2017年12月17日

たまに聞く「子犬の性格診断テスト」ってどんなもの?

子犬をお迎えする際に、初対面でその性格を把握することは難しいですよね 。

それを可視化する方法として『子犬の性格診断テスト』があります。

今回はテスト内容について解説していきます。

性格診断テストは絶対的?

屋外で走り寄って来るビーグルの子犬
生育過程により子犬の性格が変わる可能性は充分にあります。

あくまで診断テストは“目安”であり、性格に関わらず適した躾や接し方が最も重要となります。

とはいえ、子犬選びの基準がわからず途方に暮れている方にとって「初対面の犬のどこを見ればいいのか」という参考としては十分なのではないでしょうか。

具体的には、どんなテスト?

ご紹介するのは『ヴォルハードの子犬性格テスト』と呼ばれているもので、全10項目で構成されています。

このテストの1~5までの項目からなる省略型のテストを『キャンベルテスト』といいます。

テスト項目について

1「呼び込みテスト」
2「追いかけテスト」
3「押さえつけテスト」
4「さすりテスト」
5「持ち上げテスト」
6「とってこいテスト」
7「指つまみテスト」
8「おどかしテスト」
9「かき回しテスト」
10「落ち着きテスト」
各項目ごとに反応は『dd、d、ss、s、i』に分類され総合から診断結果を導きだします。
※テスト実施は子犬が知らない人物が行う事

次に、テスト項目の具体的な内容や、その反応による分類の基準についてお話していきます。

【1・呼び込みテスト】

飼い主の男性の足元にとびかかるチワワの子犬 テスト実施者が手を叩いて子犬を呼び込み反応をみます。

・dd→尻尾を上げながら即近づき飛びつき手を噛む
・d→尻尾を上げながら即近づき前足を出す
・s→尻尾を下げながら即近寄ってくる
・ss→尻尾を上げながら躊躇して近寄り飛びき手を噛む
・i→全然寄ってこない

【2・追いかけテスト】

白い靴を履いた女性と、その足元に座っている白いチワワの子犬 テスト実施者が歩き回り子犬がついてくるか様子をみます。軽く声をかけたり、手を叩きます。

・dd→尻尾を上げながら即ついてきて足を噛む
・d→尻尾を上げながら即ついてきて足にまとわりつく
・s→尻尾を下げながら即ついてくる
・ss→尻尾を上げ躊躇してついてくる
・i→全然こない又は立ち去る

【3・押さえつけテスト】

テスト実施者が子犬を仰向けにし、胸元を30秒間抑えて抵抗する度合いをみます。強引に扱わないように注意します。

・dd→足をバタつかせ大暴れして噛む
・d→足をバタつかせ大暴れする
・s→暴れるが暫くして静まる
・ss…静かにして手を舐める

【4・さすりテスト】

ハスキーの子犬のしっぽ テスト実施者が子犬の近くにしゃがみ込み頭から背中にかけ撫でます。子犬が甘え行動(手や顔を舐める)を出すまで様子をみます。

・dd→飛び上がり前足を出す、唸る、噛む
・d→飛び上がり前足を出す
・s→体をくねったり手を舐めて甘える
・ss→ひっくり返り手を舐めて甘える
・i→離れた場所に行ってしまう

【5・持ち上げテスト】

テスト実施者が子犬の後ろから腹回りを持ち抱き上げます。30秒間そのまま維持し反応をみます。

・dd→大暴れし唸る、噛む
・d→大暴れするが唸り、噛みはしない
・s→暴れるが静まり手を舐める
・ss→静かにして手を舐める


テスト結果の見方について

ddが多いだけ支配性が非常に高く、
ssが多いだけ従属性が高いという診断になります。

【1】ddが2つ以上、dが1つ以上

支配性が非常に強く扱い困難の可能性がある

【2】ddが1つ、dが3つ以上

1番ほどではないが平均よりも強い支配性を持っている

【3】sが3つ以上

特に問題なく飼い犬として扱える

【4】ssが2つ以上

非常に従順な性格であるだけに厳しく接しすぎると萎縮してしまう可能性があり、躾や叱り方に注意が必要である

【5】iの反応が見られた

飼い犬に向く性格であるがddの反応が1つでも見られた場合には正しく厳しい躾が必要となる

白い布団の上で眠るジャックラッセルテリア 最初にお話した通り、外見だけでなく内面も成長と共に変化していくもので、こちらの診断結果だけで子犬選びができるというわけではありません。

しかし、せっかく犬舎まで足を運んだのにまったく個々の違いがわからない、という気持ちのまま帰路に着くのも不安ですよね。

そんな時にこちらのテスト内容が子犬とのコミュニケーション方法の参考となれば幸いです。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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