2017年11月10日

【獣医師監修】愛犬がため息をする意味や心理について

監修にご協力いただきました!

東京都立川市出身

国学院大学久我山高校 卒業
麻布大学獣医学科 卒業

国立市ふく動物病院 勤務
日本獣医皮膚科学会 所属
東京農工大学皮膚科 研修医
渋谷区 SHIBUYAフレンズ動物病院 院長

犬の飼い主の中には、愛犬も人間と同じようにため息をつく事に気付いた方も居るのではないでしょうか。

微笑ましいと感じる仕草の一つですが、犬のため息には様々な意味が込められています。

犬がため息をする意味や心理についてご紹介します。

犬がため息をつく意味とは?

犬が口を開いている様子 犬がため息をつく理由は多岐に渡り、ネガティブな意味だけでなく、ポジティブな意味をもつこともあります。

ため息から意味を判断するのは困難ですが、観察を続ける事で愛犬の気持ちを探ってみてあげてください。

リラックス

寝転がった状態でため息をつくのは、リラックスしている仕草だと言えます。

リビングの上で犬が寝転んでいる様子 ブラッシングの最中や、昼寝をする前など、安心感に満たされてため息が出る事があります。

人間でいうと、お風呂に浸かるときに「ふぅ~」と息を漏らすのと似ているかもしれません。

ストレスや不満

犬が前足を舐めている様子 食事を目の前にマテをしている時や、天気が悪くて散歩に行けないことを知った時のため息は、ストレスや不満が原因だと言われています。

ため息をつくことによって気持ちを切り替え、ストレスのコントロールを行っている仕草だと言えます。

匂いを嗅ぎたい

犬が匂いが嗅いでいる様子 よく観察すると、犬は散歩中にもため息をついている事があります。これは鼻の通りをよくしてしっかりと匂いを嗅ぎたいという気持ちが表れている仕草です。

散歩に飽きて帰りたいという意味ではないので、じっくりと匂いを嗅がせてあげましょう。

疲れている

散歩の途中に犬が伏せている様子 人間も疲れているとため息が出てしまいます。犬も同様で、たくさん遊んだ後など疲れている時にため息をつくことがあります。

疲れが原因のため息だと思ったら、疲労が溜まらないようにしっかり休ませてあげてください。

何かを要求している

飼い主と子犬が楽しそうに遊んでいる様子 犬がため息をついていると、飼い主は疑問に思って構う事があります。

これによって犬は「ため息をつくと構ってもらえる」と学習し、意図的にため息をつくようになります。犬がため息をつく時は、飼い主に対して何かを要求している事があります。

ため息と病気の関係性

犬が床に伏せている様子 犬が頻繁にため息をつくようであれば、病気の可能性もあるので、獣医師に診察をしてもらう必要があります。

ため息の原因として考えられる病気の一部に、以下の様なものがあります。

フィラリア

フィラリアは犬がかかりやすい代表的な病気です。

この病気にかかると咳や息切れなどの症状が出るため、犬がため息をついているように見えることがあります。

心臓病

ため息をつくのは心臓病のサインの場合もあり、特に小型犬やシニア犬は心臓病になるリスクが高いといわれています。

心臓病の他の症状としては、疲れやすい、食欲が落ちる、痩せる、咳が出る、ふらつくなどがあります。

気管虚脱

チワワ、ヨークシャーテリア、ポメラニアン、プードルなどのトイ種で多く見られます。

ため息の回数が増え、首輪などで喉に力が加わったときに咳の悪化が認められたら、特にこの病気が疑われます。


精神疾患の可能性も

犬が自分の尻尾を噛んでいる様子 犬も人間のようにうつ病になる事があります。

精神的ストレスが溜まるような状況で頻繁にため息をしているのであれば、精神疾患を患っている可能性があります。

留守番の時間が長い場合、家庭の雰囲気がギスギスしている場合はうつ病になりやすいといわれています。

落ち込んでいる様子が続くようであれば、愛犬のストレスが和らぐような環境を整えてあげましょう。

まとめ

柴犬がこちらを見つめている様子 ため息一つでも、愛犬の様々な感情を読み取ることができます。

愛犬との間により良い信頼関係を築くためにも、様子をよく観察してどのような意味でため息をついているのか考えてあげてください。

もし病気のサインかもしれないと思ったら、迷わずにすぐに病院に連れて行ってあげてください。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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