールデンレトリバーがぐったりと寝転んでいて頭に氷嚢がのせられている様子 前日まで喜んでドッグフードを食べていて、急に食欲がなくなった場合は体調不良の可能性もあります。体調が優れない場合は、フードを食べない他にも症状が出ている場合が多いです。

クシャミや鼻水がないか、下痢や便秘をしていないか、目が充血していないか、口臭が強くなっていないか等を注意深く観察してあげてください。

もしかしたらと思ったら獣医に診てもらいましょう。

誤飲・誤食

コッカースパニエルがクリスマスツリーにつける飾りを口に咥えている様子 誤飲や誤食が原因で、ドッグフードを食べなくなることもあります。

飼い主が目を離した間に、人間の食べ物や薬、道具などを食べてしまうことがあります。子犬という好奇心旺盛な時期だからこそ、一層の注意が必要です。

誤飲や誤食をした場合は、下痢や発熱、けいれんなどの症状が出ることがあります。

何かの症状や形跡がみられた場合は、すぐに動物病院に連れて行きましょう。このとき食べ物や飲み物は与えないようにしましょう。

ドッグフードの質

犬がドッグフードの入った容器からドッグフードをこぼしながら懸命にドッグフードを食べている様子 愛犬が与えたドッグフードを食べない時は、質に問題があるかもしれません。

犬も時間が経って劣化したフードより、新鮮なフードが好きです。与えているフードが古くなっていないかを確認してみてください。

また、ドッグフードの成分にも注意が必要です。肉や魚を十分に使用しているドッグフードであれば問題ありません。

しかし、市販されているドッグフードの中には、穀物が多量に混ざっている場合や、不明な原料を用いて作られている物があります。ドッグフードの選び方が正しいか、この機会に見直してみましょう。

運動不足

キャバリアがソファの上で優雅に居眠りをしている様子 運動量が足りなければ、お腹が空かないので食も細くなる事があります。

平均的な小型犬に必要な運動時間は、1日2回で1回あたり15~30分、大型犬の場合は1日2回で1回あたり30~60分ですが、正確な必要運動量は、犬種や個体によって様々です。

上記のものは、あくまで目安なのでしっかり犬種に必要な運動量を調べあげてください。

十分な運動はストレスの解消にも繋がります。愛犬が運動不足だと感じたら、少し多めに散歩してあげる、体力を使う遊びを取り入れるなどの工夫をしてみましょう。

食事のタイミング

セント・バーナードの子犬がドッグフードを入れる容器を口に咥えてこちらに近寄ってこようとしている様子 飼い主が与えたフードを下げない場合で、愛犬も出されたフードをゆっくり少しずつ食べている場合は、次の食事の時間になってもお腹が空かないことがあります。

決められた時間に食事をするように、与えた食事は食べ残しがあっても時間が来たら片付けることで、しつけをしましょう。

また、おやつの与え方も見直してみてあげてください。

間食が多い家庭の犬は、血糖値が下がらないのでお腹が空きません。思い当たりがある飼い主は、1回のおやつの量を減らす、食事の数時間前はおやつを与えない、食事を取らない日におやつをやめるなどの対策をしてみてください。

ドッグフードの変更

容器から手でドッグフードを掴み取って手の平に乗せている様子 新しいドッグフードに変えた途端に食べなくなった、というのはよくあります。

犬の消化器は繊細なのでフードを急に変える場合は、体調不良時に見られる症状を引き起こす場合があります。

ドッグフードを違うものに変える場合は、与えていたフードに新しいフードを少量混ぜます。問題なく食べられる場合は、比率量を増やしながら少しずつ変えていくようにしましょう。

面倒に思えるかもしれませんが、愛犬のストレスにならないように数日かけてじっくりと行ってあげてください。

人間の食事

犬が椅子の上に乗ってお皿をなめている様子 愛犬が喜ぶからと人間の食事を与えると、ドッグフードを食べなくなることがあります。

これは人間の子供が食事ではなく、おやつばかりを欲しがるようになる行動と似ています。将来的な健康を考えると決して好ましいことではありません。

一番の対策は、人間の食事を与えないことです。ドッグフードよりも味が強く嗜好性の強いおやつばかりを与えて舌が肥えてしまうと、食に対するわがままが多くなります。

ドッグフード以外やしつけ目的以外のおやつは与えないなどのルールを、家族間で徹底しておくことが重要になります。

愛犬が既に人間の食べ物の味を覚えてしまっている場合は、飼い主たちが食事するときは、別の場所に連れて行きましょう。
そして、ドッグフードだけを与え続けるようにしてください。どんなにねだってもドッグフード以外は食べられないと理解すれば、徐々に食べるようになります。

成長

たくさんのドッグフードが入ったお皿を目の前にしながらも、飼い主がもった一粒のドッグフードを見ている様子 子犬のうちは、成長に多くのエネルギーが必要なので非常に食欲旺盛です。しかし、大きくなって成長速度が緩やかになると食べる量も落ち着いてきます。

この時期は犬種や個体によって異なりますが、小型犬だと生後4~5カ月ほどで食べる量が減ってくる子もいます。

ドッグフードを食べなくなる原因が、成長したことであれば心配する必要はありません。ご飯を残すことが多い場合は、様子や体重経過を見ながらドッグフードの量を減らしてあげましょう。

まとめ

芝生の上で犬と飼い主が仲良く見つめあっている様子 子犬がドッグフードを食べないときに一番注意が必要なのは、食事を取らせようと飼い主が犬に尽くすことです。

こういった行動で、愛犬は飼い主が格下だと勘違いしてしまい、将来扱いづらい犬に育ってしまうことがあります。

ドッグフードをおいしくする工夫をするよりも、食べない理由を見極めて適切な対処をすることが大切です。

体調が心配でどうしても食べさせたいときには、ドッグフードに40度ほどのお湯をかけてあげると香りが立ち、食欲をそそるといわれています。

お湯のほかに、鶏ガラスープを使用することもできます。愛犬の食いつきの悪さに悩んでいる人は、ぜひ一度試してください。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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