2017年11月28日
チベタン・マスティフについて
チベタン・マスティフは、まるでライオンのような見た目をしたチベット原産の超大型犬です。
高い戦闘能力を持ち、なんと虎にも勝つことができるそうです。
ここでは、そんなチベタン・マスティフについてまとめました。
チベタン・マスティフの歴史
チベタン・マスティフはチベットを故郷とする犬種で、この地域で暮らす遊牧民と生活を共にしてきました。番犬として、家畜やテント、村などを守ってきたそうです。
その起源は未だ明らかになっていませんが、紀元前1000年頃には既に存在したと考えられています。
見た目に劣らない戦闘能力を持つチベタン・マスティフは、軍用犬としてチンギス・ハンも使用していたそうです。
ヴェネツィア商人のマルコ・ポーロも旅の途中でチベタン・マスティフに遭遇しており、東方見聞録にはチベタン・マスティフに関する記述が残されています。
そんなチベタン・マスティフがイギリスに渡ったのは1800年代のことで、ロンドン動物園にも寄贈されました。
ウェールズの王子も自らチベタン・マスティフを輸入したとされています。
その後戦争に入ると他の犬種と同様にチベタン・マスティフも絶滅の危機にさらされました。
特に中国とチベットが併合したときにはチベタン・マスティフを殺すように命令が下ったため、原産地であるにもかかわらず頭数が激減したそうです。
しかし、欧米の国々で計画繁殖が行われたためチベタン・マスティフは絶滅の危機を免れました。
とはいえ現在でもチベタン・マスティフの頭数は少なく、稀少犬種となっています。
なお中国ではチベタン・マスティフは地位の象徴だとされており、1億円以上もの高値で取引されたチベタン・マスティフもいるとのことです。
チベタン・マスティフの特徴
チベタン・マスティフの特徴は、ライオンのようなたてがみと犬とは思えないほどの巨大な身体です。なんと体重100㎏を超える個体もいるそうです。
厚い被毛はダブルコートになっており、毛色はブラック、ブラックタン、レッド、ブルーイッシュグレイ、ホワイトなどがあります。
性格は獰猛で、きちんとしつけができていないと大変なことになります。
また番犬として飼育されてきたためリーダーと認めた飼い主に対して忠実で、知らない人に対しては強い警戒心を持ちます。
チベタン・マスティフを日本で手に入れるためには
日本でチベタン・マスティフの繁殖を行っているブリーダーはほぼいません。ごくまれに手に入れられるケースもあるようですが純血のチベタン・マスティフではなく、たてがみがなく毛並みも悪いようです。
そのためチベタン・マスティフを飼いたいのであれば海外から輸入する必要がありますが、多くのお金と手間がかかると考えられます。
まとめ
改良を重ねられたチベタン・マスティフは、以前に比べると穏やかな性格だといわれていますが、それでも一般家庭で飼うことができる犬種ではありません。他人を襲う可能性があるだけではなく、飼い主さえ被害に遭う恐れがあります。
これから犬を飼いたいと考えている人は、他の飼いやすい犬種を選ぶことをおすすめします。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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