2017年6月22日
コーギーってどんな犬?コーギーの魅力と飼うときのポイント
ふっくらした体に短い手足、ピンと立った大きな耳と真っ黒でつぶらな瞳。
コーギーは、まるで誰かが書いたイラストがそのまま実物になってしまったかのような愛嬌ある外見をしています。
今回はコーギーについて、イギリス王室にも愛されたロイヤルファミリーとしての一面や、意外に古い歴史と名前の由来、性格や飼う時のポイントまでまとめました。
コーギーファンのみなさんも、これからコーギーをお迎えしたいと思っている方も必見です!
もくじ [非表示]
コーギーの基礎知識~どこで生まれたどんな犬?~
コーギーには2種類!その歴史とは?
まず、コーギーには2種類あります。・ウェルシュ・コーギー・ペンブローク(Pembroke Welsh Corgi)
・ウェルシュ・コーギー・カーディガン(Cardigan Welsh Corgi)
この2つのコーギーは、見た目も中身もとてもよく似た犬種です。・ウェルシュ・コーギー・カーディガン(Cardigan Welsh Corgi)
長い間、ウェルシュ・コーギーとして愛されてきましたが、1934年にイギリスのケンネルクラブで2つの種類に分けられました。
ウェルシュというのはイギリスにあるウェールズ地方のことで、その名前の通り、長い間ずっとウェールズ地方にいた犬です。
ルーツを辿るとその歴史はとても古く、3000年以上も前にケルト民族がウェールズ地方に連れてきたと言われています。
牧畜犬として人間の側で牧畜作業の手助けをしていました。牛や羊、馬などをまとめて移動させたり、誘導したりして大活躍していたのです。
背の低いコーギーは牛や羊のかかとに噛みつくことで家畜を誘導していたんだとか。
噛みついた後に牛たちに蹴られずにきちんと仕事が続けられるようになるために、蹴りをかわせる胴長短足の姿に交配されました。
コーギーの体は見た目の可愛さのためではなく、実用的な目的から生まれたものだったのです。
長い間ドッグショーなどには出ることはなく、作業犬として仕事をしていましたが、1920年頃からショーに登場するようになり、イギリスをはじめ世界中で大人気となりました。
コーギーの名前の由来
コーギーの正式な名前はウェルシュ・コーギーです。ウェルシュは前述の通り、イギリスのウェールズ地方のことで、コーギーとは、ウェールズの言葉で、「犬」という意味を表します。
コーギーはその名の通り、ウェールズの犬なのです。
コーギーはイギリスのロイヤルファミリー!?
コーギーといえば、その原産国英国では“ロイヤルファミリーの犬”“ロイヤルドッグ”として知られています。
王族たちは「心の底から誰かを信用するのが難しいため、本当に心を開けるのはコーギーだけ」なんて話があるほどのコーギー愛好家なのです。
イギリス王室では1930年代からコーギーを飼いはじめ、エリザベス女王は現在コーギーと暮らしています。
エリザベス女王は幼い頃から80年間ずっとコーギーと生活していて、今まで一緒に暮らしたコーギーはなんと3o匹以上です。
一番多い時で13匹も同時に生活していたのだそう。想像するだけで頬が緩む光景です。またエリザベス女王は熱心なコーギーブリーダーでもあります。
18歳の頃に父のジョージ6世からプレゼントされた「スーザン」というコーギーをとても愛しており、現在まで飼っているコーギーはすべてスーザンの子孫なのだそう。
エリザベス女王の愛犬たちは、まさにロイヤルドッグにふさわしく由緒正しい血筋のコーギーたちなのです。
コーギーの性格は?
従順でもの覚えが良い!
コーギーは古くから人間を助けながら仕事をしていた犬なので、飼い主にとても従順で頭の良い犬種です。興味があるものに対する物覚えは素晴らしいのですが、いいことだけでなく悪いこともしっかり覚えてしまうので少し注意が必要です。
また、その利口さから飼い主が一貫した強い態度を見せられないとなめられてしまい、問題行動を起こすきっかけになってしまいます。
きちんとリーダーシップをとり、上下関係を示すことが大切です。
さみしがり屋な一面も
コーギーは一人でいることに強くストレスを感じる犬種でもあります。長い間お留守番をするのはストレスにつながるので、なるべく誰かが家にいるような家庭が望ましいでしょう。
コーギーの平均寿命と長生きのヒント
コーギーの平均寿命
コーギーの平均寿命は12〜14歳です。しかし遺伝的疾患がなく、生活環境に気をつけた場合、これよりもずっと長く生きられる個体も多く存在します。
コーギーの健康には筋肉の維持が重要!
コーギーの寿命を伸ばすには、まず高齢に伴い体重が減少しすぎないように注意することが大切です。体重が減少すると免疫力や体力なども同時に下がってしまいます。
ただ太らせるというわけでなく、筋肉の維持に気をつけてあげましょう。
高齢のコーギーの体重減少は筋肉の減少によって起こっている場合が多いので、タンパク質などを豊富に含んだ良質なフードと適切な運動を毎日心がけるようにしましょう。
コーギーを飼うときのポイント
コーギーのしつけ
コーギーはしつけの難易度が少し高い犬種です。それはコーギーがとても利口なため、飼い主が毅然とした態度で接しなければ、犬になめられてしまうからだと言われています。
子犬の時に厳しくしつけて、誰がリーダーなのかを理解させることが大切です。
可愛いからといって甘い顔ばかりするのではなく、しつけのオンとオフを切り替えて接することで、コーギーの「仕事をしたい、人の役に立ちたい」という本能を満たしてあげるよう意識しましょう。
コーギーは暑さに弱い! 温度管理に注意しましょう
コーギーは硬い毛と内側の柔らかい毛のダブルコートの被毛を持っています。寒さには弱くないですが、暑さにはとても弱い犬種です。夏場は常にクーラーをつけて、25度前後の気温を保ってあげるようにしましょう。
冷感マットなども準備して万全の対策を取ってあげましょう。
室内の段差をなるべく減らす
コーギーはもともと牧羊犬で、広い平原を走り回るように交配された犬種です。必要な運動量は多いですが上下運動が苦手です。それはコーギーが胴長短足の体型をしているため、階段の上り降りやベッドやソファなどの上り下りで腰を痛めやすいからです。
ソファは上らせないようにしつける、段差にはスロープやステップを設置してあげるなど、コーギーの体にあった対応をすることも飼い主の重要な役目です。
パーソナルスペースを準備する
コーギーは縄張り意識がとても強い犬なので、家中や庭を常に自由に歩き回らせるようにするとすべて自分の縄張りと認識し、それを守ることに必死になった結果、神経質になってしまうことがあります。そのため基本的にはベッドやトイレがすべて揃った少し広めのサークルの中で過ごすような飼育が理想とされています。
まとめ
歴史が古く、胴長短足の見た目の可愛さにもきちんと理由がある由緒正しい犬種のコーギー。イギリス王室にも長く愛されている、イギリスを代表する犬種でもあります。
コーギーの魅力は計り知れず、一度飼うとエリザベス王女のようにコーギー一筋になってしまう人も多いようです。
しつけや生活に関して少しコツがいるため、一般的に犬に慣れた人向けの犬種と言われており、コーギーのオーナーにはきちんとしたしつけと毅然とした態度が求められますが、そんな一面もコーギーの魅力の一つと言えるでしょう。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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