2018年12月30日

彩が少ない?犬が見ている世界とは?

愛犬から向けられる「まっすぐで曇りも迷いもない視線」に参ってしまう飼い主の方は少なくないのではないでしょうか?

黒目勝ちな犬の目はとても可愛いものですが「実は犬は色の無い、モノトーンの世界で生きている」ということを耳にしたことがある方も居ると思います。

愛犬同伴で出かけた先の美しい景色も「犬にはどのように見えているんだろう?」と気になってしまいます。

犬の視覚と見えている色について紹介します。

視覚の中の色覚とは?

ノズルの長い犬 学生時代の健康診断や運転免許の更新の際には、さまざまな色で埋め尽くされた枠の中に書き込まれている数字などを読み取る「色覚検査」が行われます。色を見分ける能力を色覚と呼ぶのですが、犬の色覚は2色型と呼ばれ青と黄色の世界で生きているといわれています。

白黒のモノトーンではないものの、やはり2色しか認識できないようです。

しかし、色覚を表す「〇色型」とは単純に認識できる色の数を表すものではありません。

私たち人間は赤、緑、青を認識する3色型の色覚を持っているのですが、この3色の色を組み合わせた非常に多くの色を見分けられることは体験されているとおりです。

つまり犬の見ている世界は人間が認識できる赤、緑、青の世界では無く、青と黄色を基本に構成された、人間の見ている世界とは色の違った世界を見ているということになります。



色覚の違いはどのようにして発生するものなのか?

ハスキーの顔 ご存知のとおりこの世に「色」というものは存在しておらす、光の波長が影響して造りあげられた幻影です。

電磁波である光は波長の長さで「紫外線」、「可視光線」、「赤外線」に分けられ、人間の目に色の錯覚をもたらしているのは可視光線です。

波長の短い青から中間の緑、波長の長い赤までが存在します。

この光の波長を感じ取るセンサーの働きをするのが眼の奥にある錐体細胞で、この細胞が刺激されることで、脳が色を感じると考えられています。

犬が色を識別するプロセスは人間と同じなのですが、犬の目にはセンサー部分の錐体細胞が人間よりも少ないために、1色少ない2色型の色覚となっているので、例えば赤はグレーがかった赤、緑は黄色に近く見えているようです。



なぜ犬は2色型の色覚になったのか?

何かを見つめる犬 意外なことに哺乳類の多くは2色型の色覚のようで、例外的に私たち人間が属する霊長類が3色式の色覚を持っているようです。

現在解明されている中では色覚が最も発達しているのが魚類で魚は人間よりも1色多い4色型でものを見ていると考えられています。

時代は遥か昔2億3千年前の恐竜時代に遡ります。

恐竜が支配する時代に生まれた哺乳類の先祖は、恐竜に捕食されないように恐竜の活動が活発な昼間は洞窟や木のウロに潜み夜活動をしていました。

夜行性の哺乳類には色覚が必要とされないために、色覚が退化し2色型の色覚になったといわれています。

やがて恐竜は滅びましたが、哺乳類の色覚は2色型のままになりました。

2色型の色覚の場合、平原などで周囲の景色に溶け込みやすい色にカモフラージュされた獲物や天敵を「色や柄に惑わされることなく輪郭で発見できる」というメリットがあるようなので、平原で暮らしていた犬の祖先にとっては2色型の色覚のほうが都合がよかったのではないかと考えられています。

恐竜が滅び、天敵が少なくなった私たち霊長類の先祖は森の中で昼型の生活を始め、主食であった果実の熟れ具合などを確認するために、認識できる色を1つ取り戻したのでしょう。

まとめ

何かを見つめるシーズー 愛犬と同じものを見ていてもその目に写る風景は、私たち人間とは全く違ったように見えているようです。

でもたった2色の世界で暮らしているわけでは無く、人間よりも少し彩が少ない世界に生きていることが確認できました。

犬が人間と共存し始めてもう随分経ちますから、そろそろ3色型の色覚を持つ犬が生まれてくるかもしれませんね。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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