2018年1月10日

【羊飼いの番犬】クロアチアン・シープドッグの魅力から歴史まで

真っ黒な被毛に琥珀色のつぶらな瞳が愛らしい、クロアチアン・シープドッグをご存知の方は少ないのではないでしょうか。

その名の通り原産国はクロアチアの犬種ですが、今FCI登録犬種の中で最も絶滅する可能性が高い犬種の一つに数えられています。

とても珍しい犬種であるクロアチアン・シープドッグの歴史や魅力などをご紹介します。

クロアチアン・シープドッグの歴史やルーツ

クロアチアン・シープドッグが自然の中で立っている様子 クロアチアン・シープドッグは歴史が古い犬種で、14世紀頃に作出されたと考えられています。

その誕生は謎に包まれており、アジアからきたトレセトニとソイェニツキという、名前以外が判明していない絶滅した犬種とセルビアのプーリンを掛け合わせて生まれたと言われています。

牧羊犬として古くから活躍してきた犬で、その勇敢さから番犬としても役立ってきました。

もともと羊飼いだけが飼育していた犬なので、第一次世界大戦と第二次世界大戦の戦禍で絶滅寸前にまで追い込まれてしまいます。

戦争が終わった後、クロアチアン・シープドッグの子孫犬種であるムーディと交配させることで復活され、1969年にFCIに公認されました。

クロアチアでもあまり知られていない犬種でしたが、FCIに登録されたことによって、世界中で名が知られるようになり、クロアチア国外でもペットやショードッグとして飼育されるようになります。

現在でも頭数が非常に少ない犬種で、2009年に日本でも公認されましたが、登録されている頭数は一桁にとどまっています。

現在、世界で最も絶滅が危惧される犬種の一つとなっている非常に希少な犬種です。

クロアチアン・シープドッグの特徴

クロアチアン・シープドッグが芝生の上で伏せている様子 体高は40〜51cm、体重が13〜16kgの中型犬です。スピッツタイプの犬種によく似ており、顔は日本犬のようなキツネのような雰囲気を持っています。

細い頭に小さな琥珀色の目、三角の立ち耳とふさふさの尻尾が特徴です。

被毛はダブルコートで、密生したアンダーコートと巻き毛のアウターコートに全身が覆われています。

カラーは基本的にジェットブラックですが、稀に白い斑点を持つ個体が存在します。

スタンダードして認められているのは、ごく僅かな白斑のみで、全身に白斑があるものや、ソックス状に白くなっているものは好ましくないとされています。


クロアチアン・シープドッグの性格

クロアチアン・シープドッグが芝生の上で木の棒をくわえている様子 クロアチアン・シープドッグは古くから人間の側で仕事を手伝ってきたこともあり、非常に従順で、飼い主の言うことをよく聞き、忍耐力も判断力もある頭のいい犬です。

明るくエネルギッシュな性格ですが、縄張り意識と警戒心が強く、外敵の気配を敏感に察知します。

飼い主には愛情深く接しますが、知らない人には素っ気なく振舞うことがあります。

クロアチアン・シープドッグを飼うには

クロアチアン・シープドッグがスポーツドッグをしています クロアチアン・シープドッグは適応能力が高いため、屋外で飼育することも可能な犬種です。

中型犬ですが、スポーツが大好きな犬種なので、お散歩だけでなくフリスビーやボール遊びを取り入れてあげるといいでしょう。

物覚えが早く、トレーニングも入りやすいため、スポーツ好きの家族にお勧めな犬種と言えます。

まとめ

クロアチアン・シープドッグが戻ってくる様子 世界で最も絶滅が危惧されている犬種の一つであるクロアチアン・シープドッグについてご紹介しました。

性格もよく、日本での住環境でも十分飼育できる素晴らしい犬種ですが、日本にも存在している数が少なく、繁殖しているブリーダーも居ないので入手は困難なのが現状です。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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