2017年11月2日
愛犬が飼い主を“リーダー”と思っていない時の対処方は?行動と原因を解説
「愛犬が言うことを聞いてくれない!」と困っている方の声をよく耳にしますが、それはもしかすると犬との関係がしっかり構築できていないことが原因かもしれません。
ここでは、犬が飼い主をリーダーだと思っていないときに見られる行動をご紹介します。自分が愛犬にどう思われているか気になる、という方もぜひチェックしてみてください。
もくじ [非表示]
- 1 もともと犬は“順位付け”を行う生き物
- 2 犬が飼い主を下に見ているときの行動9つ
- 2.1 飼い主に噛みつく、飛びつく、威嚇する
- 2.2 飼い主が腰を押してもお座りをしない
- 2.3 飼い主が頭を撫でたときに耳が立っている
- 2.4 肉球を一切触らせない
- 2.5 飼い主が愛犬の名前を呼んでも反応しない
- 2.6 飼い主に物を渡さない
- 2.7 散歩のときに飼い主より愛犬が前を歩く
- 2.8 飼い主に対してマウンティングをする
- 2.9 甘噛みが多い
- 3 犬が飼い主を下に見てしまう原因とは?
- 3.1 自分よりも犬を優先する
- 3.2 リーダーウォークができていない
- 3.3 飼い主の叱り方に問題がある
- 4 リーダーにならないと愛犬は守れない!
- 4.1 扱いにくい危険な犬になる
- 4.2 思わぬ事故に遭う
- 4.3 犬がストレスを感じる
- 5 まとめ
もともと犬は“順位付け”を行う生き物
野生の犬はもともと群れで生活していました。そして群れの中にはリーダーが存在し、その他の犬たちの間にも力関係の序列がありました。
家庭犬が家族に順位付けを行うのは、野生だった頃の本能が残っているためです。
順位付けの結果「自分より下だ」と認識した人間に、犬は決して従いません。逆に、リーダーだと認めた人間の言うことはスムーズに聞くことが多くなります。
飼い主、愛犬共に快適な生活を送るためには、飼い主が上下関係の上にいることが絶対だといえるでしょう。
犬が飼い主を下に見ているときの行動9つ
愛犬が飼い主に従う姿勢を見せない場合は、もしかしたら「自分が上だ!」と勘違いしているかもしれません。愛犬が飼い主を下に見ているときには、目上の人に対してはしないはずの行動をします。愛犬の行動をよく観察して、主従関係が逆転していないかをチェックしましょう。飼い主に噛みつく、飛びつく、威嚇する
犬が飼い主をリーダーだと理解していれば、噛みつく、飛びつく、威嚇するなどの行動をすることはおよそ考えられません。飼い主に対して攻撃的な行動をとる犬は、飼い主を下に見ている可能性が高いと言えます。ただ、臆病な性格の犬は驚いた拍子に攻撃的な行動をとることもあります。
飼い主が腰を押してもお座りをしない
飼い主を下だと思っている犬は、腰を押されても絶対にオスワリの姿勢をしません。お座りをする代わりに、逃げるなどの行動をとります。本来犬は自分が小さく見える姿勢をすることで、相手に対する尊敬の気持ちを表現します。そのため、「自分より下」だと思っている相手の前では、お座りなど自分が小さくなる姿勢を指示されても拒んでいる、と考えられます。
飼い主が頭を撫でたときに耳が立っている
愛犬が自分をリーダーだと思っているかを確認するための最も簡単な方法は、頭を撫でてみることです。このときに耳が立ったままであれば、目上だと思われていない証拠です。逆に撫でたときに耳が下がるのであれば、信頼されているといえるでしょう。肉球を一切触らせない
皮膚の薄い肉球周辺は、犬にとってウィークポイントだといえます。この肉球を触ってみることで、主従関係を確認することもできます。もし下に見られているのであれば、犬は肉球を触らせません。逆に、飼い主を自分より上だと認めているのであれば、肉球を触られても強く抵抗することはないでしょう。
とはいえ、ウィークポイントであることに変わりはないので、愛犬が強く抵抗をしなかったとしても執拗に触るようなことはしないであげましょう。
飼い主が愛犬の名前を呼んでも反応しない
愛犬の名前を呼んでも反応しないのであれば、飼い主をリーダーだと認識していないかもしれません。愛犬がおもちゃ遊びに夢中になっているときなどに名前を呼んでみましょう。もし下に見られているのであれば、飼い主を無視して遊び続けます。また、吠えているときに声をかけても、振り返るなどの反応も一切見せずに吠え続けます。
飼い主に物を渡さない
飼い主のものを勝手に取り、返すように指示をしても飼い主に渡さない犬がいます。愛犬がこのような行動をするのは、飼い主がリーダーシップを取れていない証拠です。このときに、無理やり取り返そうとすると、さらに問題行動が悪化することがあるので対応には気を付けましょう。代わりに他の物を与えて対処することをおすすめします。
散歩のときに飼い主より愛犬が前を歩く
道端を歩いていると、犬に引っ張られながら歩いている飼い主の姿をよく見かけます。しかし、飼い主がリーダーだと理解していれば犬は前ではなく横を歩きます。なぜなら、犬の群れでは必ずリーダーが先頭を歩くからです。散歩のときに飼い主を差し置いて好き勝手に歩くようであれば、飼い主を下に見ている可能性が高いといえるでしょう。
飼い主に対してマウンティングをする
マウンティングは、犬が交配時に行う腰を振る動作です。これを飼い主に対して行うときには、“喜びや興奮を表現している場合”と“自分が優位であることを誇示している場合”の2通りの可能性が考えられます。愛犬がマウンティングをしてくるのであれば、まずはどちらの理由でマウンティングをしているのかを明らかにしましょう。
甘噛みが多い
犬が甘噛みをする理由は、ひとつではありません。歯が乳歯から永久歯に生え変わるときに歯がムズムズするなど、多くの理由が考えられます。しかし、やたらと甘噛みしてくるのであれば要注意です。甘噛みをしている間も変わらずかまってくれる飼い主を、自分の思い通りになる従属的な存在だと判断しているのかもしれません。
犬が飼い主を下に見てしまう原因とは?
気がついたら愛犬が主導権を握ってしまっていることもあると思います。しかし、主従関係が逆転してしまう場合は必ず飼い主に原因があります。ここでは、どのような行動をすると愛犬が関係性を勘違いしてしまうのかを確認していきましょう。
自分よりも犬を優先する
自分の食事よりも愛犬の食事を先に出すなど、犬を優先した行動をしていると飼い主との関係を誤解しやすくなります。また、遊ぶときに愛犬に勝たせてあげ過ぎるのもよくありません。犬の気が済むまで飽きるまで遊んであげる、引っ張り合いっこの最後は必ず譲ってあげる、といった対応を続けているのであれば、犬が自分に主導権があると感じてしまうのも無理はありません。
リーダーウォークができていない
愛犬と散歩をするときはリーダーウォークが大切になります。犬が飼い主を引っ張って歩いて行かないように、子犬のうちからしっかりリーダーウォークの習慣を身に着けておきましょう。これが出来れば、飼い主としての主従関係も逆転しにくくなります。飼い主の叱り方に問題がある
愛犬を溺愛するあまり、愛犬が悪さをしても叱れない飼い主がいます。こうした関係性であれば当然のことながら、飼い主と愛犬の立場は簡単に逆転してしまいます。また、ちゃんと叱っていても、その“叱り方”が不適切であれば逆効果となってしまうこともあります。犬が叱られる理由を理解できない、犬が同じことをしても叱らないことがある(一貫性が無い)、こうしたことが続くと飼い主と犬との信頼関係にヒビがはいりやすくなります。
リーダーにならないと愛犬は守れない!
人によっては「愛犬と友人のような関係でいたい」と考える方もいるかもしれません。しかし、犬を飼育するときには飼い主がリーダーになることが絶対です。なぜなら、飼い主がリーダーにならないと愛犬を守ることができないためです。
扱いにくい危険な犬になる
飼い主と犬の間の上下関係ができていないと、当然ながらしつけも上手くいきません。噛み癖なども直すことができず、気軽に近寄ることさえできない危険な犬になってしまいます。このような犬は、飼い主の周りともトラブルを起こしやすくなります。散歩中に出会った人や他の犬に攻撃し、怪我をさせてしまうかもしれません。もちろん、愛犬自身が怪我をすることもあります。
また、周りから「扱いづらい」と感じられるような犬になってしまうと、飼い主にもしものことがあった時に頼れる相手も限られてしまいます。
思わぬ事故に遭う
愛犬が飼い主をリーダーだと認めていない場合、愛犬の行動をコントロールすることもままなりません。散歩中にいつの間にか道に飛び出したら、交通事故に巻き込まれてしまうかもしれませんよね。飼い主によって愛犬の行動が制御できないと、防げたはずの事故も防げなくなってしまうのです。
犬がストレスを感じる
群れには、必ずリーダーがいるものです。飼い主が適切にリーダーシップを取れないと、犬は自分がリーダーにならなければいけないというプレッシャーを感じてしまいかねません。上下関係を築くことは飼い主にとってプラスになるだけではなく、愛犬に安心感を与えることにもつながるといえるでしょう。
まとめ
飼い主がリーダーシップをとれないことは、飼い主にとっても愛犬にとっても「百害あって一利なし」です。愛犬に素晴らしい家庭犬になってもらうためにも、飼い主と愛犬の主従関係は徹底するようにしましょう。すでに力関係が逆転してしまっている場合は、すぐにでも関係を修復するように努めましょう。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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