2018年7月21日

【このニオイは…】散歩中に犬を魅了する屋外のニオイとは?

私たち人間と同じ哺乳類である犬は基本的な身体機能が共通してますが、犬の持つ能力の中で突出しているのが嗅覚と聴覚です。

古代から人間は高い能力を持つ犬の嗅覚と聴覚を猟犬として利用し、犬と共存しながら生きてきました。

現代でも犯罪捜査や救助犬、ガイド犬として、近年は癌探知犬として医療現場にまで活躍の場を広げながら私たち人間を助けてくれています。

今回は人間の約100万倍の能力を持つともいわれる、非常に鋭い犬の嗅覚に焦点を当て犬の好むニオイを紹介します。

犬の好きなニオイにはどんな傾向があるのか?

砂浜を走る犬 犬は本来群れを作って狩りを行い集団生活を行う習慣があります。

群れの中では序列が決まっていて、その序列を乱すことなく暮らす非常に高い社会性を持つ動物です。

このような習慣は現代の人間社会に溶け込んで生活する犬にとって必要のないものですが、本能として現代でもDNAに組み込まれているようです。

基本的に犬が好むニオイは自分の属する群れや家族のニオイ、獲物となる動物のニオイや肉や血液などのニオイを好む傾向にあります。

目に見えない犬社会とはニオイでコンタクトを取る

散歩する女の子と犬 ペットとして飼われている犬にとって他の飼い犬と接触する機会は非常に少ないといえます。

しかし自分の散歩コースに「マーキング」を行うことで、テリトリーを形成し私たち人間には見えない犬社会(群れ)を構成しているのです。

他の犬が行ったマーキングは犬にとって恰好の情報収集のチャンスだといえます。

興味深げに電信柱や家の塀などのニオイを長時間嗅いでいるのは、多くの場合他の犬がマーキングした場所だと考えられます。


飼い主やその家族の残り香を嗅いでいることも?

草むらを走ってくる犬 群れ社会を形成する習慣のある犬にとって、飼い主やその家族は同じ群れで生活する仲間です。

自宅周辺を散歩するときに賢明にニオイを嗅いでるのは、意外と飼い主やその家族のニオイを発見してニオイを嗅いでいる場合もあります。

靴を通して残った足のニオイや、ジョギングで落とした汗のニオイなど私たち人間には判らない非常に微弱なニオイを発見して確認していることがあるのです。

何も無い所をニオイを嗅ぎながら追跡する場合は?


人間の目から見ると住宅地などには狩りの獲物となる動物はまず居ないように感じます。

しかし、高性能な犬の嗅覚には何かしらの獲物の気配がしているのです。

カラスやねずみ、猫が残した体臭などかもしれませんが、これらを獲物のニオイだと勘違いしてニオイの軌跡を追うことがあります。

また昆虫のニオイを獲物のニオイだと勘違いする場合も有るようなので、散歩中の愛犬は実に忙しく情報収集を行っているといえますね。

目に見えない食べこぼしやゴミの跡まで?

たくさんの犬を散歩する飼い主 食べ物の実態が無い場合でも犬はニオイで察知することができます。

こぼしてしまった飲み物や食べ物のニオイや、生ゴミから流れでたニオイなど人間社会に溶け込んでいるからこそ覚えた「狩りの獲物以外の食べ物」は沢山あるはずです。

これらの痕跡をニオイだけで探知するのですから、犬の嗅覚の鋭さはピカイチだといえますね。

まとめ

散歩する犬と飼い主 散歩中に愛犬が真剣な顔でさまざまなニオイを嗅いでいるときは、できるだけ自由にニオイを嗅がせてやって下さい。

犬は情報収集の大部分を嗅覚で行っているので、ニオイを嗅ぐ行為は犬にとってとても有意義な行為なのです。

愛犬の散歩は運動や排泄の目的もありますが「犬にとっての情操教育の時間」でもありますから、他の犬のマーキングや仮想獲物のニオイを嗅ぐことで、愛犬は自分のテリトリー意識を高めています。

何代もペットとして飼われ続けている犬は、一見人間社会に慣れすぎているような印象を受けますが、実はこうして犬のアイデンティティを確立しているのです。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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