2018年1月20日

「一匹」と「一頭」犬の数え方はどちらが正しい?

ウサギは一羽、馬は一頭、虫は一匹……など、生き物の数え方はいろいろありますが、犬の数え方はなんだと思いますか?

同じペットの猫の数え方が一匹なので、犬も一匹かと思いきや、一頭と数えることもありますよね。

いったいどちらが正しいのでしょうか。

一匹と一頭、正しいのは?

草の上を歩く子犬 「匹」と「頭」、どちらかが表記を間違っているのかというと、実はどちらも合っています。

犬の数え方は、一匹と一頭、どちらも使っていいのです。

では、どう使い分けるのかというと、犬に限らず人間より小さい動物を数えるとき、「匹」を使います。

反対に「頭」を使うのは、基本的に人間より大きい動物を数えるときです。

犬は抱っこできるくらい小さい犬から、上にまたがれるのでは?と思うくらい大きい犬までいますから、一匹と一頭のどちらが使われていてもおかしくないのです。

どこまで「匹」になるの?

芝生に伏せる介助犬 大きい小さいで「匹」と「頭」を使い分けるとわかっても、「人間より大きい」ではちょっと判断がつきにくいですよね。

抱っこできるかどうかで判断すればいいともいわれていますが、自分から見て大きな犬だし抱っこできないから一頭だと思っていても、大柄な人から見たら小さいとまではいかなくても抱っこはできるから一匹と数えているかもしれません。

しかも、数え方をどちらにするかの判断基準は、実はもう一つあるんです。

小さい犬なのに「頭」を使って数えているのを聞いたことがありませんか?

小さい犬でも、介助犬や警察犬など、人間の仕事をサポートする犬は「頭」で数えます。

介助犬は障がいのある人の助けになるように訓練された犬のことです。

盲導犬はレトリーバーのような大型犬が多いですが、家の中で人の補助をする介助犬は小型犬や中型犬もよく使われます。

警察犬もほとんどが大型犬ですが、嘱託警察犬として働く犬の中には柴犬やダックスフント、なんとロングコートチワワまでいるのです。

そんなお役立ち犬たちは、大きさに関係なく「頭」で数えられています。

また、犬ではありませんが、イリオモテオオヤマネコのような絶滅危惧種も「頭」で数えられています。

そんな判断基準まででてきてしまうと、どこまで「匹」でどこから「頭」なのか、それこそ頭を抱えてしまうしかありません。

どちらで数えてもものすごく間違っているわけではないのですから、この人には大きく(小さく)見えているんだなあ、と流してしまいましょう。


匹と頭の由来は?

ゴールデンとコーギー 「匹」は、二つのものが一対になっていることを意味します。

その「匹」がどこから動物の数え方になったかというと、馬のおしりです。

馬は昔から人間にとって身近な動物でした。

その馬のおしりが二つに割れているのを見て、おしりが一対で一匹となったそうです。

馬は人間よりはるかに大きいのに「匹」でいいの?と思うでしょうが、昔は動物を全部「匹」で数えていました。

大型動物を「頭」で数えるようになったのは、明治の終わり頃からだと言われています。

外国では牛を数えるのに頭の数を数えていたことから、牛の数え方は「head」でした。

外国の論文を読んだ日本人が「head」を直訳して「頭」となり、牛と同じように大きな動物も「頭」で数えるようになったのです。

ちなみに「匹」「頭」のどちらでもない数え方をする動物もいます。

一羽と数えるウサギです。

どうして「羽」と数えるようになったかの説はいろいろあります。

ウサギの耳が鳥の羽のように見えるからとか、獣肉を食べることができない僧侶が鳥だと誤魔化して食べるためだとか。

もっとも最近ではウサギも「匹」で数えることが多くなりました。

まとめ

同じ方向を見る2頭の犬 「匹」と「頭」、あなたは愛犬をどちらで数えていましたか?

小型犬だけど癒してくれる大事な存在だから一頭ですよという方もいれば、家族の一員なんだから、お父さん・お母さん・息子に愛犬で四人だと「人」で数えている方もいらっしゃるかもしれませんね。

どんな数え方でも、大事な愛犬に変わりありません。

これからも仲良く大切にしてあげてくださいね。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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