2018年3月1日
犬トリビア!ひな人形の犬筥(いぬばこ)からわかる人と犬の関係
ひな祭りの時期になると女の子がいる家には飾られるひな人形。
そのひな人形の中に犬をかたどった犬筥(いぬばこ)と呼ばれる小箱があるのをご存知でしたか。
今回はひな人形や犬筥に込められた意味を見ていきましょう。
ひな人形に込められた意味とは
桃の節句とも呼ばれるひな祭り、なぜこの時期にこのような行事ができたかというと、元を辿ると女の子だけでなく人々すべての災厄を取り除き繁栄を願うお祭りでした。人の形を模した人形、今ではひな人形ですね。
その人形に災厄を引き受けてもらい、人々が健康で幸せになるようにという願いが込められたお祭りです。
それを経て、嫁入り前の女の子には特に健やかに育ってもらいたいという思いから、子供にひな人形をプレゼントするひな祭りへと変わっていったのです。
雛道具の犬筥に込められた意味とは
そんなひな人形の周りにはお雛様をきらびやかに見せるための雛道具と呼ばれるものが多くあります。その中に2匹の犬をかたどった雛道具があります。犬筥と呼ばれるものです。この犬筥の2匹は雄雌が対で一組になっています。
この犬筥に込められた意味とは、”女の子を守るための番犬”であると言われています。
犬筥と呼ばれるように中が空洞の箱タイプになっているものが多く、中にお守りや化粧道具などを入れるものでもあります。
番犬だけでなく犬は子供を多く産むために安産の守り神でもあると伝えられています。
そのために過去ではお産の現場や婚礼の際など女の子の重要な場面にはこの犬筥を持ち込むという風習もありました。
特に出産に関しては今ほど技術が発展しておらずまさに命がけの出来事でもありました。
そのような出産で少しでも軽くなるようにとこの犬筥に願いを込めていました。
犬筥の顔を見ているとなんだか人の顔に似ていると感じる方もいるのではないでしょうか。そのとおりで実は犬筥の顔は幼児の顔に似せて作られています。
これも子犬のように丈夫で元気よく育ってほしいからという願いから生まれたデザインです。
出産祝いのプレゼントにも
ひな祭りに活躍する犬筥ですが、それ以外にも活躍する場面があります。それが子供が産まれた際のお祝いの贈物です。昔には子供が産まれるとまず犬筥に産衣着せてその後に赤ちゃんに着せるという風習がありました。これは産衣に犬筥の力を込めて赤ちゃんを守ってもらうためです。
犬筥の意味を知ると、人と犬は昔からとても仲がよく頼りにしていたということがわかりますよね。
犬筥は災厄から女の子を守ってくれる番犬のような存在です。お雛様を飾る際にはぜひ犬筥も一緒に飾って犬と一緒にひな祭りを楽しみましょう。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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