2018年2月14日

【獣医師監修】犬にとって危険な観葉植物とは?

監修にご協力いただきました!

小竹正純先生

多摩獣医科病院  院長

2002年麻布大学獣医学部獣医学科卒業

2006年多摩獣医科病院 勤務

2016年多摩獣医科病院 院長就任(現在に至る)

[川崎市獣医師会、日本小動物歯科研究会、再生医療研究会所属]

犬の飼い主やこれからお迎えを考えている方で、自宅に観葉植物を置いている人も少なくないのではないでしょうか。

観葉植物を置くと、部屋が明るくなるだけでなく、保湿効果などもあり、癒しにもなります。

そんな観葉植物ですが、犬にとっては危険なものがあることを知っていますか?

今回は、犬にとって危険な観葉植物についてご紹介します。

犬の体質について

野菜に囲まれた犬 道端に生えている草を食べる犬もいますが、観葉植物には有毒なものがあり、口に入れてしまうと中毒症状を起こすものがあります。

また、人が食べる分には問題がないものでも、犬にとって有害になるものもあります。

毒が身体に入ってしまうと、下痢や嘔吐、神経まひ、呼吸困難などさまざまな症状を引き起こす事があるので、注意が必要です。

犬にとって危険な観葉植物


アサガオ

主に種に毒があり、下痢や嘔吐、血圧低下、頻脈を引き起こします。

アロエ

アロエと犬 下痢、嘔吐、腎炎などを引き起こし、最悪の場合は死にいたることもあります。

アロエヨーグルトなど、人間が食べても問題はなくても犬にとっては危険な植物です。

スズラン

花や根の部分に毒があり、下痢、嘔吐、けいれん、まひ、呼吸困難を引き起こします。

水仙

下痢、嘔吐、血圧低下、まひなどを引き起こします。

水仙は全体的に毒がありますが、球根の部分は特に危険なので、チューリップなどの球根類も危ないので犬を近付けないようにしましょう。

セローム

呼吸困難や嘔吐、皮膚の炎症などを引き起こします。

ナンテン

呼吸困難、意識障害、けいれんなどを引き起こします。

実や葉に毒が含まれています。

カラジウム

口や舌の炎症や、嘔吐などを引き起こします。

ドラセナ類

ドラセナは幸福の木と呼ばれていますが、有毒で、死にいたるケースもあるので犬にとっては危険な観葉植物です。


犬にとって平気な観葉植物

室内でくつろぐ犬 危険な植物がある一方で、特に問題のない観葉植物もあります。

パキラ

パキラは金運アップにもよいとされていて乾燥にも強く、室内の消臭効果もあります。

シュロチク

シュロチクはアジアンテイストなお部屋にぴったりの観葉植物です。

料亭やホテルにも置かれていることが多いですね。

ピレア

ピレアは風水では金運アップによいとされています。

テーブルヤシ

見た目もすっきりしていてコンパクトなので、置いている人も多いかもしれません。

何かを見つめる子犬

コリアンダー

いわゆるパクチーのことで、人間の場合も好き嫌いが分かれますが、犬にとっては問題のない観葉植物です。

サクララン

花の色がサクラのような色で見た目もかわいい観葉植物です。

ペペロミア類

小ぶりでコンパクトに置けるので、置き場所を選ばないところもよいですね。

注意点

テーブルの下にいるポメラニアン 観葉植物を置くときは、なるべく犬にとって安全な観葉植物を置くようにしましょう。

安全なものであれば、もし犬が口にしてしまっても大きな害になることはありません。

または、犬の手の届かないところや目に付かないところに置くといった工夫も大切です。

犬は飼い主さんの留守中や見ていないところで食べてしまうこともあります。

何かあってからでは遅いので、普段から犬と暮らすためのお部屋づくりや植物選びに注意を払う必要があるでしょう。

また、もしも犬が観葉植物を食べてしまったときは、症状の度合いを自己判断せず、すぐに獣医師に診てもらうようにしましょう。

まとめ

観葉植物の中には、犬にとっては有害なものがあります。

中毒症状をおこしてしまうと、最悪の場合、命にかかわる事態をまねくことにもなりかねません。

安全、快適に犬と過ごすためにも観葉植物の置き場所や取り扱いには十分注意しましょう。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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