2017年7月12日
ノーフォーク・テリアってどんな犬?その性格や歴史
ノーフォーク・テリアはテリア種の中で最も小さく、垂れ耳がとっても愛らしい犬種です。小さな体格ながら、自分の何倍も大きな犬にも立ち向かう勇敢な性質は、まさにテリア気質と言えます。
まるでぬいぐるみのように愛らしいイギリスのテリア、ノーフォーク・テリアをご紹介します。
もくじ [非表示]
- 1 ノーフォーク・テリアの基礎知識
- 1.1 ノーフォーク・テリアとノーリッチ・テリア、その違いは?
- 1.2 ノーフォーク・テリアの歴史
- 1.3 ノーフォーク・テリアの特徴
- 1.4 ノーフォーク・テリアのサイズ
- 1.5 ノーフォーク・テリアのカラー
- 2 ノーフォーク・テリアの性格は?
- 3 ノーフォーク・テリアの平均寿命と長生きのヒント
- 3.1 ノーフォーク・テリアの平均寿命
- 3.2 ノーフォーク・テリアがかかりやすい病気
- 3.3 いたずらの末の誤飲に注意!
- 4 ノーフォーク・テリアを飼うときのポイント
- 4.1 ノーフォーク・テリアの日々のお手入れ
- 4.2 ノーフォーク・テリアの運動量とお散歩は?
- 4.3 その他の注意点
- 5 まとめ
ノーフォーク・テリアの基礎知識
ノーフォーク・テリアとノーリッチ・テリア、その違いは?
はじめに、ノーフォーク・テリアとノーリッチ・テリアの違いについてお話しします。簡単に言うと、ノーフォーク・テリアはノーリッチ・テリアを垂れ耳にした容姿をしています。耳以外は、外観も起源も性格も、担ってきた役割もまったく同じ犬種です。
ノーフォーク・テリアの歴史
ノーフォーク・テリアの歴史は新しく、その作出の経過がきちんと記録に残っている犬種です。19世紀の後半ごろ、イギリスの名門大学であるケンブリッジ大学の学生たちが、大学の敷地内でのネズミの駆除を行うため、地元のブリーダーからテリアを入手しました。
大学周辺の地名から、トランピントン・テリアと呼ばれていたこのテリアは、アイルランド土着のテリアと、ヨークシャー・テリアが祖先なのではないかと考えられています。
その後、このトランピントン・テリアは主にネズミ駆除用のテリアと交配されていき、1912年に繁殖家ファーガン氏から生まれた美しいテリアをベースとして、現在のノーフォーク・テリアが生まれたと言われています。
その時期の名前はまだトランピントン・テリアでしたが、1932年にノーリッチ・テリアとしてイギリスのケネルクラブに認定されました。
最初にも触れたようにノーリッチ・テリアは立ち耳がスタンダードとされており、スタンダードから外れた垂れ耳ノーリッチ・テリアを垂れ耳愛好家たちが保護しようとしました。
愛好家たちの熱心な活動が実って、1964年にノーリッチ・テリアの垂れ耳タイプはノーフォーク・テリアという別の犬種として扱われるようになりました。
小さくて可愛らしい外見から想像できないほど狩猟本能は強く、ネズミ捕りの名人として大活躍してきました。
ノーフォーク・テリアの特徴
最も小さなテリアの一つで四肢が短く、全体的にコンパクトな体をしていますが、骨格や体格は頑強な造りになっています。頭部は幅広く、先端が少し丸みを帯びたV字形の耳は前に向かって垂れているのが最大のチャームポイントです。被毛は針金状で固く、体に密着して生えています。これは薮などに入って狩をするときでも、体が傷つかないように守る役割があると考えられています。狩猟犬として断尾されることがありますが、最近では動物愛護の精神から断尾の風習はなくなりつつあります。
ノーフォーク・テリアのサイズ
ノーフォーク・テリアの平均的な体高は24~26㎝、体重は5Kg前後が理想だとされています。テリアの中でも最も小さな部類の小型犬です。ノーフォーク・テリアのカラー
ノーフォーク・テリアのカラーは最も一般的な、赤みのある毛色であるレッド、クリーム色、濃いベージュ色のような小麦色のウィートン。背中からお腹側が黒色でその他が褐色のブラックアンドタン、黒色をベースに赤や茶色や灰色がランダムに混じったグリズルがあります。グリズルは、日本ではあまり目にすることがない珍しいカラーです。
ノーフォーク・テリアの性格は?
明るく朗らかで活発、元気いっぱいで好奇心が強く、遊びやいたずらが大好きな性格です。小さいけれどテリア気質が強くでた性格でもあり、頑固で負けず嫌いな気が強い犬です。これはネズミやキツネなどの狩りで活躍した狩猟犬の気質であり、時に自分より大きい獲物を捕らえていた時代の名残でもあります。
また、飼い主に対する忠誠心が強い犬種なので、飼い主を傷つけようとしていると思った相手には容赦なく攻撃するような一面があります。
基本的に飼い主や家族以外には警戒心を強く持つ性格なので、それが極端に表面化しないよう、小さい頃から家族以外の人や様々な犬と触れ合わせることで社会性を身につけさせることが重要です。
ノーフォーク・テリアの平均寿命と長生きのヒント
ノーフォーク・テリアの平均寿命
ノーフォーク・テリアの寿命は、平均として14年程度だと言われています。寿命は飼い主の健康管理によって個体差があるので、普段からスキンシップをよく取ることで微妙な変化を見逃さないようにしましょう。
ノーフォーク・テリアがかかりやすい病気
ノーフォーク・テリアは遺伝的疾患の発生率が少ない犬種ですが、比較的目の病気にかかりやすい犬種だと言われています。白内障や緑内障は早期発見が失明を免れる重要なポイントとなるので、定期検診などは欠かさず、日々目に曇りがないかなどを確認してあげるようにしましょう。小さな異変でも発見したらすぐに病院に連れて行くようにしましょう。
いたずらの末の誤飲に注意!
いたずら好きなノーフォーク・テリアは、しばしばゴミ箱をひっくり返すようないたずらをすることがあります。その際に食べてはいけないものを口にする事故が起こる可能性があるので、ごみの処理には十分気をつけてください。
ノーフォーク・テリアを飼うときのポイント
ノーフォーク・テリアの日々のお手入れ
硬い針金状の被毛は週に2、3回はコームを使ってスリッカーブラシでしっかりブラッシングをしてあげましょう。ノーフォーク・テリアの中には稀にアレルギー性皮膚炎を発症する犬がいるので、抜け毛のケアは重要です。
チャームポイントの垂れ耳は非常に蒸れやすいので、耳の掃除もこまめに行ってあげることで、外耳炎などのトラブルを予防できます。
ノーフォーク・テリアの運動量とお散歩は?
小さいながらもエネルギッシュな元狩猟犬なので、運動不足はストレスに直結します。小型犬ですが1日2回、それぞれ30分程度のお散歩が必要です。広い場所でボール遊びなどをしてあげると喜びます。
また狩猟本能を刺激するような、噛むと音がなるおもちゃなども大好きで、一人遊びでも熱中します。
その他の注意点
他の小動物とは一緒に飼わない
ネズミ捕りとして活躍していた過去もあり、狩猟本能が強いのでハムスターやフェレットなどをすでに飼育されている家庭で一緒に暮らすのは難しいでしょう。最悪の事態は免れても、お互いにとってストレスになってしまいます。また、一緒に飼わないにしろ、公共の場所でリードを離す際には他の動物やその飼い主とトラブルにならないよう、十分注意してください。
穴掘りの習性に注意
ノーフォーク・テリアは穴掘りが大好きです。庭で遊ばせる時は、花壇や植木を掘り返されないように注意してください。公園などの公共の場で散歩するときも同様に気を付けて下さい。
まとめ
イギリスで誕生したとっても小さいテリア、ノーフォーク・テリアについてまとめました。小さい体の中で今も狩猟本能は眠り続けています。本国イギリスでは、この性質をあえて消さずにノーフォーク・テリアの個性として残していると言われています。
「狩猟本能」「テリア」というワードを聞くとしつけが難しいというイメージが強いですが、ちゃんと信頼関係を築ければ、最高の相棒になってくれるような素晴らしい犬種です。
文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。
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