2018年5月14日

愛犬が他のワンコと遊ばない理由と対策法

犬同士がじゃれあっている姿は、とても可愛く、心が和むものです。

しかし、すべての犬が仲良くできるわけではありません。

中には、他の犬にまったく興味を示さない犬もいるのです。それどころか、逃げ出したり、吠えたりすることもあります。

今回は、愛犬と他のワンコが仲良くできない、遊ばない理由とその対策法について解説します。

他の犬を怖がっている

顔を近づける2匹の犬 愛犬が他の犬と仲良くできない理由のひとつに、恐怖や怯えがあります。

つまり、他の犬が怖いために、仲良くすることができないのです。

これは、生後3ヶ月のうちに、あまり外の世界に触れてこなかった犬に多くみられます。

というのも、生後3ヶ月までの間は、犬の社会化のために重要な時期だと言われています。

その期間のうちに犬同士が触れ合うことで、だんだんと他の犬に慣れていきます。

しかし、ほとんど外に出ないで育った犬は、そうした慣れるための期間がないため、どうしても他の犬に対する怯えを感じてしまうのです。

また、外に出た場合でも、他の犬から吠えられるなどの嫌な体験をしていると、それが原因で怯えるようになることがあります。

この場合、他の犬に対して、とても警戒心が強くなってしまい、見ただけで吠えかかったりもするのです。

アルファシンドロームの可能性

吠える犬 アルファシンドロームは、権勢症候群と呼ばれることもあり、犬の問題行動のひとつです。

アルファシンドロームの犬は、飼い主に対して攻撃的で、吠えたり噛みついたりします。

散歩に連れて行っても、自分の行きたい方にばかり向かう傾向があり、犬と飼い主で綱引きのような状態になることも多いのです。

このような症状があるときは、犬の権勢本能が強くなりすぎていることが問題になります。

つまり、自分に大きな権力があると思っており、飼い主を下にみているわけです。

犬は、もともと群れのトップに立とうとする性質があり、しつけを間違えると、そのような強い権勢本能が育ってしまいます。

そして、アルファシンドロームの犬は、飼い主に対してだけでなく、他の犬に対しても攻撃的になることが多いのです。

自分の方が立場が上という認識があるため、他の犬に会うと、むやみに吠えたり、威嚇したりします。

したがって、仲良くするどころか、他の犬を攻撃しようとする場合には、このアルファシンドロームの可能性も疑われます。


対策法は?

前足を飼い主の手に合わせる犬 他の犬と仲良く遊ぶためには、犬の社会化と、適切なしつけが大切です。

まず、社会化を促すことは、他の犬に対する怯えの軽減につながります。

社会化では、生後3ヶ月くらいの間に、しっかり他の犬と触れ合う時間を設けることが大切です。

しかし、その期間を過ぎた犬でも、他の犬と触れ合う時間は、重要なポイントになります。

他の犬と触れ合うなどして、少しずつ慣れさせていきましょう。

ただし、むやみに他の犬と接触させると、逆効果になってしまうこともあります。

それを避けるためには、すでに社会化された大人しい犬との触れ合いが最適です。

そうした犬と遊んでいれば、徐々に怯えはなくなっていきます。

そして、適切なしつけは、アルファシンドロームの改善や予防のためには欠かせないものです。

犬のしつけを行うときは、犬の行動を優先するのではなく、飼い主が物事を決めるようにしましょう。

例えば、ごはんの時間なら、犬が欲しいときにあげるのではなく、飼い主が時間を決めて、しっかり管理することが大切です。

そのように、飼い主の方が優位に立つようにすることで、権勢本能を抑制できます。

犬のしつけは早い時期の方が効果的ですが、成長した犬の場合も、この姿勢を忘れずに接するようにしましょう。

権勢本能を抑えれば、他の犬への威嚇や攻撃も防ぐことができるのです。

また、犬のしつけや対処法が分からない場合は、自己判断せず愛犬の状況なども考慮しドッグトレーナーなどの専門家に相談するのが良いでしょう。

まとめ

こちらを見つめるチワワ
他の犬との関係をよくする対策では、無理をしないことがポイントになります。

例えば、慣れさせようとして、怯える犬をいきなりドッグランに連れて行ったりするのはやめましょう。

少しずつ慣れさせなければ、怯えはさらにひどくなってしまいます。

また、しつけをする場合も、犬の体調などを考慮して、負担をかけない方法で行うことが大切です。

むやみに食事を抜いたりせず、愛情をもって接するようにしましょう。

他の犬とあまり仲良くなかったとしても、その改善ばかりを優先するのは、良いとはいえないでしょう。

他の犬との触れ合いは、楽しさばかりでなく、ストレスを感じることもあります。

そのため、嫌がる犬を無理に変えようとするのではなく、心と体の健康を最優先に考えることが重要です。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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