2018年4月15日

【エジプトの王】ファラオ・ハウンドの魅力と歴史

ファラオ・ハウンドは、数千年に及ぶ歴史をもつ原始犬の一つだと言われていました。

引き締まった身体が特徴的で、美しいプロポーションをしているファラオ・ハウンドの歴史や特徴、飼うときのポイントなどについてご紹介します。

ファラオ・ハウンドの歴史

ファラオ・ハウンドは古代エジプト原産の犬種で、フェニキア人によって地中海に浮かぶマルタ島に持ち込まれました。

その祖先犬は、古代サイトハウンドのチズムだといわれていました。

マルタ島という大陸から隔離された地域で発展を遂げたファラオ・ハウンドは、ほかの犬種と交雑することなく純血を保ってきました。

そんなファラオ・ハウンドがイギリスに輸出されたのは、1960年代のことです。

マルタ島ではウサギ猟犬として使われていたため「ケルタ・デル・フェネック（現地語でウサギ猟犬の意味）」と呼ばれていましたが、イギリスに渡ったこのときからファラオ・ハウンドと呼ばれるようになりました。

ファラオ・ハウンドと名付けられたこの犬種は、世界中で一気に人気を伸ばし、マルタ島の知名度向上にも大きく貢献したことによってマルタ島で国犬として指定されました。

しかし、最近の研究結果によるとファラオ・ハウンドの歴史がそれほど長くないことが判明しました。

ファラオ・ハウンドの特徴

体高約58㎝、体重約23㎏で大型犬に分類され、引き締まった筋肉質な身体をしています。

抜群のプロポーションと琥珀色の美しいは高貴さを醸し出しており、ファラオ・ハウンドの名にぴったりだといえます。

また、ろうそくのような形をした耳も特徴的です。

性格は温和で愛情深く、家族を大切にしてくれます。

ただし、猟犬としての本能が備わっているため小動物を見ると追いかけ始めることがあります。

また個体によっては見知らぬ人に対して警戒心をあらわにするので、子犬のうちからいろいろな環境に慣れさせるようにしましょう。

ファラオ・ハウンドを飼うときのポイント

2016年にジャパンケネルクラブに登録されている頭数はたったの9頭で、日本ではかなり珍しい犬種です。

とはいえ、飼うことができないわけではありません。

ここではファラオ・ハウンドを飼うときのポイントをご紹介します。

室内飼いがおすすめ

日本の冬はファラオ・ハウンドには辛いので、室内で飼育してください。

また、温度調整にも気を配るようにしましょう。

寝床はふかふかに

ファラオ・ハウンドは皮膚が薄いため、硬いところで寝ると簡単に床ずれを起こしてしまいます。

寝床には柔らかい毛布を置くなどして、ふかふかな状態にしてあげてください。

運動はたっぷりと

ファラオ・ハウンドは運動量が非常に多いため、かなり体力がある人でなければ飼うのは大変です。

最低限、1日2時間は散歩をさせてあげてください。ドッグランなどに連れて行くのもおすすめです。

しつけは根気強く

ファラオ・ハウンドは頭がよく飲み込みの早い犬種ですが、自立心もあり、しつけるのは大変です。

褒めることを意識しながら、根気強くしつけを続けるようにしてください。

病気の少ない頑丈な犬種

健康な犬種だと言われていることもあり、遺伝的な病気は特にないと言われています。

しかし、犬は個体によっては様々な病気にかかるものなので、疑わしい症状などが見られた場合は獣医師に見てもらうようにしましょう。

まとめ

ファラオ・ハウンドは頑丈な身体が自慢の歴史ある犬種です。

また、一緒にアジリティーなどのドッグスポーツを楽しむこともできるためアクティブな人にはおすすめの犬種です。

どこでも手に入る犬種ではないので、ファラオ・ハウンドを飼うときにはまずはブリーダー探しから始めましょう。