2018年2月7日

【犬?狼?】ディンゴの特徴から生息地まで

ディンゴはオーストラリア大陸およびその周辺地域に生息している犬種で、いわゆる野犬です。

犬ともオオカミとも言い切れず分類が難しいディンゴですが、現在は「タイリクオオカミの亜種」と定義されています。

ここではそんなディンゴについてご紹介します。

オーストラリアの野犬オオカミ「ディンゴ」

ディンゴ ディンゴはオーストラリア原産の犬種で、かつては原住民のアボリジニによって飼育されていました。

現在では野生化しており、オーストラリア全土に生息地が広がっています。

タイリクオオカミの亜種であるイエイヌとは交配が可能であるため、交雑が進んでいます。

イエイヌと交配されたディンゴは「ハイブリッド・ディンゴ」と呼ばれており、純血種の頭数はどんどん減少しています。

オーストラリアでは法律でディンゴの飼育を禁じていますが、人間によって飼われているハイブリッド・ディンゴは少なくありません。

違法行為をしていることを隠すために、登録するときには犬種を「雑種」としているようです。

ディンゴの特徴

二頭のディンゴ ディンゴは体長約100㎝、体重約15㎏で、驚くほどサイズが大きいわけではありません。

しかしながら性格は非常に獰猛で、人間にとっても脅威となることがあります。

肉食で、主な食料はカンガルーやワラビー、牛、ウォンバットなどです。

毛色は赤から黄色で、耳は立っていて、マズルは細長く、長い犬歯をもっています。

ぱっと見は大きな柴犬のようにも見えますが、柴犬に比べるとかなり鋭い顔立ちをしているといえるでしょう。

遠吠えをすることはありますが、イエイヌのように吠えることはありません。

また、集団で行動する犬種のため社会性があります。狩りをするときでも単独行動するのではなく、チームを組んで獲物を襲います。

この犬種はディンゴという名が一般的に用いられていますが、他にもたくさんの呼び名があります。

代表的なものとしては「ワイルド・ドッグ」「オーストラリアオオカミ」「オーストラリア犬」などがあります。


ディンゴは凶暴で危険な野犬

ディンゴフェンス ディンゴは農作物を荒らしたり家畜を襲ったりすることから、問題視されることが多々あります。

そのため、オーストラリアでは毎年多くのディンゴが駆除されています。

そして、オーストラリア南東部には「ディンゴフェンス(ドッグフェンス)」と呼ばれる世界最長の柵があります。

これはディンゴ対策のために1880年代に建設された柵で、ディンゴがほぼいないとされるオーストラリア南東部およびクイーンズランド州南部を守っています。

また、ディンゴが襲うのはヒツジなどの家畜だけではありません。

人間がディンゴに襲われて死傷することもあり、過去10年では最低でも6件の被害が報告されています。

ディンゴの被害として最もよく知られているのが、1980年にウルル近くのキャンプ場で生後間もない赤ちゃんが行方不明になった事件です。

当時はディンゴの仕業だと分からず、母親が自分の子を殺害したとして終身刑になりました。

しかし、その後ディンゴの生息地で赤ちゃんが着ていた服が見つかり、逆転無罪となります。

行方不明になった赤ちゃんはディンゴにさらわれたという結論に至ったときには、すでに事件から30年以上が経過していました。

まとめ

ディンゴが何かを見つめている様子 見た目とは裏腹におおらかで優しい性格をしている大型犬は多くいますが、ディンゴは獰猛な性格をしていると言えます。

過去には、オーストラリアのフレーザー島でドイツ人観光客がディンゴに襲われて重傷を負いました。

オーストラリアに訪れた際に、ディンゴらしき犬を見かけたときには、十分な注意が必要です。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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