2018年5月29日

【犬はナゼ穴を掘る?】犬の代表的な習性3つの意味を徹底解説

もともと自然界で群れで暮らしていた犬ですが、生まれ持った『習性』があるということをご存知の方は多いと思います。

具体的にどんな意味があってその行動をしているんだろう…そんな風に思った方は少なくはないと思います。

今回は人間にはない3つの犬の習性を例に挙げ、説明していきたいと思います。

犬の習性とは生まれ持った行動様式や癖

颯爽と走るゴールデンの子犬 犬が生まれ持っている行動様式や癖のことを『習性』といいます。

犬だけではなく様々な動物は人間には理解しがたい行動を見せることが多々あり、それぞれの動物特有の習性があります。

犬にも実に様々な習性があり、具体的見せる不思議な行動について完璧に説明できる方は少ないでしょう。

習性は自分の意思とは関係なく体が反応してしまうもので、それらは『本能がそうさせている』という表現の仕方も間違いではないでしょう。

自然界で群れで暮らしていた犬の習性の大半は、厳しい自然界で生き抜くため『身を守るための行動』として今でも犬には身に付いているとされています。

習性1・臭いを体にこすり付ける行動

飼い主を遊ぶ犬 まず一つ目は、元々自然界で生きてきた犬にとって獲物は生きるために必要なものでした。

その獲物となる動物に近づくときには自分の臭いを消し気づかれないようにする必要があり、体に他の臭いをこすり付けていたといいます。

例えば、臭いの強い獲物の排泄物の臭いを体に付けることに関していうと『自分も仲間』と相手に錯覚させる効果があることから、獲物に近づくことが容易となり狩りの成功率が格段に上がるからだとされています。

また、違う視点での説は捕獲した獲物の場所を犬が仲間に知らせるためだといわれています。

更には、排泄物の臭いを身に付けることで自分の臭いの痕跡をなくし、無事に仲間の元へ獲物を持ち帰る際にも有効だとされていることから、そのような行動をとっていたといわれています。

今は大半の犬が自然界ではなく、飼い犬として生きていますが習性は受け継がれているわけですね。

厳しい自然界で生き抜く動物にとっては、自分の痕跡を残すことは命とりに繋がるとされ特に嗅覚の優れた犬にとっては自分の臭いの痕跡を消す工夫は必要不可欠な行動といえるわけです。

人間からすると、強烈な臭を身に付けるなどという行動を到底理解しがたいものですが、そのような意味があるのです。


習性2・母犬が自分の胎盤を食べるという行動

2匹のハスキー 母犬が出産した際に、こんな光景を目にしたことはありませんか?自身の体から出た胎盤を食べてしまうという行動です。

これも人間からすれば理解しがたい行動ですが、これにも犬が自然界で生き抜くために身に付けた重要な意味が隠されています。

理由として挙げられる説の中には、自分が産んだ子犬を周りの敵から守るためだといわれています。

自然界では血の臭いは獲物を探す手がかりになってしまいます。

胎盤も勿論血の臭いを発しますので放置しておけば敵に自分達の居場所を気づかせてしまいます。

更には子犬や自分が敵の餌食になってしまうわけです。

母犬は、その『臭いの手がかり』を消すために胎盤を食べてしまうといわれていますし、母犬が子犬の排泄物を食べるという習性もまた外敵から身を守る意味があるとされております。

胎盤や子犬の排泄物を食べることの意味として自分の住み処を綺麗に保つためともいわれており、いずれも自分たちの身を守る有効な手段として培われた行動であるとされています。

習性3・犬が穴を掘るという行動

穴を掘る犬 実は犬が穴を掘る理由としては様々な説があり、目的も色々とされています。

1つ目としては自分の存在の主張です。

穴を掘るというよりは、地面を引っ掻いているような行為の場合は犬の指先の間からは『特有の臭い物質』が分泌されていると考える学者もおり、そのことから嗅覚的・視覚的に自分に関わる目印を残すためだといわれています。

2つ目の意味として、掘った穴を食料の貯蔵庫にするためだといわれています。

人間と違い、自然界には当然冷蔵庫などという便利なものも食糧貯蔵庫などというものもありません。

結果、獲物を一度に食べられない場合は他の敵に横取りされたり腐敗したりする可能性があるため、穴を掘り残った食べ物を貯蔵しておくというわけです。

そして嗅覚の優れた犬は、自分が隠した食べ物の場所は忘れず必要な時に出してきて食べるのです。

穴を掘るジャックラッセル
3つ目としては獲物を探し当てるためだといわれています。

とくにウサギなどのような小動物は穴を掘り、そこを巣穴として生活を営んでいます。

その小動物を探し当てたり、または小動物が巣穴に逃げ込んだ際に獲物にありつくため穴を掘るという行動に出るわけです。

4つ目としては人間でいう避難場所(シェルター)がわりの穴だといわれています。

急な強い雨や嵐、敵から家族や自分自身の身を隠すために培われた行動とされ、先祖の狼の時代から長きに渡りに『穴掘り=避難場所』という知恵が受け継がれてきたわけです。

まとめ

このように、ご先祖様が狼である犬は厳しい自然界の中でたくさんのことを身につけたわけです。

自分自身や自分の家族を守るため考え抜かれた賢い行動だといえましょう。

人間のように雨風しのげる家があったわけでもなく、誰かが自分たちの敵を追い払ってくれるわけでもない世界では必要だったんですね。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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