2017年12月12日

土佐犬について

土佐犬は、日本でもお馴染みの闘犬として改良されてきた非常に強くて勇敢な犬種です。

交配に使われたマスティフと似た容姿をしていることから、海外では土佐犬のことを「ジャパニーズ・マスティフ」とも呼ぶそうです。

そんなジャパニーズ・マスティフこと、土佐犬についてご紹介します。

土佐犬の特徴

土佐犬がこちらを見ている様子 土佐犬は体高約60㎝、体重約90㎏の大型犬です。

しかし個体によってサイズは大きく異なり、小さな土佐犬では30㎏ほどですが、中には100㎏を超える個体もいます。

骨格はがっしりとしており筋肉質で、皮膚にはたるみがあります。

毛色はレッドが主流ですが、ブラック、フォーン、アプリコット、ブリンドルなどがあります。

性格は飼い主に従順で、寛容的な一面もあります。しかし、やはり闘犬として作出された犬種のため攻撃性があることは否めません。

特に、メスをめぐって争うときには激しい闘争心をあらわにします。また、見知らぬ人に対しては強い警戒心を持ちます。

土佐犬は危険な犬種?

土佐犬がこちらの様子をうかがっている様子 土佐犬というと、「怖い」「狂暴」などの言葉が思い浮かぶ方も居ると思います。

実際に、土佐犬は重大な事故を起こしたことによりテレビ等で何度も報道されています。地域によっては飼育に関して規制が設けられています。

危険犬種への指定

法律や条例によって飼育が禁止されている、あるいは制限が設けられている犬種は「危険犬種」と呼ばれています。

イギリスでは土佐犬を含めた4犬種が危険犬種として指定されており、繁殖・販売することが禁じられています。

また、フランスやドイツでも飼育に制限が設けられています。

日本では危険犬種に関する法律はありませんが、危険犬種を「特定犬」として条例で定めている自治体はあります。

例えば、茨城県では土佐犬を含めた8犬種を人に危害を加える可能性がある特定犬として指定しており、飼育するときには「特定犬」と書かれた標識を出すこと、檻の中で飼うことなどが義務付けられています。

土佐犬による咬傷事故

土佐犬はかなり強い犬であるため、咬傷事故がたびたび問題になっています。

2008年10月には放し飼いされていた土佐犬が小学生と郵便配達員に重傷を負わせ、飼い主は重過失傷害容疑で逮捕されました。

翌年の2009年2月には土佐犬が飼い主を含めた通行人を襲いました。

しっかりと訓練されているように見えても、何かの拍子に興奮状態に陥って見境なく周りの人間に噛みつく恐れはあります。

これは、飼い主であっても例外ではありません。土佐犬を飼うときには、悲惨な事件を起こさないように管理することが何よりも大切といえるでしょう。


土佐犬の飼い方

リードをつけられたと土佐犬 土佐犬は、見た目がかっこいいからといって気軽に飼育できる犬種ではありません。

土佐犬を飼うのであれば、知識や覚悟が必要となります。

土佐犬を飼うときに特に大切なポイントをご紹介します。

運動

土佐犬はスタミナがあるためかなりの運動量が必要になります。散歩は1日2回、1回あたり1~2時間ほど行う必要があります。

また、散歩で通りすがりの人に会っただけで反応してしまうことがあるので、可能な限り人がいない場所、人がいない時間帯を選んで散歩してください。

しつけ

過去の事例からもわかる通り、土佐犬はしっかりコントロールできていないと飼い主でさえも危険にさらされます。

愛犬がかわいくてつい甘やかしてしまうという人には、土佐犬を飼うことはできません。

子犬の頃からしっかりしつけ、興奮したときでも飼い主の指示に従えるように育ててください。

まとめ

土佐犬が花の中で伏せている様子 土佐犬が咬傷事故を起こすのは飼い主の管理に誤りがある場合も多く、必ずしも土佐犬が悪いとはいえません。

とはいえ、他の犬種と比べて事故を起こす危険性が高いことは否定できません。

土佐犬のお迎えを考えている方は、責任を持って最後まで飼う覚悟や散歩の時間の確保、しつけや社会馴致に対する知識を身に着けるようにしましょう。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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