2017年7月6日

ビション・フリーゼってどんな犬?その性格や歴史

まるで綿帽子を被っているような個性的な風貌で、一部の愛犬家から熱狂的な支持を受けているビション・フリーゼをご存知でしょうか。

アフロヘアのようにも見える丸いフォルムは、ビション・フリーゼ独特のカットスタイルです。

フランス原産で、白いプードルのような外見ですが、別の犬です。今回は、じわじわと世間の注目を集めつつあるキュートな犬種、ビション・フリーゼについてお話します。

ビション・フリーゼの基礎知識

ビション・フリーゼの歴史

座っているビジョンフリーゼ ビション・フリーゼはフランス原産の犬ですが、その祖先犬は、スペイン・カナリア諸島テレリフェ島の土着の犬だと言われています。

14世紀にイタリアの水夫たちがイタリアに持ち込んでからは、上流階級の間で人気が爆発しました。

その後16世紀にフランスのイタリア侵攻の恩恵を受けてフランスに持ち込まれると、小型化が進み、今度は貴族のご婦人たちの抱き犬として大流行しました。そのときの名前はビション・テネリフェでした。

その後の大戦によって人気が低迷し、一時は絶滅の危機にさらされますが、その後フランスとベルギーの繁殖家によって再度ブリーディングされました。

その時に、名前がテネリフェからビション・フリーゼとなり、現在は世界中の愛好家たちに愛されている愛玩犬です。

ビション・フリーゼの名前の由来

雪道を散歩しているビションフリーゼ ビションとはフランス語で「飾る」という意味を持つ言葉で、フリーゼは「縮れた毛」という意味です。

その名の通り、まるで綿菓子のような絹糸状の被毛で全身が覆われています。

ビション・フリーゼの特徴

自転車のかごにはいっているビションフリーゼ 小柄な身体を覆っているのは、ふわふわとした見事な被毛です。縮れ毛というよりも、ワインのコルク抜きのように、ゆるく螺旋状に巻いているのが特徴です。

ビション・フリーゼは綿菓子のように丸くカットするスタイルが主流で、このスタイルがこの犬種の魅力を一層際立たせています。

目は黒や茶色の暗色で、鼻も漆黒、耳はふわふわとした被毛に隠れてしまい、まるでアフロのようなシルエットの頭部が他の犬種にはない個性を発揮しています。

ビション・フリーゼのサイズ

横から見たビションフリーゼの立ち姿 ビション・フリーゼは小型犬で、オスメスともに体高が30cmを超えないことが一定の基準となっています。

ビション・フリーゼの性格は?

ビションフリーゼにおやつを与える男性 明るく朗らかで活発な性格をしています。清純そうな見た目の通り、素直で無邪気、人懐っこく、飼い主に対してはとても従順です。愛情深く、コンパニオンドッグとして最適な性格をしています。

社交的な性格なので、知らない人や子供、他の犬と仲良くすることも難しくありません。コミュニケーション能力に長けており、飼い主の感情や表情を察するいじらしい一面も持っています。

小さい身体ですが、元気に走り回るのが大好きで、風にふわふわ揺れる被毛がなんとも言えず愛らしい表情を見せてくれます。

基本的には明るく友好的な性格ですが、少し感受性が強いところがあるので、吠え癖がつきやすい個体もいます。

ビション・フリーゼのしつけ

ビションフリーゼの顔 ビション・フリーゼは賢く従順な性質を持っているので、しつけることは難しくないですが、賢いがゆえに飼い主との関係を誤ったときは、何もいうことを聞かないわがままな犬に育ってしまいます。

褒めるしつけがオススメですが、何もしていないのに褒めるのではなく、飼い主が指示したことを実行できたら必ず褒めるようにすることが大切です。

褒められると嬉しいので、また同じ行動を繰り返すことでトレーニングが身に付きやすくなります。

神経質になったり、警戒心が必要以上に強く育ったりすることで吠え癖のコントロールが難しくなります。社会性を育てるためにも、子犬の頃から色々な人に会わせたり、外の世界に触れさせて、自分以外との関わり方を学ばせてあげることが理想です。


ビション・フリーゼの寿命と長生きのヒント

ビション・フリーゼの平均寿命

こちらを見上げるビションフリーゼの顔 ビション・フリーゼの平均寿命は12~15歳と一般的な犬の寿命と同じくらいです。しかし、かかりやすい病気があるので、飼い主は十分注意する必要があります。

ビション・フリーゼがかかりやすい病気

歯周病に注意

歯石がたまりやすく歯周病になりやすい体質なので、歯と歯茎の手入れについて、他の犬種より気にかける必要があります。

歯石予防のガムをおやつに取り入れたり、子犬の頃から歯を触られることに慣れさせると安心です。

湿性皮膚疾患

高温多湿の日本では、湿性の皮膚疾患になることがあるので注意が必要です。毎日グルーミングし、毛玉を作らないことが皮膚疾患予防につながります。

特に、湿気がたまりやすい口の周りや、お腹周辺、お尻周りは丁寧なブラッシングを行ってあげてください。

外耳炎

耳が被毛にすっぽり隠れてしまう犬種なので、常に耳は湿った状態に陥りがちです。定期的にふわふわの被毛をかき分けて耳掃除をしてあげましょう。

ビション・フリーゼを飼うときのポイント

ビション・フリーゼの日々のお手入れ

トリミング中のビションフリーゼの足元 繰り返しになりますが、絹糸状の被毛を美しく保つためには毎日のグルーミングは欠かせません。少しでも毛玉ができてしまうと、カットする以外に解決法がなくなり、見た目を損なうばかりか皮膚の病気に発展してしまう恐れがあります。

また、ビション・フリーゼ独特のスタイルを保つためにはトリミングも大切です。自分でカットするには相当の技術が必要な上、見えない部分に大切な耳も隠れているので、プロに任せることをお勧めします。

シャンプーと合わせて1、2ヶ月に一度はトリマーさんのところへ連れて行ってあげましょう。

また、白い被毛の犬は涙やけが起こりやすいので、涙はすぐに優しく拭き取ってあげるようにしましょう。

ビション・フリーゼの運動量とお散歩は?

公園で立っているビションフリーゼ 小さな見た目ながらも活発で、運動が好きな犬種です。室内でたくさん遊んであげる他に、毎日短い時間でも散歩に連れ出してあげるようにしましょう。

注目されるのが大好きな犬種なので、ストレス発散にもつながります。

留守番は大の苦手

屋外で座っているビションフリーゼ 人と触れ合うことが大好きで甘えん坊な犬種なので、長い時間の留守番は大きなストレスになります。

できれば毎日長時間の留守番を行わずに済むような環境を整えてあげるのが理想です。

ビション・フリーゼは膝が弱点

脚力があり、被毛がたっぷりなので丈夫そうに見える足ですが、膝を悪くすることが多いのもこの犬種の特徴です。

フローリングは滑りやすく、思わぬ事故につながる可能性があるので、カーペットを敷くなどの工夫が必要です。

まとめ

飼い主の足元で座っているビションフリーゼ 注目されるのが大好きな個性的なアフロスタイルで人気が高まりつつある小型犬、ビション・フリーゼについてご紹介しました。

毎日のグルーミングが必須なので少し手間はかかりますが、それも苦にならないほど愛情を注いでくれる犬種です。

家族に迎えると、他の犬種では満足できなくなるという声も多いです。個性溢れるビション・フリーゼをお迎えしてみてはいかがでしょうか。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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