2017年6月27日

豆柴ってどんな犬?魅力と飼うときのポイント

今や世界中を虜にしている日本の犬の代表格、柴犬。最近よく聞く豆柴って柴犬がさらに小さくなっただけ?そんなに単純ではないようです。

人気急上昇中の豆柴について、歴史やルーツ、特徴、性格、飼うときの注意点などについてまとめました。

豆柴の飼い主さんも、豆柴といつか一緒に暮らしたいと思っている方も必見です。

豆柴の基本まとめ どこで生まれたどんな犬?

振り向く豆柴

豆柴ってどんな犬?

豆柴は、別名「小柴」とも言われる小さいサイズの柴犬です。

「豆柴」という犬種がいるわけではなく、現在、日本での2大団体である日本犬保存会や、JKC(ジャパンケンネルクラブ)では豆柴を犬種とは認めないとしています。

ですので、これらの機関が発行する血統書の上でも豆柴ではなく、「柴犬」と表記されます。

日本社会福祉犬協会のみ、豆柴の血統書を発行しています。

「認めない」という単語を聞くと何か問題がある犬なのかと心配になってしまいますが、そういうわけではありません。

そもそも血統書を発行する機関は純粋な血統を持つ犬を保存するために日々活動しています。

そのため、歴史が浅い場合や、その犬がその犬たる根拠などがまだ曖昧な場合、登録されるまでに時間がかかるという現状があります。

豆柴は確かに存在する素晴らしい犬です。

豆柴の歴史

由来については諸説あり、はっきりとはわかっていません。昭和30年ころから誕生したと言われている説が濃厚です。

そもそも豆柴とは「小さいサイズの柴犬」という意味なので、ルーツを遡れば縄文時代から日本にいたことになります。

縄文時代、まだ柴犬のサイズの規定などもちろんなかった時代には、自然界に色々な個体が存在しており、中には大きい個体も、大人になってもすごく小さい個体もいたでしょう。

その小さい個体をルーツにしているのが現在の豆柴です。

豆柴の名前の由来

小さい柴犬は「小柴」として日本に古くから存在していました。柴犬の柴に、小さいという意味の「豆」をつけたのが名前の由来です。

豆柴のサイズ

黒柴に怒っている柴犬 豆柴は犬種として無認可なので、標準サイズの規定がありませんが、一般的には以下の通りとされています。

<豆柴>
オス32cm メス30cm 体重は4〜6kg
<標準の柴犬>
オス39.5cm メス36.5cm(誤差±1.5cm)

豆柴の特徴

地味ですがどこか凛として、洋犬とはまったく違う容姿をした柴犬は海外の人から「日本の文化が感じられる犬」だと言われていて、人気が出ています。

コロコロとした外見は大人になっても小さくぬいぐるみのように愛らしいもの。

豆柴の毛色は赤、黒、胡麻、白の4色ですが、ほとんどが赤です。柴犬と同様、マズルの両側からお腹にかけて「裏白」と呼ばれるふわふわの白い毛が生えています。


豆柴の性格は?

ウッドデッキで座っている柴犬(豆柴)

豆柴の性格

豆柴の性格は柴犬とほとんど同じです。豆柴は日本犬の伝統を受け継いで、忍耐強く、ストイックで非常に犬らしい犬だと言えます。この犬らしいところが海外の人の心を掴んだ一因です。

一般的に飼い主にのみ従順で、飼い主や家族以外には警戒心が強く、そっけない態度を取ることが多いです。警戒心が強い性格ではありますが、これは子犬の頃からたくさんの人や、他の動物に触れ合うことによって改善することができます。

なかには初対面でも愛想の良い、クールな外見に似合わず愛嬌たっぷりな豆柴も存在します。一度慣れてしまうと、その人のことを忘れないので、とてもフレンドリーに楽しく遊んでくれるようになるでしょう。

また、基本的にマイペースな性格で、一人でいることも苦にならない、孤独を愛するようなところがあります。柴犬は比較的留守番を苦手としない犬種です。

しかし、群れでの行動に重きを置く犬を長時間留守番させることは全犬種において推奨できません。

得意といっても留守番が多い環境は、お迎えするか十分に検討が必要です。

豆柴の寿命について

寝ている柴犬(豆柴)

豆柴の平均寿命

豆柴の平均寿命は、10〜12歳と言われています。
一般的に、犬は小型犬の方が大型犬よりも寿命が長いのですが、豆柴はこのように小型犬であるにもかかわらず、寿命が比較的短くなっています。

これは、犬種が誕生してからそれほど時間が立っていない犬種の特徴で、例えば同じように近年誕生したティーカッププードルなどと同様です。

しかし、優良ブリーダーの手によって安定した交配が進むことで、寿命は少しずつ長くなっています。

長生きしてもらうために気をつけること

豆柴に長生きしてもらうためには、まず栄養バランスのとれた食事、運動量の確保、肥満防止など、気を付けることは人間とほぼ同じです。

豆柴は丈夫な犬種である柴犬の血統を引いているので、日々の丁寧なケアで平均寿命よりもっと長生きしてもらうこともできるでしょう。

ただ、とても忍耐強い性格なので、体の不調を表に出さないことがあります。その点に注意して普段からまめにスキンシップをとるようにしましょう。

豆柴を飼うときのポイント

柵と豆柴の子犬

購入の際は、信頼のできるブリーダーから

前述したように豆柴はまだ大きな団体から認可されていない犬種です。優良なブリーダーから生まれる豆柴の子犬の数は限られているため、絶対数もまだ少ないのが状況です。

「育ててみたら想像以上に大きくなった」という報告がとても増えていますが、豆柴同士の交配でできた子であったとしても遺伝的に通常の柴犬のサイズまで大きくなる可能性もあります。

だからこそ、そうした可能性まで丁寧に、かつ納得いくまで相談できるような、信頼できるブリーダーから購入するようにしましょう。

豆柴にぴったりの家族とは?

豆柴は非常に頭がよく、少し頑固なところがある犬です。信頼した飼い主に対してはとても従順ですが、下に見られてしまうと、わがままでいうことを聞かない犬になってしまいます。

犬は群れで行動し、上下関係が非常にはっきりした動物です。猫可愛がりするような飼い主よりも、毅然とリーダーシップを発揮する強い飼い主に従うことを好みます。

小さい頃からきちんとトレーニングをすることで無駄吠えなどを防ぐことができれば、サイズ的には集合住宅で飼育することも可能です。

まとめ

砂浜で座っている黒柴(豆柴) 近年、人気が急上昇中の豆柴についてまとめました。柴犬の凛として従順な性格はそのままに、小さくなった姿はコロコロとして愛らしく、今や世界中を虜にしています。

一人暮らしでも比較的飼育しやすい豆柴ですが、くれぐれも信頼できるブリーダーから購入することをお勧めします。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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