2018年3月26日

家庭向きと判断される?元・盲導犬のお迎え(キャリアチェンジ)ができる家庭の条件

犬に関するボランティアは数多くありますが、(元)盲導犬をペットとしてお迎えする「キャリアチェンジ犬飼育ボランティア」もその一つです。

ここでは、キャリアチェンジ犬飼育ボランティアについてご紹介します。

「キャリアチェンジ犬飼育ボランティア」とは

飼い主の手とキャリアチェンジ犬 盲導犬の候補犬として訓練された犬の一部は、活発過ぎる、好奇心旺盛過ぎるといった理由から進路変更する事があります。

このような犬はキャリアチェンジ犬と呼ばれ、その犬の性格に合った環境を探します。

そして、一般家庭で暮らすのが適していると判断されたキャリアチェンジ犬を家庭に迎え入れるのが「キャリアチェンジ犬飼育ボランティア」です。

盲導犬には数多くの犬が選出されますが、本当に盲導犬として活躍できるのは適性がある一部の犬です。

途中でキャリアチェンジとなった犬を受け入れる「キャリアチェンジ犬飼育ボランティア」は、盲導犬の育成には欠かせない存在だといえます。

盲導犬になれなかったのは、盲目の方をご案内する訓練に向いていなかったというだけで、性格に難があるわけではありません。

ただ、一般家庭の中で飼い主と一緒に笑い、一緒に遊び、といった生活を推奨された犬というだけなのです。

ボランティアをするための基本条件

飼い主と飼い主とキャリアチェンジ犬が散歩をしている様子 キャリアチェンジ犬飼育ボランティアは誰もができるわけではなく、条件が設けられています。

これは、一般家庭に引き取られたキャリアチェンジ犬に幸せな生活を送ってもらうためです。

室内飼育ができる

犬を室内飼育できる環境が整っていることは、ボランティアをするための絶対条件です。

外飼いに向いた犬も居ますが、キャリチェンジ犬はもともと盲導犬候補としてトレーニングを受けていたこともあって、室内で生活することに慣れています。

そのため、いきなり外飼いされるとストレスから問題行動を起こすことがあります。

盲導犬になる主な犬種は、ゴールデン・レトリバーとラブラドール・レトリバーです。

どちらも大型犬のため、室内飼いするためにはそれなりの飼育スペースが必要になります。

そのため、最初に自宅に十分な広さがあり、飼育スペースが確保出来るかを確認する必要があります。

長時間留守番をさせない

犬は飼い主と一緒にいるのが大好きな動物で、それは盲導犬も例外ではありません。

1日のほとんどを留守番して過ごすような生活で、犬を幸せにする事は簡単ではありません。

そのため、留守が少ない事もボランティアをするための条件となっています。

愛情をもって育てる

犬が安心して暮らすためには、飼い主や家族の愛情は欠かせません。

キャリアチェンジ犬を引き取ったら、惜しみない愛情を与えてあげてください。

また、犬の健康管理や体重管理、日々のケアなどを適切に行えることも条件になっています。

それが難しい場合、ボランティアを断られることがあります。


キャリアチェンジ犬を引き取るには

キャリアチェンジ犬が寝ている様子 条件については問題がないので、キャリアチェンジ犬を引き取りたいと考えている方もいると思います。

ここでは、キャリアチェンジ犬を引き取るまでの大まかな流れをご紹介します。

・「キャリアチェンジ犬飼育ボランティア申込書」に記入し、最寄りの訓練センターに郵送する
・本登録後、キャリアチェンジ犬が紹介されるまで待つ(数カ月~数年)
・紹介された犬と訓練センターで面会する
・2週間ほどトライアルを行い、犬との生活を体験する
・無事にトライアルが終了したら、正式に譲渡の契約を行う

なお、申込書を送っても申込内容によっては正式に登録されません。

また、必ず犬を引き取れるわけではないということを覚えておきましょう。

最後に。「訓練完了した子」とは思わないでください

飼い主がキャリアチェンジ犬を抱きしめている様子 キャリアチェンジ犬飼育ボランティアでは盲導犬候補だった犬をお迎えすることになりますが、早期にキャリチェンジを決めた犬も多く、訓練が完璧だとは限りません。

そのことも踏まえたうえで、キャリアチェンジ犬飼育ボランティアに申し込むか考えるようにしましょう。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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