2024年10月22日

【獣医師監修】愛犬の下痢の原因と対処法|危険なサインと病院に行くべき症状

監修にご協力いただきました!

小竹正純先生

多摩獣医科病院  院長

2002年麻布大学獣医学部獣医学科卒業

2006年多摩獣医科病院 勤務

2016年多摩獣医科病院 院長就任(現在に至る)

[川崎市獣医師会、日本小動物歯科研究会、再生医療研究会所属]

犬 下痢 愛犬の下痢に気づいたとき、多くの飼い主さんは不安を感じるものです。「様子を見ていいの?」「すぐに病院に連れて行くべき?」といった判断に迷われることも多いのではないでしょうか。
本記事では、獣医師の監修のもと、犬の下痢の原因から対処法、そして病院に行くべき症状まで、詳しくご説明します。

1犬の下痢の種類と特徴


下痢といっても、その種類や原因はさまざまです。まずは、下痢の種類とその特徴について見ていきましょう。

1-1. 急性の下痢

突然始まる下痢で、多くの場合は数日で改善します。食べ過ぎやストレスなど、一時的な原因で起こることが多いのが特徴です。

1-2. 慢性の下痢

2週間以上続く下痢を慢性下痢と呼びます。炎症性腸疾患や食物アレルギーなど、何らかの基礎疾患が隠れている可能性があるため、獣医師による診察が必要です。

1-3. 下痢の性状による分類

・水様性の下痢

最も一般的な下痢の形態で、水のように液状になっています。腸の水分吸収が正常に行われていない状態を示します。

・粘液質の下痢

ねばねばした粘液が混ざった下痢は、腸の粘膜に炎症が起きている可能性があります。

・血便を伴う下痢

鮮血や黒い血が混ざった下痢は、腸の炎症や損傷が考えられる重要なサインです。必ず獣医師の診察を受けましょう。

犬の下痢の主な原因


2-1. 食事が原因の場合

①食べ過ぎ

犬は食べ過ぎると消化不良を起こしやすく、その結果下痢になることがあります。特に、普段と違う食べ物を与えた際は注意が必要です。

②急な食事の変更

ドッグフードを急に変更すると、腸内細菌のバランスが乱れて下痢を引き起こすことがあります。新しいフードに切り替える際は、1週間から10日かけて徐々に切り替えることをお勧めします。

③消化に悪い食材の摂取

・生の鶏肉や豚肉
・高脂肪の食べ物
・チョコレートなどの犬に有害な食品
・腐敗した食べ物

2-2. 感染が原因の場合

①ウイルス性感染症

・パルボウイルス
・コロナウイルス
特に子犬は重症化しやすいため、早期発見・早期治療が重要です。

②細菌性感染症

・サルモネラ菌
・大腸菌 など

③寄生虫

・回虫
・鉤虫
・ジアルジア など
定期的な駆虫薬の投与が予防として重要です。

2-3. ストレスが原因の場合

・引っ越しなどの環境変化
・飼い主の長期不在
・新しいペットの追加
・大きな音や見知らぬ人の来訪
ストレスによる下痢は、原因となるストレス要因を取り除くことで改善することが多いです。


すぐに病院に行くべき危険なサイン


以下の症状がある場合は、すぐに動物病院を受診しましょう:
・血便がある
・頻繁な嘔吐を伴う
・食欲が著しく低下している
・元気がなく、横たわっている
・38.9度以上の発熱がある
・24時間以上下痢が続いている
・子犬や高齢犬の場合
・持病がある場合

家庭でできる対処法

4-1. 食事の管理

①軽度の下痢の場合:

・いつもの食事量を2/3程度に減らす
・消化の良い食事に切り替える
(茹でた鶏ささみと白米など)

②重度の下痢の場合:

・獣医師に相談の上、8-12時間程度の絶食を検討
・その後、少量ずつ食事を再開
※子犬や高齢犬、持病のある犬の場合は、必ず獣医師に相談してから絶食を行ってください。

4-2. 水分補給

下痢の際は脱水症状を防ぐため、十分な水分補給が重要です:
・新鮮な水を頻繁に交換する
・氷をなめさせる
・経口補水液を与える
(ペット用の電解質補給液がおすすめです)
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下痢の予防法


5-1. 日常的な予防策

①適切な食事管理

・決まった時間に適量を与える
・新しいフードへの変更は徐々に行う
・人間の食べ物を与えない

②定期的な健康診断


・年1-2回の健康診断
・予防接種の定期的な接種
・3-4ヶ月ごとの駆虫薬の投与
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5-2. 飼い主が注意すべきこと

・食べ物の管理を徹底する
・散歩中に不用意なものを食べさせない
・定期的なトイレのチェック
・ストレス要因の軽減

まとめ

愛犬の下痢は、その原因や症状によって対処法が異なります。軽度の下痢であれば家庭での対応も可能ですが、血便や発熱などの重症なサインがある場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。
また、予防が最も重要です。適切な食事管理と定期的な健康管理を行うことで、多くの下痢は予防することができます。

【編集部追記】
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としています。実際の治療や投薬については、必ず獣医師にご相談ください。

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