2017年7月5日
ティーカップ・プードルってどんな犬?性格や歴史・人気の秘密
今や人気犬種の代表格、何年にも渡って人気犬種ランキング上位を獲得しているトイ・プードル。
ふわふわとした被毛の可愛さはそのままに、もっと小さくなったティーカップ・プードルがCMに登場して大きな話題にもなりました。
ティーカップ・プードルはいつどうやって生まれたの?犬種として認定されていないって本当?歴史や特徴から性格、ティーカップ・プードルについての色々をお話しします。
もくじ [非表示]
ティーカップ・プードルの基礎知識
ティーカップ・プードルの歴史
フランスの国犬でフランス原産とされているプードルですが、その歴史はとても古く、その祖先犬は中央アジアやロシアに古くから存在した土着の犬であると考えられています。詳しい経緯はわかっていませんが、13世紀ころにヨーロッパ各地を経由してドイツに持ち込まれ、その後フランスに入ったというのが現在最も有力とされている説です。
17世紀に入ると、小型化されたプードルがフランスの貴族など上流階級の間で大流行となり、18世紀になるとイギリスの上流階級の貴婦人の間で大ブームとなりました。
その時期のプードルはちょうど膝の上で抱ける程度の大きさに改良されていたと考えられています。
そして現代、プードルのサイズは4つのサイズが認定されていて、それぞれ、スタンダード、ミディアム、ミニ、トイと呼ばれています。
プードルは昔から人間のサポートを担う使役犬で、ミニ・プードルやトイ・プードルも狩りの手助けをして活躍してきた歴史があります。
プードルファミリーは、大きさが異なるだけで、被毛の種類や性格、体の構造や特徴、知能に大差がないことから、人間社会でそれぞれの体の大きさに合わせて役立ってきたのです。トイ・プードルが最近日本の警察犬として活躍しているというニュースをご存知の方も多いでしょう。
近年のトイ・プードルの世界的な人気から、もっと小さく、愛らしいプードルが欲しいという世間の要望に応える形で、10年ほど前からアメリカで作出されるようになったのがティーカップ・プードルです。
しかし、前述した通り、プードルのサイズで認定されているのは4種類。ティーカップ・プードルは正式な犬種として世界中のどの団体も認定していないのが現状です。
ティーカップ・プードルが認定されていないのはどうして?
プードルは全サイズ、常に使役犬として活躍してきた歴史があります。プードルは犬種登録のカテゴライズの中で、常に使役犬・猟犬として登録されてきました。しかし、ティーカップ・プードルはその体の小ささから使役犬としての働きができるのか不明であり、現状愛玩犬としての役割にとどまっています。
そういった事情から、ティーカップ・プードルをプードルファミリーの中で、同じ種類の犬として登録できるかどうか、慎重に検討されている段階なのです。
また、小型化を訴求する中で、体の小さい個体を連続して掛け合わせることでの遺伝的疾患の懸念や、体型の安定化がまだ認められていないというのもティーカップ・プードルがケンネルクラブなどで認定犬種に至っていない原因と考えられています。
ティーカップ・プードルの特徴
ティーカップ・プードルの特徴はなんといってもその大きさです。トイ・プードルの愛らしさをそのままに、さらに小型化したような外見は、成体になってもまるで子犬のような大きさなのでその可愛らしさに世界中から注目を集めています。ティーカップ・プードルの名前の由来
ティーカップ・プードルの名前の由来も、その体の大きさにあります。子犬のころの大きさが、ちょうどティーカップに入るほどに小さいので、この名前がつけられました。ティーカップ・プードルのサイズ
ティーカップ・プードルは犬種として認定されていないので、厳密にいうとサイズの基準はありません。しかし、アメリカの繁殖家たちの中では、体高が23cm以下、体重が2.7kg以下を暗黙の基準にしているケースが多いようです。
これはプードルの中で認定されている最も小さいサイズのトイ・プードルの体高の基準より小さいというのがポイントのようです。
ティーカップ・プードルの性格は?
ティーカップ・プードルは、体が小さくなったとはいえ、他のプードル達と同じようにとても賢く飼い主に非常に重巡で、遊び好きで明るく、活発な性格をしています。一般的に犬は体格が小さくなると神経質になってしまうと言われていて、その関係かティーカップ・プードルは少し甘えん坊だと言われることがあります。
ティーカップ・プードルの平均寿命と長生きのコツ
ティーカップ・プードルの平均寿命
ティーカップ・プードルの寿命は12年程度と、他のプードルに比べて短い傾向にあります。これは、犬種として作出されてからの歴史が浅いため、寿命が安定していないこと、また遺伝的疾患の発生の可能性が高いことなどが挙げられます。
ティーカップ・プードルのような歴史の浅い犬種の問題は、ケンネルクラブに認定されていないという事実ではなく、判断基準がないということです。
ある一定の基準がないことで、この犬種に起こって「普通なこと」と「そうでないこと」の区別が明確ではないので、極端に小さすぎる個体や、プードルとは違った特徴を持っている個体が生まれても判断が難しい可能性があります。
お迎えする際には信頼できるブリーダーかどうかをきちんと見極める必要があります。
ティーカップ・プードルがかかりやすい病気
ティーカップ・プードルの飼い主が最も気をつけなければいけないことは骨折です。プードルは元気いっぱいで明るく、ジャンプなども身軽にこなす身体能力もあります。これは体が小さくなったティーカップ・プードルでも例外ではありません。
しかし超小型犬の骨というのは太さが数ミリという場合もあり、元気にジャンプしただけで骨にヒビが入ってしまったり、段差から飛び降りただけで骨折したりすることがあるので、注意してあげることが必要です。
もし、愛犬に普段と違う様子が見られた際は、すぐに動物病院に連れていってあげるようにしましょう。
ティーカップ・プードルを飼うときのポイント
ティーカップ・プードルの日々のお手入れ
ティーカップ・プードルは週に数回ほどのブラッシングを欠かさなければ、ふわふわの美しい被毛を保つことができます。1~2ヶ月に1回程度の頻度でトリミングをしてあげるといいでしょう。
ティーカップ・プードルの運動量とお散歩は?
小さすぎる状態だとワクチンを打つことが難しい場合があります。ワクチンを打つまでは外出ができません。また、超小型犬であり必要な運動量がそんなに多くないので、室内の日当たりのいい場所で遊んであげる程度でいいでしょう。
しかし、外気に当たったり、外の世界に触れたりすることはストレス解消にも繋がります。適度な外出は犬の社会性を育てるためにも必要となるので、愛犬の体力なども考慮した上で積極的に散歩に連れて行ってあげましょう。
場合によっては抱っこしたままの散歩でも十分です。
まとめ
大人気のトイ・プードルがそのまんま小さくなったような外見で大きな話題になっているティーカップ・プードルですが、新しい犬種なのでまだ不安定な部分がある犬種です。検討中の方は、何かあったときにすぐ相談できる環境(信頼できるブリーダーや動物病院など)を把握した上でティーカップ・プードルをお迎えしてあげましょう。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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