2017年11月1日

【行政書士が解説】Q「ペット可の分譲中古マンション、購入前にチェックするべき点は?」

監修にご協力いただきました!

平成元年3月 法政大学法学部法律学科卒業

(司法試験浪人)
平成4年3月 株式会社市進(現、株式会社市進ホールディングス) 入社
平成25年1月 行政書士試験 合格
平成28年2月 行政書士齊藤学法務事務所 開設

ペット可の分譲マンションを中古で買う場合には、新築マンション購入とはまた違った注意点が発生します。その点をしっかりチェックしてから、契約をするようにしましょう。

前の所有者が手放す理由を確認する

パソコンを操作する男性の腕に抱かれるマルチーズ 不動産の販売時には、重要事項を説明する義務があり、またいわゆる「事故」物件(自殺や他殺)についての情報は、必ず告知しなければならないことになっています。

そして売主や仲介業者は、隣近所とのトラブルを知っていたら、当然購入予定者に説明する義務が生じます。

つまり以前の所有者が、ペットのことでもめていたのであれば、それを購入予定者に知らせなければなりません。

しかし売主や仲介業者が知らない場合には、伝えようがないわけです。そこで、購入を検討されている側から、そのようなことがなかったのかを確認するのは当然として、売主や仲介業者が知らないのであれば、調べてもらうよう依頼してみる必要があります。

断られるのならば、自分で聞いて歩くくらいの意気込みは必要でしょう。なぜなら、こじれた人間関係をそのまま引きずる可能性があるからです。

前の所有者が犬を飼っていて、隣の部屋の方ともめていたとしましょう。そして犬を飼っていた方が引っ越したと思ったら、また犬を飼っている人が住み始めたのです。

そうなるとニュートラルな人間関係からのスタートができずに、「また、もめる可能性があるぞ」という色眼鏡で見られてしまう恐れがあるのです。些細なことでも大きく問題にされてしまうかもしれないのです。

中古でマンションを買う際には、その点について神経を使っておかないと、長く住むことは難しくなるかもしれません。

☑ 前の所有者がマンションを手放す理由を必ず確認する

理事会やペットクラブの状況を確認する

隣に立っている人に向かって吠えるフレンチブル 引っ越してはみたものの、ペットを飼う住民と飼っていない住民がもめているとか、非常に厳しい飼育規則を協議していたとか、マンションのペットクラブ内で内紛が起こっているなどということがあると、後々後悔してしまうことになりかねません。

この辺りの情報を売主や仲介業者に確認してもらうことが必要です。場合によっては、自ら確認するぐらいでもよろしいかと思われます。

ペットに関することは、飼っていない人には分かってもらえないことが多々あるので、自ら確認する方が間違いはありません。

☑ 理事会でペットに関する問題が取り上げられていないか確認する
☑ 飼育規則の変更などが協議されていないか
☑ペットクラブの活動状況

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文:齊藤 学
小学生時代は小説家、中学生時代には弁護士になる夢を持つ。高校生の頃に獣医学部を目指すも、数学が苦手で挫折。小説家と弁護士を天秤にかけ、弁護士の道を選んだものの、結果は見事惨敗。

東日本大震災をきっかけに、法律の勉強に再チャレンジ。家族を説得して脱サラし、行政書士事務所を開設。

日々持ち込まれるご相談やご依頼手続きに走り回りながら、ご縁に感謝する日々を送っております。


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