2018年2月12日

【獣医師監修】犬にチョコレートを与えては駄目!食べたら犬の身体に起こることは?

監修にご協力いただきました!

1996年 山口大学農学部獣医学科卒業(現:山口大学共同獣医学部)

2006年 ふくふく動物病院開業

【結論】絶対に与えてはいけません

チョコレートを犬に与えてはいけないことは広く知られていて、気をつけている飼主様がほとんどだと思います。

それでもやはり犬の嗅覚は想像以上で、飼主様の行動を犬はよく見ています。

もしもの時のために、チョコレートを食べるとどのような症状が起こり、どのくらい食べるといけないのかをお話します。

犬がチョコを食べた時に見られる症状

元気がない様子のゴールデンレトリバー 症状は痙攣や消化器症状が主です。次に代表的な症状を紹介します。

・嘔吐、下痢
・パンティング
・脈の異常
・痙攣
・昏睡

チョコレートを大量に摂取した場合は、以上のような症状を呈します。さらに症状が重症化すると最悪の場合は死亡することもあります。

絶対に食べさせてはいけませんし、見つかるような場所に放置してはいけません。

犬はチョコをどのくらい食べたら「危険」か

チョコレートに囲まれて座っているヨーキー チョコレートの中にはカカオやミルク、砂糖など様々な成分が含まれています。

その中でもカカオに含まれる「テオブロミン」という成分が犬に対して毒性を示します。

体重1kgあたり90~100mgのテオブロミンを摂取すると中毒症状が出て、致死量が250~500mgといわれています。

チョコの種類によって危険レベルも違う

チョコレートの種類によってテオブロミンの含有量は異なります。

カカオの含有量が多いチョコレートやビターチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートなど様々ですが、それぞれどのくらいの量を食べると危険なのでしょうか?

標準的な板チョコで考えてみます。

ミルクチョコレート:1枚あたり150~180mg
ビターチョコレート:1枚あたり450~600mg
ブラックチョコレート:1枚あたり1000~1200mg
ホワイトチョコレートはほぼ心配がないといわれています。

ビター、ブラック、カカオの濃いものは小型犬が1枚食べると痙攣が起きたり、死亡する可能性が高くなります。


犬がチョコを誤って食べた場合、どのように治療するの?

動物病院のケージで眠るヨーキー 解毒剤はありませんので、催吐処置・胃洗浄・活性炭の投与を行います。

痙攣などが起こっている場合は症状にあわせて治療を行います。

チョコレートは冷えると固まるので、胃洗浄をするならば温水を用いることが大切です。

家庭での対処法はほぼありませんので、急いで動物病院を受診しましょう。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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