2018年2月4日

耳が語る犬の気持ち

たとえ言葉を話さなくても、小さな仕草で感情を伝えてくれる犬。

犬は顔の表情、口元、尻尾、時には全身を使って私たちに感情を伝えてくれます。

今回は、そんな愛くるしい犬たちの「耳」に現れる感情についてお伝えしたいと思います。

犬の耳の特徴

コーギーの後ろ姿 犬の耳は実にさまざまな形をしています。

立ち耳のブリックイヤー、先端が尖ったキャンドルフレームイヤー、フレンチブルドックのヒラヒラしたチューリップイヤー、垂れ耳代表格ドロップイヤー、パグやブルドックはローズイヤー、など他にも数えきれないほどの耳の種類が存在します。

立ち耳と垂れ耳で聴力に大きな差はないことが実験で証明されています。

犬の可聴域は低音は人間とあまり変わりませんが、高音域はかなり高く、ピアノ鍵盤の右側から更に4オクターブ程の高音でも聞き取ることが可能です。

この高音域で野生の小動物の発する音を捉えたり、犬笛を聞き取る事が出来ます。

そのため、人には聞き取れない超音波や電動工具などの高音を人間以上に不快に感じてしまう原因にもなってしまいます。

風を受ける犬 また、音の出ている方向を聞き取る能力である音源定位能力は8度程度で人間が1度程度であるのに対して少し劣るようです。

そのため、小耳を傾げたり、耳を後ろに動かしたりして正確な音源を探ろうとします。

犬は耳の病気に掛かりやすい動物です。特に垂れ耳の犬種は蒸れや細菌感染などから、外耳炎や内耳炎になることがあります。

黒っぽい耳垢が溜まっていたりしないか、毎日確認してケアやることも大切になります。

黒っぽい耳垢が溜まったり、臭いがキツかったり、いつもと違う状態だと思ったら、早めに動物病院を受診する事をおすすめします。

犬が耳を動かすときとその意味

①犬の耳がピンっと立っている状態

立ち耳の犬 犬が耳をピンっと立たせている時は、何かに注意を向けている時です。

食事を運んだりしたときは、耳をピンとさせてじっとみていたりしますよね。

それ以外にも危機感を感じているときや警戒しているときには表情を難くして、耳をピンと立て注意深く観察している事があります。

②前方に向かってピンっと立っている状態

これは威嚇を表します。犬が何かを威嚇する時は、耳をその対象に向かってピンと立て、体が前のめりになっていたりします。

鼻にシワを寄せたり、歯を剥き出しにする場合は攻撃体制です。

③耳が後ろに倒れている場合

何かを見つめる犬 普段立ち耳の犬が耳を後ろにペタッと倒している場合は、恐怖や不安を感じて怯えている時や服従を表しています。

体を丸めたり、尻尾を足の間に挟むようにした体勢の時は特に恐怖を感じています。

強く叱った時などこんな耳になっている事がありませんか?

逆に耳は倒れているけれど、穏やかな表情で、尻尾が上に向かってふわふわと揺れているような場合は甘えている状態です。

好意を示している時にはこのような耳になります。

④耳を後ろではなく横に倒している場合

警戒しているときや不満を感じているときは、耳を横に倒している事があります。

例えばお風呂に入りたくないと思っていたらこんな耳になっているかもしれません。

目線や鼻先の動きなどで、何に対して警戒しているのか確認してみると良いでしょう。

⑤耳の位置が前後に定まらないとき

なんとなく耳の位置が定まらずしきりに動かしている時は、それは犬が一生懸命に考えている仕草です。

気持ちが揺れてどうしようか悩んでいるときなので、考えがまとまるまで待ってあげましょう。

例えば、同時に二人から呼ばれたときどちらに行こうか考えてしまったときもこんな耳になったりします。


まとめ

草むらを走る犬 たとえ人間と同じような言葉を持たなくても、犬は懸命に自分の感情を伝える努力をしてくれています。

小さな変化の奥にある豊かな感情に気付き、信頼関係を築いていく為にも耳や全身で伝えてくる思いを正しく理解して汲み取ってやりたいものですね。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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