2017年6月26日

日本スピッツってどんな犬?魅力と飼うときのポイント

日本スピッツといえば、ふわふわの白い毛が印象的なとても可愛らしい犬種ですよね。

アーモンド形のつぶらな瞳で見つめられたら、すぐにでも飼いたくなってしまいます。

ここでは、そんな日本スピッツについてまとめました。

日本スピッツの飼育を始める前に、犬種についての知識を深めてください。

日本スピッツの歴史

草原で立っているスピッツ 比較的新しい犬種の日本スピッツですが、その歴史は波乱万丈でした。日本スピッツの作出から現在までについてみていきましょう。

日本スピッツは日本原産の犬種

日本スピッツの祖先が日本にわたってきたのは1920年頃だといわれています。

祖先犬については明らかになっていませんが、容姿の特徴や警戒心の強い性格からドイツ原産のジャーマンスピッツではないかと推測されています。

また、日本スピッツを作出する過程ではロシアのシベリア原産のサモエドと交配が行われたのではないかと推測されています。

小さなサイズに改良された日本スピッツでしたが、第二次世界大戦では他の犬種と同じように頭数が激減しました。

しかし、日本スピッツの愛好家たちの努力によって飼育と繁殖が続けられました。

そして、戦後の1948年には犬種標準が確立されたのです。

高度経済成長期には爆発的なブームに

戦後から高度経済成長期にかけて、愛くるしい容姿の日本スピッツの人気は急上昇しました。

爆発的な人気を誇った日本スピッツは、一時期は日本で登録された犬の4割を占めていたそうです。

品種改良され穏やかな性格に

日本スピッツのブームが終わった後、日本スピッツの愛好家たちは問題視された無駄吠えが少なくなるように品種改良を重ねました。

その結果、現在のような穏やかな日本スピッツとなりました。

昨今はプードルやチワワが人気犬種となっており、日本スピッツにはかつてのような勢いはありません。

2016年のジャパンケネルクラブのデータによると、日本スピッツの飼育頭数は全犬種のなかで29位です。

そのため、ペットショップでもあまりみかけることはありません。

しかし、現在の日本スピッツは以前と比べて格段に飼いやすくなっています。

その魅力を知る一部の愛好家は、日本スピッツを愛すべき家庭犬として迎え入れています。

日本スピッツの特徴

散歩中の日本スピッツ 日本スピッツは、体高30~38㎝、体重9~11㎏ほどで、中型犬に分類されています。

体高よりも体長がやや長い体型で、全体がふわふわとした白い毛に覆われています。純白以外の毛色は一切認められていません。

すらっとした四肢としっぽにある飾り毛がエレガントさを感じさせます。また、アーモンド形のつぶらな瞳も日本スピッツの特徴のひとつです。

その愛くるしい姿から、昔からの根強いファンが多いことも頷けます。

皮膚疾患にかかりやすい犬種なので、こまめにブラッシングを行いながら異変がないかを常に観察しましょう。

また、膝蓋骨や肘関節の脱臼が起こりやすい犬種として知られています。特に仔犬の頃は、細い四肢に負担がかからないように気を付けましょう。

寿命は11~13年ほどといわれていますが、現在は犬の寿命はどんどん延びています。健康管理に気を配ってあげることで、元気に長生きしてくれることでしょう。


日本スピッツの性格

緑道を走る日本スピッツ 甲高い声で吠え続けるイメージが強くなってしまった日本スピッツですが、現在は以前に比べてとても穏やかになりました。

人懐っこい

人懐っこくて無邪気な日本スピッツは、家庭の雰囲気をぱっと明るくしてくれます。

心を許した飼い主に対しては甘えん坊で、べたべたとくっついてくることもあります。

愛犬のそんな姿は、飼い主としてはたまらないですね。

活発

とても活発な性格で、遊ぶことが大好きです。また、日本原産ではありますがそのルーツは北方の作業犬だといわれており、かなりの基礎体力があります。

そのため、小さな体に似合わず元気に走り回ります。

警戒心がある

品種改良された日本スピッツはかなり温和な性格になりましたが、人見知りするため他人に警戒します。

そのため、社交性を学ばせることと吠えないようにしつけることが重要になります。

日本スピッツの飼い方のポイント

日本スピッツの顔
日本スピッツを飼うときには、以下の点を心得ておきましょう。

環境

番犬としてのイメージのある日本スピッツですが、外飼いはオススメしません。

家族と一緒にいる時間が短いと、寂しさから不安定になってしまいます。

そうすると、イメージ通りの無駄吠えの多い犬になりかねません。

十分なコミュニケーションを取れるように、家の中で一緒に過ごしましょう。

また、日本スピッツは日本原産とはいえ洋犬がルーツになっている犬種です。そのため、高温多湿の日本の夏は得意ではありません。

そのことも、外飼いに向かない理由のひとつです。

特に気温の上がる真夏は室内の温度管理を徹底し、日本スピッツにとって快適な環境を整えてあげましょう。

しつけ

日本スピッツは頭のよい犬種のため、しつけやトレーニングは入りやすいといわれています。

ただし、賢い犬種だけに悪いことも覚えやすいので注意が必要です。

しつけをするときには、叱るより褒めることを意識しましょう。厳しく叱ってしまうと、その恐怖心から無駄吠えが増えかねません。

大人しくしていれば大好きな飼い主に褒めてもらえるということを、繰り返し教えていきましょう。

また、警戒心が強いと問題行動につながりかねません。

仔犬のうちからたくさんの人や他の犬と交わらせ、社交性をしっかりと身につけさせましょう。

運動

日本スピッツはおっとりした外見をしていますが、実はとても活発です。ストレスによる問題行動を防ぐためには、しっかりと運動させることが大切です。

散歩は1日2回、30分以上を目安に行うとよいでしょう。また、ドッグランで思い切り走らせたり、ボール遊びをしたりするのもオススメです。

運動欲が満たされることによって安定するので、より飼いやすい性格になるでしょう。

ブラッシング

日本スピッツは長毛のため、被毛のケアは念入りに行う必要があります。絡まりやすい毛質ではありませんが、週に3~4回はブラッシングを行いましょう。

また、美しい白い毛をキープするためにシャンプーも定期的に行うことをオススメします。

近年人気となっている愛玩犬は抜け毛が少ない犬種が多いですが、日本スピッツはダブルコートのため、かなりの抜け毛があります。特に、換毛期の春と秋はその量に驚かされることでしょう。

ブラッシングが欠かせないのはもちろんのこと、家の中の掃除もこまめに行いましょう。

まとめ

日本スピッツがこちらを見ている様子 つい見とれてしまうような容姿の日本スピッツは、北欧で人気犬種となっています。

文句なく可愛らしい見た目と人懐っこい性格をもつ日本スピッツは、正しく育てれば必ず素晴らしい家庭犬になります。

これから犬を飼いたいと考えている人は、ぜひ日本スピッツを検討してください。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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