2017年11月14日

【短距離最速】ウィペットの魅力から歴史まで

ウィペットは、イタリアン・グレーハウンドとよく似た美しい容姿の犬種です。

日本で飼われている頭数としてはあまり多くはありませんが、家庭犬として非常に優れた資質を持っています。

今回は、そんなウィペットについてまとめました。

ウィペットの歴史

草むらを走るウィペット ウィペットはイギリス原産の犬種で、祖先犬は足の速い犬として有名なグレイ・ハウンドです。

19世紀前半頃までに、農夫がうさぎなどの害獣を退治する目的でグレイ・ハウンドを小型化して作出したといわれています。

この頃、イギリスで娯楽として流行っていたのが、犬が牛を攻撃するのを鑑賞する「ブル・ベイティング」です。

そして、その流れで犬にウサギを追わせて最終的に仕留めるウサギの数を賭ける「スナップドッグ」が始まりました。

これにウィペットを使おうと考えた農夫たちは、ネズミ捕りの得意なテリア系の犬種との交配を進めたのです。

しかし、1835年には動物愛護の観点からブル・ベイティングや闘犬が禁止されます。

そのため市民の娯楽はドッグレースへと移り、ウィペットは庶民が楽しむ小さなドッグレースで活躍するようになりました。

ウィペットは視覚ハウンドに分類される犬種で、2度の世界大戦のときにはその能力を駆使して食料を調達する犬として人間に使役しました。

そのため、戦時中に絶滅の危機にさらされる犬が多かった中でウィペットは大きな戦禍を免れました。

近年ではドッグショーでも活躍するようになり、その気品のある優雅な容姿から話題になりました。

今では世界中にたくさんの愛好家がいる人気の犬種となっています。

ウィペットの性格

どこかを見つめるウィペット 高い運動能力とは裏腹に、非常に大人しく落ち着いた性格をしています。

警戒心が強いものの吠えることは滅多になく、飼い主以外の人や他の動物に対する攻撃性もあまりありません。

愛情深さもウィペットの特徴で、飼い主に対して強い服従心を持ちます。

献身的なペットが欲しいという人にはぴったりの犬種だといえるでしょう。


ウィペットの飼い方

遠くを見つめるウィペット ウィペットを飼うのであれば、十分に運動させてあげることが大切です。

散歩は毎日30分~1時間程度行ってください。

のんびりと歩くだけでは満足しないので、早歩きや小走りも交えるとよいでしょう。

なお、ウィペットは暑さには強いですが、寒さにはめっぽう弱いです。

冬の散歩するときにはしっかりと防寒対策を行うことが大切です。

またウィペットは頭が小さいため、他の犬種に比べて首輪が抜けやすいです。

散歩中にひょんなきっかけで首輪が抜けて迷子になってしまう可能性もあるので、幅が広く抜けにくい首輪や胴に付けるハーネスを使用してください。

しつけに関しては服従心が強いこともありさほど難しくありませんが、感受性が高いので厳しくし過ぎるのは禁物です。

繊細な心の持ち主なので、荒っぽく叱ると信頼関係が崩れてしまいますので注意しましょう。

ウィペットを飼うときは怪我に注意

走りまわる2頭のウィペット ウィペットを飼うときには、病気以上に怪我に注意する必要があります。

足が非常に速い犬種だけに、全速力で走ったときに急停止すると身体にかなりの負担がかかります。

また、イタリアン・グレーハウンドは小回りが利くのに対しウィペットはまっすぐ走るのが得意です。

そのため、急に方向転換すると骨や靭帯などを痛めてしまうことがあります。

このようなことを避けるためにも、ウィペットを運動させるときには十分に広さのある安全な場所を選ぶようにしましょう。

まとめ

どこかを見つめる2頭のウィペット ウィペットは美しい容姿と高い能力、従順な性格を兼ね備えたとても魅力的な犬種です。

どの犬種を飼おうか迷っている人は、ぜひウィペットも選択肢に入れてみてください。

愛情深いウィペットは、きっと素敵なパートナーになってくれますよ。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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