2017年11月12日

犬の帰巣本能、5000km以上離れた家に帰った奇跡的なエピソードがあった

旅行先で迷子になっていた犬が何百キロも離れた自宅に数ヶ月かけて戻ってきた。

こういった話を耳にした事がある方は多いのではないでしょうか。

これは犬の帰巣本能と呼ばれるもので、ある能力を使って自宅へ帰ってくることができると言われています。

今回は犬の能力がもたらした奇跡のエピソードや、犬の帰巣本能の秘密について紹介します。

帰巣本能のエピソード

犬が木の上を恐る恐る歩いている様子

コリーミックスのボビー

1924年、2月の寒い日、レストランを経営するフランクさんの家の玄関に1匹の犬が現れました。

全身が汚れ、瘦せこけたボロボロの犬を見て家族は驚きました。

それは、半年前の旅行中に、約5000kmも離れた場所で迷子になった愛犬のボビーでした。

家族は感動して、ボビーが通ってきた道のりでボビーを目撃した人や、餌や寝る場所を提供した人の情報を集めたところ、ボビーが紛れもなく自力で自宅へ帰ってきたことが判明しました。

ボビーは英雄となって、全米からラブレターが届きました。

また、死亡した際には、ポートランドの市長が賛辞を送ったと言われています。

シベリアン・ハスキーのムーン

シベリアンハスキーが遠くを見つめている様子 ネバダ州、エリーの街に住むドグさんは、愛犬3匹を連れてドライブに出かけました。

ドライブの途中で休憩を取っていた際に、愛犬の一匹のシベリアン・ハスキーのムーンが行方不明になります。

ドグさんは数時間の間、周辺を探しましたが遂に見つからず、諦めて家に帰りました。しかし、1週間後にムーンは自力でエリーの街まで帰ってきました。

迷子になった場所からエリーの街までは、120km以上の距離だけでなく、途中には砂漠や川、山などがありましたが、一匹で街まで戻ってきたと言います。

帰巣本能とは

犬が浜辺を走っている様子 帰巣本能は野生の動物に備わった能力で、様々な動物が持っていると考えられています。

他の動物は、以下のような物が帰巣に関係していると言われています。

太陽の位置

ミツバチは太陽の位置によって8の字ダンスを行い、他の仲間のミツバチに巣の位置を教えていると言われています。

星の位置

動物の中には、星の位置によって自分の居場所と巣の位置を確認していると言われています。

ムシクイという鳥をプラネタリウムの中で解き放つという実験を行うと、一斉に南の方角の空に向かって飛び立ったという実験結果があります。

プラネタリウムをゆっくり回転させると鳥もそれに合わせて移動したという実験結果もあります。

地球の磁気

地球上には地磁気という磁場があります。これを使って方位を確認するのが方位磁石、コンパスです。

鳩は地磁気を利用して帰巣すると言われている鳥の一種。鳩はそのほかにも太陽の位置と体内時計を利用して帰巣すると考えられています。


犬の帰巣本能

犬が浜辺の上を歩いている様子 他の野生動物では、帰巣本能のメカニズムが解明されていますが、犬の帰巣本能は未だ未知なる能力とされています。

実験結果では、犬が地磁気を感知できるのではないかというもの、犬の細胞の中には方角を感知する物があるのではないか、という帰巣本能の説など多々ありますが、正確には判明していません。

そういった帰巣能力の上で、犬の優れた感覚である嗅覚などが複合される事で帰巣しているのではないかと言われています。

近場であれば、犬の記憶や嗅覚で説明がつきますが、数千キロ、数百キロも離れた場所から帰ってきた例については未だ説明がついていないのが現状です。

まとめ

犬が飼い主に抱きしめられている様子 エピソードをご紹介しましたが、全ての犬にこの帰巣本能があるというわけではありません。

最近では特に、室内飼いの犬が増えているので帰巣本能が薄れていると言われています。

迷子となって、飼い主と会えなくなってしまった犬がたくさんいることも事実です。

飼い主は責任を持って、犬が迷子にならないように管理してあげるのが大切です。

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文:Qpet編集部
犬の病気やしつけ、犬との暮らしに役立つハウツー情報などをお伝えしていきます。


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