2017年7月4日

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルってどんな犬?性格や歴史

長い足でビュンッとスタートダッシュを決めるガンドッグ。熱意溢れる狩猟犬でありながら、飼い主には愛情たっぷりな人懐っこい明るい性格で、ドッグスポーツのパートナーにもぴったりです。

今回はイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルについてその歴史と性格、特徴、ルーツ、寿命やかかりやすい病気、飼育するときに気をつけるポイントをまとめました。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの基礎知識

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの歴史

砂浜で座っているイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル ランド・スパニエルを改良して生まれた犬種で、あらゆる実用スパニエル種の起源となったと言われている犬です。

この犬種がモデルになったと言われる犬が17世紀の絵画に残されており、銃猟が行われるようになる前から活躍していた鳥猟犬です。

スポーティングドッグとしても最も古い歴史を持っています。得意のスタートダッシュで獲物を追い詰め、網に追い込んでいたと考えられています。

銃が一般的に普及した後も、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは俊足を活かして撃ち落とされた獲物をすぐに持ち帰る役目を担いました。

鳥たちを驚かせて空に飛び立たせることも得意だったため、猟師たちにも非常に重宝されていました。

一日中ハンターと一緒に野山を駆け巡ることができるスタミナも、愛されている要因になっています。

ある時期、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルはノーフォーク地方で多くが飼育されていたため、ノーフォークスパニエルと呼ばれることもあり、1900年代初頭に現在の名前であるイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルとなりました。

名前の似ているイングリッシュ・コッカー・スパニエルとは、19世紀ころまで同じ犬種として扱われていましたが、その後コッカー種とスパニエル種に分けて認知されるようになりました。

現在は狩猟犬としてだけではなく、世界中で家庭犬としても愛されています。ただ、実用向きとショーや家庭向きとしては、かなりはっきり分類がされており、狩猟用の場合は断尾をされているのが特徴です。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの名前の由来

林の中で立ってこっちを振り返っているイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル もともと獲物を「スプリングする」「飛び立たせる」ために生まれた典型的なガンドックで、獲物を驚かせて空中に追いやることが目的でした。

原産国の英国というのを頭につけて、「イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル」という名前になりました。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの特徴

原っぱで座っているイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル コンパクトで均整のとれたボディに、長い手足を持っています。被毛は風雨に強い直毛が密生しており、垂れた耳と胸部分、四肢に飾り毛があります。

毛色はレバー&ホワイト、ブラック&ホワイトの2種類で、タンの斑が入ることもあります。

耳は全体が耳たぶのような形状になっており、左右の付け根がかなり近い位置にあります。

見事な飾り毛が付いていますが、どんな時でも眼にかからないような位置に耳があるのも特徴です。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルのサイズ

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの平均的な体高は48~51cm、体重は22~24kgです。

スタミナ溢れる体を支えるために、全身筋肉質のずっしりとしたボディをしています。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの性格は?

山の中でヘソ天しているイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル 明るく活発で人懐っこい性格で、飼い主にはどこまでも従順な忠犬です。独立心が旺盛で自立した性格をしているので、一人遊びも得意です。

とにかく遊ぶことが大好きなので、オーナーの方はその欲を満たしてあげることが何より大切です。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルのしつけ

木の枝を噛んで遊んでいるイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル 賢くて物覚えが良いので、しつけやトレーニングも身につきやすい犬です。ただ、猟犬の特徴として非常に犬らしい性格をしているので、信頼できるリーダーだと認識される飼い主となる必要があります。

関係構築を失敗すると攻撃的になったり、わがままな性格になってしまうのでしっかりトレーニングを行う必要があります。

力が強い犬なので、意思疎通ができない関係になってしまうと飼い主の手に負えなくなってしまうため、幼少期からのしっかりとしたしつけが重要です。


イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの寿命と長生きのコツ

床に伏せているイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの平均寿命

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの平均寿命は12~14年と言われています。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルがかかりやすい病気

豊かな飾り毛が付いた耳を持つイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルは、耳の中に雑菌がたまりやすく、外耳炎になりやすい犬種です。定期的に耳の掃除をしてあげるようにしましょう。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルを飼うときのポイント

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの運動量とお散歩は?

海辺を歩くイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル とにかく底なしのスタミナと探究心がある犬種ですので、毎日満足いくまで運動させてあげることが何より大切です。昼に思いっきり走り回って運動させておくことで、夜は家族団欒でのんびりと過ごすことができます。

目安としては、毎日2回、1時間以上のお散歩をさせてあげる他、普段は室内飼いで、好きな時に広い庭に出て走り回れるような環境が理想的です。

刺激を求める犬種なので、たまには小川や海、ドッグランのような普段とは違う場所に定期的に連れていってあげたりしてください。

精神的にも肉体的にも刺激を与え、知的好奇心を満たしてあげることが重要です。

運動はどうする?

走り回ることも大好きですが、狩りのように目的や達成感があったり、達成時に飼い主に褒められたりするような運動を好みます。

何かを投げて取りに行かせたり、何かを探させたりという遊びがおすすめです。

水も大好きなので、お風呂などで慣れさせたら、小川などに連れていったり、泥んこの中で遊ばせてあげたりすると大変喜びます。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルの日々のお手入れ

ソファの上で丸まって寝ているイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル 外で遊ぶことが大好きな犬種であり、お散歩が大好きなので、被毛が汚れやすい犬種でもあります。被毛は週に1、2回ブラシで汚れを落としてあげて、定期的なトリミングも欠かさないようにしましょう。

被毛が豊かなので毛がもつれやすく、状態が悪化すれば皮膚疾患に繋がってしまう可能性があるので、しっかり気をつけてあげるようにしましょう。

飾り毛をすっかりカットしてしまわないのであれば、上記で話したよりも頻繁にコームを通すよう心掛けましょう。

まとめ

飼い主と向かい合って座るイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルはアクティブなライフスタイルの方にぴったりのスポーティングドッグです。

狩猟犬ではありますが、世界中の家庭で愛されている優しく明るい性格の犬です。飼い主と信頼関係を築くことができれば理想的なコンパニオンドッグになることができます。元気で明るく育てるために、子犬の頃から社会性を育ててあげるのが大切です。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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