2017年9月2日
知らないと危険!犬が食べると実は危険な植物リスト~夏と秋編~
愛犬と散歩している道には、どんな種類の植物があるかご存知でしょうか。何気なく目にする植物ですが、その中には犬が食べると中毒を起こす種も存在します。
また、植物の種類によっては触れただけで炎症を起こしてしまいます。ここでは、そんな”犬にとって危険な植物”についてお話します。
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犬が食べると危険な植物~夏~
夏になると、愛犬と一緒にアウトドアに出かける機会も増えると思います。もちろん、お出かけ先に生えている植物についても危険が潜んでいます。ここでは、夏に気を付けなければいけない植物を紹介します。
キョウチクトウ 愛犬危険度 ★★★★★
キョウチクトウは、キョウチクトウ科キョウチクトウ属の花木です。大気汚染に耐えられる性質から幹線道路や公園周辺の緑化にしばしば使用されているので、愛犬の散歩で見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。赤や白の花を咲かせる美しい植物ですが、口にすると重篤な症状に至る可能性があるほどの猛毒を持っています。有毒成分はオレアンドリンと呼ばれ、下痢や嘔吐、腹痛、皮膚のかぶれ、心臓麻痺などを引き起こします。
過去にはキョウチクトウの枝を串焼きの櫛として利用したことが原因で死亡した例もあり、毒性のある植物の中でも特に警戒が必要です。
ヒガンバナ 愛犬危険度 ★★★★☆
ヒガンバナはヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、特に球根に強い毒性があることで知られています。田んぼなどで多くのヒガンバナを見かけるのは、その毒性によって野ネズミを退治することが目的のようです。リコリン、セキサニン、ガランタミンなどのアルカロイドを含有しており、口にすると嘔吐、下痢、心不全などを引き起こします。
最悪の場合、命に関わる可能性もあるので、十分に注意する必要があります。
アサガオ 愛犬危険度 ★★★☆☆
私たちにとっては身近に感じられるアサガオも、犬にとっては危険性の高い植物のひとつです。ヒルガオ科サツマイモ属に属しており、種子に毒性のあるファルビチンやコンボルブリンなどが含まれています。
アサガオの種子は毒性だけではなく効能もあるため、生薬としても使用されています。しかし、その毒性の高さから素人判断で服用するのはおすすめできません。
アサガオの中毒症状としては、下痢、嘔吐、腹痛、血圧低下、反射低下、幻覚などが挙げられます。
アジサイ 愛犬危険度 ★★★☆☆
アジサイは、日本の梅雨の時期を代表する植物です。アジサイ科アジサイ属の植物を、まとめてアジサイと呼んでいます。アジサイを食べて中毒を起こすと、興奮、けいれん、麻痺、過呼吸などの症状が現れます。
日本人なら誰もが知っているアジサイですが、毒性があることを知っている人は決して多くありません。過去には、ある飲食店でアジサイを料理に使用したことで客が中毒を起こしてしまったという事故も発生しています。
危険な植物~秋~
夏が過ぎて秋になると、気温も落ち着いてお出かけしやすくなります。人間よりも暑さに弱い犬も、喜んで外に出るようになることでしょう。しかし、秋に咲く植物にも毒性の高いものは少なくありません。
イチョウ 愛犬危険度 ★★★★☆
イチョウ科イチョウ属に属するイチョウは、全国のどこでも見かける樹木です。秋になるとイチョウの木の下にたくさんの銀杏が落ちていますが、銀杏を食べると中毒を起こすことがあります。拾い食いをしようとしたら必ず止めましょう。銀杏を摂取したときの症状としては呼吸困難などがあり、最悪の場合は命に関わる重篤な症状に至ります。銀杏で中毒症状を起こすのは犬だけではなく、人間が銀杏を大量摂取して死亡した例もあります。
幼い子供の場合は、5粒~6粒ほどの摂取で中毒になることもあるので注意しましょう。
シュウメイギク 愛犬危険度 ★★★★☆
シュウメイギクはキンポウゲ科の植物で、ギブネギクという別名を持っています。キンポウゲ科の植物はほぼすべてが毒を持っており、シュウメイギクも例外ではありません。日本原産の植物ではなく古い時代に中国から入ってきた帰化植物です。シュウメイギクを誤食した場合には、下痢や嘔吐、肝障害、皮膚炎などの症状を呈することがあります。全草が有毒で、特に汁液は強い毒性を持っています。
イチジク 愛犬危険度 ★★☆☆☆
イチジクは、クワ科イチジク属の落葉高木です。人間にとっては美味しい食べ物であるイチジクですが、毒性があるので注意が必要です。樹液は接触すると皮膚炎の原因となり、葉や枝を誤食すると嘔吐などの症状を呈することがあります。これは、イチジクにフラノクマリンという有機化合物が含まれているためです。
イチジクの実は多少食べても問題ありませんが、極力近づけない方が無難だといえるでしょう。
ハイビスカス 愛犬危険度 ★★★☆☆
ハイビスカスは、アオイ科フヨウ属の低木植物の総称です。沖縄やハワイで咲いている夏の花というイメージがありますが、気温の高い真夏のハイビスカスは意外とぐったりしています。ハイビスカスの花盛りは、夏ではなく秋だといえるでしょう。真っ赤なハイビスカスが咲いていると犬と一緒に写真を撮りたくなってしまいますが、毒性があるため注意しなければいけません。
中毒症状としては、嘔吐や下痢、吐き気、食欲不振などが挙げられます。
ベゴニア 愛犬危険度 ★★★★☆
ベゴニアは、シュウカイドウ科シュウカイドウ属に分類される植物の総称です。長持ちするためにガーデニングにもしばしば用いられますが、全草に毒を持っています。特に球根には強い毒性があるため注意が必要です。ベゴニアを口にすると、口内炎、口唇炎、嚥下障害、多量のよだれなどの症状がみられます。自分の家の庭にベゴニアがある場合はもちろんのこと、近所の家でベゴニアを栽培している場合も犬が誤食しないように十分に気を付けましょう。
カーネーション 愛犬危険度 ★★☆☆☆
カーネーションは、ナデシコ科ナデシコ属に分類される多年草です。母の日にプレゼントする代表的な花のため春のイメージが強いかもしれませんが、実は秋もカーネーションの咲き盛りです。食べてしまったときはもちろんのこと、触れるだけでも症状が出るのがカーネーションの恐ろしいところです。触れた場合には皮膚炎、誤食した場合には胃腸障害を起こす可能性があります。
いずれも重症には至りませんが、カーネーションと一緒に犬の写真を撮ることは控えましょう。
キク 愛犬危険度 ★★★☆☆
キクはキク科キク属に分類され、日本で観賞用に育てられた和菊と西ヨーロッパで生まれた洋菊の2種類に分けられます。道端にもよく咲いている花のため私たちにとって身近な存在ですが、実は毒性がある植物のひとつです。キクを食べると、下痢や嘔吐、多量のよだれ、さらに運動失調などをきたします。また、触れただけでも皮膚に炎症を起こすことがあります。
愛犬と散歩している最中にキクをみかけたら、離れて歩いてあげてください。
まとめ
毎日愛犬と一緒に歩いている平和なお散歩コースも、よくみると危険に溢れているかもしれません。また、自宅の庭に生えている植物が犬にとって毒性がある場合もあります。愛犬の健康を守るためにも、危険な植物の存在は飼い主がしっかりと把握して、愛犬がそれらを食べたり触れたりすることを阻止してあげましょう。
愛犬を危険から守るのは、飼い主としての重要な役割です。可愛い愛犬が健康被害に遭わないように、散歩やお出かけのときには十分に気を付けてください。
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