2019年3月18日

【獣医師監修】犬の肥満を放置するとどうなるの?〜原因・リスク・対策〜

監修にご協力いただきました!

小竹正純先生

多摩獣医科病院  院長

2002年麻布大学獣医学部獣医学科卒業

2006年多摩獣医科病院 勤務

2016年多摩獣医科病院 院長就任(現在に至る)

[川崎市獣医師会、日本小動物歯科研究会、再生医療研究会所属]

犬の肥満は見た目から判断するのは難しく「このくらいは大丈夫かな?」と、肥満に関しての危機感をあまり感じていないケースも多いのが現状です。

今回は犬の肥満が招く健康上の問題についてお話しします。

犬の肥満の原因

食パンとチワワ
犬は食べ物や散歩のタイミングを自分で調節することができないので、犬の肥満は飼い主さんがコントロールすべきことです。

犬の性格によっては散歩を好まず、飼い主さんが頑張っても運動量を確保できないというケースなどもあるかと思いますが、その場合は遊び方を工夫するなどの試みが大切です。

おなかについた脂肪で体が重くなれば、さらに運動量は減ってしまいます。

その他の肥満の原因としては、去勢や避妊手術の影響でホルモンバランスが変化したことによる食欲増加、加齢による基礎代謝の低下などがあります。

犬の肥満によって起こる病気

ベッドで寝ているパグ
肥満になると糖尿病になりやすくなり、発症した場合は多飲多尿の症状がみられ、白内障になるリスクもあります。

また、肥満した体を支えるために関節や椎間板に過度な負担がかかり、関節炎や捻挫、椎間板ヘルニアになるリスクも高くなります。

シニアになると体力的に運動量を増やすといったシンプルな対策がとれないため、若いうちから管理しておきたい問題でもあります。


犬の肥満は「食事制限」と「運動」でコントロール

テーブルで食事をするボーダーコリー
肥満予備軍や肥満の犬には食事制限をしてあげる必要があります。最初は食事の量は変えずにおやつを減らす、ごはんを低カロリーなものにするなどから始めてみましょう。

肥満犬用のダイエット療法食を利用すれば、カロリーを抑えて栄養と満足感を得ることができますから、安心で健康的なダイエットが実現できます。

太り気味の犬の場合は、急激な運動量の増加は関節や心臓への負担になりますから、いきなり頑張らせ過ぎずに好みの運動を見つけてあげましょう。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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