2017年6月26日
ドーベルマンってどんな犬?魅力と飼うときのポイント
ドーベルマンといえば、すらっとした体型とピンと立った耳、優美な雰囲気が魅力的ですよね。
攻撃的、怖いなどのイメージをもたれやすいドーベルマンですが、長所がたくさんある優秀な犬種です。
今回は、そんなドーベルマンについてまとめました。
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ドーベルマンの歴史
警察犬として有名なドーベルマンですが、意外にも歴史は浅く、19世紀の後半にドイツで生まれました。ドーベルマンという名は、生みの親であるドーベルマン氏からつけられたものです。
犬の繁殖を行っていたドーベルマン氏ですが、本業は家々を回って税金を徴収することでした。
そのため大金を持ち歩くことは日常茶飯事で、ドーベルマンはそんなドーベルマン氏の護衛目的で作出されたのです。
訓練性のよいドーベルマンは、ガードマンとして非常に優秀でした。
さらに手入れは楽で愛情深く、さらに気品もあるまさに理想的な犬となったのです。
そんなドーベルマンの評判は当然知れ渡り、世界中で警察犬として人間に使役するようになりました。
戦後にはアメリカで一躍有名犬種となり、一般家庭でも広く受け入れられるようになりました。
日本では、ドーベルマンは家庭犬としてのイメージはあまり強くありません。ドーベルマンの飼育頭数が全体の1%に満たないことからも、そのことは明らかです。
家庭犬よりも警察犬としてのイメージの方がずっと強く、日本警察犬協会でメインに使用されている犬種はジャーマンシェパード、そしてドーベルマンです。
そのため、ドーベルマンは一般的に怖いイメージを持たれている事が多いようです。
ドーベルマンの特徴
ドーベルマンは、体高66㎝ほどの大型犬です。すっきりとした体型のドーベルマンが堂々と歩く姿は実に優雅で力強さを感じさせます。筋肉質な体は短い被毛に包まれており、手入れには手間がかかりません。
容姿の特徴としてはピンと立った耳と短いしっぽが挙げられますが、実はこれらの特徴は生まれ持ったものではありません。
ドーベルマンは生まれてすぐに、断耳と断尾が行われるのです。
これには実用的な理由があるわけではなく、犬標準に合わせることが目的のようです。
最近では動物愛護の観点から好ましくないともいわれており、ヨーロッパ諸国ではあまり断耳・断尾が行われなくなっているそうです。
生まれたままの姿のドーベルマンはイメージよりもずっと優しそうな容姿をしており、おそらくドーベルマンだと気が付かない人が多いことでしょう。
毛色は、ブラック&タンおよびブラウン&タンのみが認められています。
全身がクリーム色をしたアルビノ個体は、健康上疾患が多く短命なことが多いため認められていません。
平均寿命は10~12歳だといわれており、大型犬としては平均的です。
ただし、胃捻転など命を落としかねない病気の好発犬種なので健康には十分に注意する必要があります。
ドーベルマンは二種類?
ドーベルマンには、ヨーロピアン・タイプとアメリカン・タイプの2種類があります。ヨーロピアン・タイプ
筋肉があり、がっちりとした体つきをしています。最近では頭数がかなり少なくなってきており、混血タイプのドーベルマンが増えているようです。アメリカン・タイプ
ドーベルマンといったときに多くの人が思い浮かべるのは、アメリカン・タイプです。ヨーロピアン・タイプよりも小柄で、人懐っこい性格をしています。ドーベルマンの性格
ドーベルマンは、警察犬のイメージからクールな印象を受けます。しかし、意外にも可愛らしい一面があるのです。人懐っこい
ドーベルマンの本来の性格は人懐っこく、狂暴なイメージとはかけ離れています。家族を愛し、子どものことも大切にしてくれます。甘えん坊な一面もあり、見た目と性格のギャップがたまらなく可愛い犬種です。
警戒心が強い
家族以外の人に対してはとても警戒心が強いのも特徴です。そのため、他人や他の犬に襲い掛からないようにしっかりとコントロールする必要があります。この性格のために「家庭犬としては問題が多い犬種」と思われがちですが、番犬としては非常に資質があります。
頭がよい
ドーベルマンは作業犬であることからもわかるように非常に賢い犬です。そのため、しつけはスムーズに行うことができるはずです。洞察力もあり、しっかり訓練されたドーベルマンは唯一無二のパートナーとなります。
ドーベルマンを飼うポイント
ドーベルマンを飼うのは、決して簡単ではありません。そのため、犬の飼育が初めての人にはオススメできない犬種です。
どうしてもドーベルマンを飼いたいのであれば、この犬種の飼い方についてあらかじめ知っておく必要があります。
しつけ
ドーベルマンを見かけると、狂暴だからといって離れて歩く人も少なくないでしょう。これは決して間違っておらず、しつけがされていないドーベルマンは他人に危害を加えかねません。
ドーベルマンに限ったことではありませんが、防御意識が強いために警戒して襲い掛かってしまうケースは実際にあるのです。
幼犬の頃から、社会化を意識したしつけを行いましょう。
運動
活発でスタミナのあるドーベルマンは、かなりの運動量が必要になります。運動不足になると、ストレスから破壊行動などの問題行動を起こしかねません。散歩は1日2回、1回あたり1時間以上を目安に行いましょう。
ただ、人間の歩く速度に合わせてのんびりと歩くだけでは満足できません。
ロングリードで走らせる、遊びを取り入れて頭を使わせるなど工夫するようにしましょう。
なお、活発なドーベルマンを狭い環境で飼育するのは難しいといえるでしょう。
家の中で走り回らせる必要はありませんが、大きな体に見合ったスペースがないとストレスになります。
ドーベルマンを飼育する場合は、のびのびと暮らすことができる環境かどうかを一考しましょう。
ドーベルマンがかかりやすい病気
ドーベルマンは、以下の病気にかかりやすいといわれています。股関節形成不全
股関節形成不全は、遺伝的な素因が強いといわれています。軽傷であれば安静という対処になりますが、重症の場合は薬物投与、あるいは外科手術が必要になります。
歩き方がおかしかったり運動をいやがったりしたら、股関節形成不全を疑う必要があります。
また、肥満になると症状が出やすいので日ごろからバランスのよい食事を摂らせることを心がけましょう。
胃捻転
胃捻転は、何かの拍子に胃の中にガスが溜まることによって発症します。胃そのものや周辺組織を壊死に追い込む胃捻転は、命にかかわる危険な病気です。
お腹をなめる、大量によだれをたらす、うろうろするなどの異変があったらすぐにでも病院へ連れて行きましょう。
ドカ食いや食後すぐの運動は胃捻転の発症原因となるので、十分に注意しましょう。
シニア犬になると胃捻転になりやすいといわれているので特に注意が必要です。
まとめ
ドーベルマンは、初心者が飼育するには向かない犬種です。トレーニングを怠ると体格や力があるぶん手が付けられない狂暴な性格になってしまいます。
容姿が美しいからといって、安易に飼っていい犬種ではありません。
飼い主が責任を持って育てないと、周囲に怪我を負わせてしまう可能性もあります。
ドーベルマンが魅力的な犬種であることは間違いありません。
アメリカで行われた調査によると、ドーベルマンの服従性は56犬種のうち2位だという結果が出ており、正しくしつければ最高のパートナーになってくれます。
一度ドーベルマン飼うと決めたら、責任を持ってしつけと世話をしてあげてください。
ドーベルマンの魅力は、訓練されてこそ発揮されます。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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