2019年2月18日

【獣医師監修】犬のヒートショックに要注意!寒暖差が与える影響は人間だけじゃない

監修にご協力いただきました!

2002年麻布大学卒業

2002年目黒区の病院に勤務

2008年中央区の病院に勤務

2012年大田区の病院に勤務

2016年大田区西蒲田にてマリア動物病院開院

最近「ヒートショック」という言葉をよく耳にするようになりました。

主に人間の世界でヒートショックという言葉が使われていますが、実は犬も人間と同じようにヒートショックを起こす危険性があります。

今回は犬のヒートショックについて解説していきます。

犬のヒートショックとは

雪山を走る犬 ヒートショックとは人間も起こすことなのですが、急激に温度差が生じることで体の機能が追い付かず命にかかわる深刻なショック症状を起こすことをいいます。

人間と犬では多少の平均体温の違いはありますが、それでもやはり冬場は犬も寒いと感じているわけです。

そんな中、急激な温度差により血圧の急上昇や急下降が引き起こり、症状として立ちくらみや目眩、失神や心筋梗塞・脳梗塞など深刻な症状が出る場合もあります。

最悪の場合は特に高齢者だと死に至る可能性もあります。

特に冬場の入浴が要注意なのは、ヒートショックになる可能性があるからです。

犬も同様に、注意が必要になります。

急激な血圧の急上昇や急降下は非常に危険です。

少し前まで元気にしていたのに突如ヒートショックにより重症化する場合もありますから、異変を感じたら、すぐに動物病院で診察を受けることをおすすめします。

ヒートショックの場合、心臓に物凄く負担がかかっているので一刻を争うケースが考えられます。

犬のヒートショックは、どんな時に起こしやすい?

毛布にくるまるラブラドール 人間と同じく、犬の入浴には注意が必要になります。

寒い部屋の隅にいてプルプル震えていた犬を寒い場所から急に暖かい湯につけることでヒートショックを起こす場合もあります。

他に注意しなくてはならない状況としては、やはり冬場の散歩です。

とにかく急激な温度変化が体に負担を与えます。

反対に、暑い夏に急激に体を冷やすのも体に負担がかかることであるといえます。

夏場、冬場に関係なく犬は散歩に行きたがりますよね。

暖かい室内から急に外に出ると、人間も心臓が一瞬締め付けられるような感覚になったり、寒い外から急に暖かい室内に入れば急に血管が広がるような感覚になったり…その状態がまさにヒートショックといわれるものです。

特に暖房が効いている部屋から急に散歩のため外に出るときは細心の注意と備えが必要になります。

次の項目では、事前にできる対策法をご紹介します。


事前にできる対策方法

お風呂に入れる時は、室内があまりにも寒いときは犬を毛布にくるむなどしながら心臓周りや太もものあたりを少し体が暖まるまでさすってあげましょう。

人間も同じで冬場の入浴前は体を軽く暖める必要があります。

入浴する前には尻や足など、心臓から遠い部分から少しずつ湯をかけてあげてください。

ぬるめが良いでしょう。

部屋の中でくつろぐ飼い主とコッカー また設備があるようならば、風呂場をエアコンで暖めておくのも大切な工夫です。

散歩に出かける場合であれば、人間同様に犬にも服を着せることも大切です。

室内で少し遊んで体を適度に暖めながら散歩に出ると寒暖差が軽減されます。

特に、短毛種の犬は寒さに非常に弱いとされていますので、靴下のような履き物も必要でしょう。

帰宅し暖かい室内に戻ったら、まず服を脱がせてあげて室内の温度の調節を図ります。

散歩も暖かさを感じるような日当たりの良い道を歩くなどの工夫も必要です。

また急に走ったりするのも冬場は怪我の危険もありますし、心臓にも負担がかかるので要注意です。

まとめ

こうしてみると、やはり犬も人間と同じように冬場には特に注意しなくてはいけないことが沢山あるのだということがよく分かります。

良かれと思ってしたことが、ヒートショックを引き起こす原因にもなりかねないので何事も急激に行動するのは注意が必要だということになります。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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