2017年7月5日

ウェルシュ・コーギー・カーディガンってどんな犬?その性格や歴史

ウェルシュ・コーギー・カーディガン、長い名前を持つこの犬種は、一般的に「コーギー」と言われている犬種のうちの一つです。

イギリス王室とも深い関わりのあるウェルシュ・コーギー・カーディガンについて、その歴史から、特徴、性格やルーツ、サイズに寿命、かかりやすい病気と飼育するときのポイントまでまとめました。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの基礎知識

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの歴史

公園で座っているコーギー ウェルシュ・コーギー・カーディガンの起源はとても古く、その歴史は紀元前1200年頃まで遡ると言われています。

中央アジアのケルト人が海を渡ってイギリスに持ち込んだ犬種が祖先と言われており、ダックス・フントと同じ犬種を祖先としているとも考えられています。

イギリスの山間部でベングローブ種と同じように牧畜犬として活躍していましたが、1925年頃からその存在が注目され始めて、1930年代にイギリス王のジョージ6世がペットとして飼い始めた頃から一般的にも認知されるようになりました。

この時代は、まだベンブローグ種とカーディガン種は同じ犬種だと思われていたため、明確な違いは表面化されていなかったようです。

その後1943年に、イギリスのケンネルクラブが別々の犬種であると認定したため、この2種類のコーギーは正式に別の犬種となりました。

ベンブローグ種はヘンリー2世のペットであり、エリザベス女王の現在の愛犬としても知られていますが、コーギーがイギリス王室とつながりの深い犬種だということは間違いありません。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの名前の由来

道端で座っているコーギーの子犬 ウェルシュは「ウェールズ地方の」という意味で、コーギーはウェールズ地方の言葉で、「小人・小さい人」の意味を持ちます。

カーディガンは、カーディガン地方のことを指すため、名前を訳すると、「ウェールズ、カーディガン地方の小さな人」という意味を持ちます。とても可愛らしい響きですね。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの特徴

立っているコーギー 体高に比べて体長が長いのが特徴です。ぽっちゃりした見た目に反して筋肉質な体をしています。

白と茶の組み合わせのみを認めているベンブローグ種に対し、カーディガン種では、黒やブリンドルも認められています。

また、ペンブローグ種との大きな違いの一つに、尻尾の有無があります。カーディガン種は長い立派な尻尾を持っていますが、ペンブローグ種は尻尾がほとんどないことで有名です。

しかしペンブローグ種も、生まれた時には、カーディガン種と同じようなフサフサの尻尾がありますが、人工的に切断されるのが習慣になっています。

全体的に似ているペンブローグ種とカーディガン種ですが、顔の作りにも見た目にわかる違いがあり、ペンブローグ種はキツネに、カーディガン種はオオカミに例えられることがあるようです。

どちらもピンとはった大きな耳を持っていますが、カーディガン種の方がより丸みがあるのが特徴です。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンをあまり見かけないのは何故?

並んでフセしているコーギーの親子 日本ケネルクラブ(通称JKC)が2016年に公開しているデータでは、ペンブローグ種の登録頭数が5,395頭なのに対し、カーディガン種は63頭と確かに圧倒的に少なくなっています。

もちろん、登録数が多い犬がいい犬というわけではなく、カーディガン種がまだ日本では浸透していないというだけです。

日本においては希少な犬種ではありますが、根強いファンが多い犬種でもあります。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンのサイズ

並んで立っているペンブロークとカーディガン ウェルシュ・コーギー・ペンブローグに比べて、カーディガン種の体高は一回り大きく、体高は30cm程度、体重は10~14kgが理想とされています。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの性格は?

水辺で遊んでいるコーギー 好奇心旺盛で明るい性格、飼い主の遊ぶのが大好きなのは、ペンブローグ種と共通したコーギーの特徴です。

もともと牧畜犬として仕事をしていた歴史があるため、観察眼と、状況判断力に優れています。よく吠える犬種でもあるので、番犬向きではあります。

集合住宅で飼育する際は小さい頃から無駄吠えを防ぐためにしっかり躾けることが大切です。

ペンブローグ種に比べるとマイペースでのんびりとしており、落ち着きがある性格だと言われています。


ウェルシュ・コーギー・カーディガンの平均寿命と長生きのコツ

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの平均寿命

コーギーの顔 ウェルシュ・コーギー・カーディガンの平均寿命は、12~15歳と言われており、これが全犬種の平均寿命とほぼ一致します。

これらの寿命はあくまで目安ですので、遺伝性疾患の有無や、健康管理によって大きく左右されます。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンは腰に要注意!

コーギーのように胴長短足の犬種は、腰を痛めやすい犬種なので注意が必要です。もともと平原で牛を追いかけていた犬なので、基本的にアップダウンのある場所での飼育には向いていません。

日常的に階段を上り下りさせることはなるべく避けて、ソファやベッドの上り下りなども極力させない方が安心です。

また、フローリングの床は滑りやすく、こけて腰を痛めるケースが増えているので、カーペットや絨毯、犬専用のマットを敷くなどの対策を行いましょう。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンを飼うときのポイント

ウェルシュ・コーギー・カーディガンと肥満

公園で走っているコーギー コーギーは食欲旺盛で、食べることに執着する一面があるため、肥満になりやすい犬種です。十分に運動させ、飼い主によってしっかり食事の管理をすることが必要です。

肥満になると内臓を悪くしたり、コーギーの弱点である腰を痛める原因になってしまうので十分注意してあげましょう。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンの運動量とお散歩は?

雪の中で立っているコーギー 牧畜犬として活躍していた犬種なので、愛玩犬らしい見た目に反してかなりの運動量が必要な犬種です。

1日2回、最低でも30分程度お散歩させてあげられるような家庭が理想的です。

ウェルシュ・コーギー・カーディガンのしつけ

こちらを見つめているコーギー 従順な性格で物分かりもよく、訓練が入りやすい犬種です。

ただ、牧畜犬だったころ、牛のかかとを噛んで仕事をしていた名残で、現代になっても人の足を噛んでしまう子がいます。これは訓練で改善できるので、根気よく教えていきましょう。

また、大きな声で吠えることも仕事の一つだったので、吠え癖がついてしまうと少し大変です。

特に集合住宅で飼育する場合は、小さい頃から無駄吠えをしないように躾けることが必要です。

まとめ

並んで座っている三匹のコーギー 親しみの深いコーギーの中でも、希少なウェルシュ・コーギー・カーディガンについてお話ししました。

日本での人気ではペンブローグ種に軍配が上がりますが、とても優れた犬種であることは間違いありません。

大きな耳とオオカミのような凛々しい顔が特徴のカーディガン、少しでも気になったなら犬舎などに直接足を運んでみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったら
Qpetに「いいね!」しよう

文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


合わせて読みたい


  • もしもマガジン Qpet協力ドクターの紹介
  • PAGE TOP