2018年6月4日

【行政書士が解説】Q「お隣で飼っている犬の鳴き声がうるさい……犬を飼ったことがないので、苦情をいってよいかどうかの基準を教えてください。」

監修にご協力いただきました!

平成元年3月 法政大学法学部法律学科卒業

(司法試験浪人)
平成4年3月 株式会社市進(現、株式会社市進ホールディングス) 入社
平成25年1月 行政書士試験 合格
平成28年2月 行政書士齊藤学法務事務所 開設

「お隣さんは共働きで昼間はお留守なのです。つまり飼い主ではない私が、お隣さんの犬の鳴き声を、一日中聞かされ続けているのです。これって、おかしくないでしょうか。」

「私自身は犬を飼った経験がないので、何をどう言ったらよいのかわかりません。」

このようなお悩みが最近増えているようなので、うまく解決できるような方法をご紹介します。

3点まとめ
・犬の鳴き声、「どこまで我慢すべきか」の基準
・話し合いが「平行線」にならないようにするには
・知人の協力で主張がしやすくなる可能性あり

飼い主の気持ちも理解しておきましょう。

赤ちゃんと犬 人間の赤ちゃんは“泣くのが仕事だ”というように、寝ているとき以外は本当によく泣きます。

そのため、少々泣き声がうるさくても周囲の人たちは、特別苦情を言うことはありません。

もしも苦情を言うような人がいると、その人を他の人がたしなめるようなこともあります。

最近では寛容な心を失った人が、険しい視線を向けてくることもありますが、基本的に周囲の人は「赤ちゃんだから」と諦めます。

これと全く同じ発想で、「犬だから鳴いて(吠えて)当然じゃないか」と思っている飼い主がいます。人と犬を同等にみなす考えです。

しかし、世の中には犬や動物が好きではない方もおられます。

なかには「動物を人と同じ家の中で飼うなんてとんでもない」と、露骨に嫌な顔をする方もおられます。

このように世の中には様々な価値観があり、お互いに配慮し合わなければ、まともに生活していくことは不可能です。

つまり、人間の赤ちゃんと飼い犬を同等に思っている人々もいるということは、理解し尊重していかねばなりません。

苦情を言う基準は、「不満を抱いているのが一人ではない」ということ

大勢の人が挙手している様子 お互いに配慮し合って生活していく必要がありますが、あなただけが我慢し続ける必要はありません。犬の飼い主にも、配慮してもらう必要があります。

そこで、まずはあなたのご近所に住むお友だち等をご自宅に招き、お隣の犬の鳴き声を聞いてもらいましょう。

そしてお友だち等も犬の鳴き声が気になって、びっくりするようであれば、お隣の方に苦情を言ってもよいのではないかと思います。

自分一人で苦情を言いに行っても、ただのクレーマー的な扱いとなりがちです。

またご近所のお付き合いということもあるでしょうから、できれば円満に仲良くしていきたいものです。

そこで、自治会やマンションの管理組合・ペットクラブに話を聞いてもらい、一緒に行動するようにしましょう。


飼い主の立場になって、受け入れてもらえる提案を考える

カーテン越しに外を眺めるチワワ お部屋の中で飼われている犬の場合、家の中に人がいないと、寂しくて鳴き続けるということが多いようです。

そこで、自治会やマンションの管理組合・ペットクラブの方から、犬が寂しがらないようにする方法を、飼い主にアドバイスしてもらうようにすれよいのです。

このような“犬の気持ち”で攻めていけば、飼い主も受け入れやすいので、より良い結果に結びつきます。

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文:齊藤 学
小学生時代は小説家、中学生時代には弁護士になる夢を持つ。高校生の頃に獣医学部を目指すも、数学が苦手で挫折。小説家と弁護士を天秤にかけ、弁護士の道を選んだものの、結果は見事惨敗。

東日本大震災をきっかけに、法律の勉強に再チャレンジ。家族を説得して脱サラし、行政書士事務所を開設。

日々持ち込まれるご相談やご依頼手続きに走り回りながら、ご縁に感謝する日々を送っております。


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