2017年12月9日

初対面の犬を撫でる際のマナー&撫で方のコツ

初対面の人との挨拶は、今後の関係を決める大切な通過点です。

出会ったばかりなのにため口だったり、必要以上に距離が近かったりすると、少し警戒してしまいますよね。

同じ様に、犬と人の間にも初対面の礼儀は存在します。

今回は初対面の犬と接するコツやマナーについて解説していきます。

犬に歩みよる際の注意点とマナー

【STEP.1】飼い主さんへの挨拶は大前提

飼い主の男性に寄り添って座るシェパード 犬のことはその飼い主さんが一番理解しています。

社交的な性格であっても「興奮すると噛み癖がでる」「大人しいが近くで人が騒ぐことが苦手」など不安要素があれば、初対面の人に近づけないよう気を張っていることでしょう。

シンプルに、大切な家族を他人に触られることを好まない飼い主さんだっているはずです。

小さいお子さんがいらっしゃるご家庭なら、知らない人が突然自分の子どもに近づいて接触してきたら驚きますよね。

この例えに対して「犬と人間の子どもじゃわけが違うんじゃない?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そのような意識でむやみに人のお家の犬に接することも少し失礼なので、ちょっとだけ立ち止まって考えてみましょう。

なんにせよ、犬へ近づく前に飼い主さんへ挨拶することは当然のマナーです。

まずは飼い主さんと挨拶を交わし、会話をするようにしましょう。そして、犬へ近づく許可を得ましょう。

犬の方から近づいてきたとしても、念のため「触っていいですか?」と一言添えることをおすすめします。

【STEP.2】犬の機嫌や性格を観察

飼い主の女性の肩越しにこちらを見ているボーダーコリー 犬を撫でる以前に、まずやらなくてはいけないこと…それは犬の機嫌や性格を冷静に見極めることです。

明らかに怯えていたり、機嫌が悪かったりする場合は、近寄らないように配慮してあげましょう。

飼い主さんが許可したとしても、犬がマイナスな感情の時に接するとそのままマイナスな感情であなたを記憶する可能性が高くなります。

そうすると、次に会った時にはさらに激しく警戒されるかもしれません。

今回はお近づきになれなかったとしても、「日を改めればまったく違った出会いになるかも」と信じて、ここは辛抱です!

近所なら何度か道端で顔を合わせることで、いつのまにか犬の方から近づいてくるようになることだってあります。

【STEP.2.5】触れなかった時は、自分の声や匂いを覚えてもらう

触らずにしばらくそばにいるだけでも、次回の印象が和らぐはずです。

犬の記憶力や嗅覚は驚くほど優れていますから、自分の声や匂いを覚えてもらう事は有効な方法です。

例えば、どうしても仕事で行かなければいけないお客さんの家に犬がいる…何故か毎回吠えられる…そういう場合は無理に犬を撫でようとせず、まずは声と匂いを覚えてもらう事から始めましょう。

先ほどもお話したように、そこで無理して撫でようとしない事が、遠回りの様で一番の近道です。

【STEP.3】目を合わせない状態でゆっくり近づく

目を背けているフレンチブルの子犬 社会性が身に付いていて非常に社交的な犬であればさほど気にする必要はありませんが、多少なりとも警戒心を持っている様子なら近づき方にも注意が必要です。

上から見下ろす形でじっと目を見ると犬の警戒心を刺激してしまうので、まずは犬と近い目線まで自分が降りていきましょう。

目線が近くなってからも目をまっすぐ見るようなことはせず、むしろ犬が好きなだけこちらを観察できるような対面にしましょう。

注意して歩みよれば犬の方から匂いを嗅いで来たり近寄ってきます。犬が相手の匂いを嗅ぐ行為は挨拶の印です。

ここまで来て、はじめて手を伸ばすことができます。

【STEP.4】まずは手の甲を鼻先にゆっくり近づけてみる

社交的な犬でも、頭の上から掌がブワッと覆いかぶさって来ると恐怖を感じます。

まずは手の甲を鼻先に近づけたまま、犬が落ち着くのを待ちましょう。

警戒心の強い犬もちゃんと時間を与えてあげれば、臭いを嗅いでいるうちに後ろ足の踏ん張りを解いて前傾姿勢になってくるはずです。

犬がリラックスしたからといって手のひらを返して頭上に広げればまた警戒心が戻ってしまうので、あくまで鼻先でゆっくりと返しましょう。

そして、そのまま顎先や胸元など犬が目で確認できる場所に触れてみて下さい。

犬を撫でるコツとNGな部位

実は犬には触られて気持ちが良いと感じる部分と、絶対に触られたくない!と感じる部分があります。

お腹を見せてくれるようになれば信頼された証で、そのままお腹を撫でても問題ないでしょう。

そこまで距離が縮まっていない場合、顎の下などを”様子を見ながら触る”ことをおすすめします。

犬が『絶対に触られたくない部分』は頭上や首の後ろ、しっぽといった弱点かつ自分の目が届かない場所で、慣れている飼い主でも物凄く嫌がる犬もいます。

1度の大失敗で折角縮めた距離も水の泡になる場合がありますから触る場所も重要です。

「Welcome」と書かれた玄関マットの上でフセしているチワワ 犬の特性をよく知り、理化した上で接する事で、より犬との付き合いが楽しくなります。

撫でるという行為は仲を深めるためにとても重要なので、犬が喜ぶような撫で方を知ることからはじめてみましょう。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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